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User:JuneAugust/日本多用途水坝列表

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日本最大的多用途水坝——德山水坝岐阜县揖斐川

日本多用途水坝列表是現在日本で完成または建設が進められている多目的ダム日语多目的ダムについて、一覧としたものである。また、47日本行政區劃における多目的ダム事業の歴史についても解説する。

有关多用途水坝的本意以及术语、分类等的解释,请参考条目多用途水坝日语多目的ダム

目录

  1. 登载对象
    1. 查表方法
  2. 列表
    1. 北海道
    2. 东北地方 - 青森县 | 岩手县 | 宫城县 | 秋田县 | 山形县 | 福岛县
    3. 关东地方 - 茨城县 | 栃木县 | 群马县 | 埼玉县 | 千叶县 | 东京都 | 神奈川县
    4. 中部地方 - 新潟县 | 富山县 | 石川县 | 福井县 | 山梨县 | 长野县 | 岐阜县 | 静冈县 | 爱知县
    5. 近畿地方 - 三重县 | 滋贺县 | 京都府 | 大阪府 | 兵库县 | 奈良县 | 和歌山县
    6. 中国地方 - 鸟取县 | 岛根县 | 冈山县 | 广岛县 | 山口县
    7. 四国地方 - 德岛县 | 香川县 | 爱媛县 | 高知县
    8. 九州地方 - 福冈县 | 佐贺县 | 长崎县 | 熊本县 | 大分县 | 宫崎县 | 鹿儿岛县 | 冲绳县
  3. 脚注
  4. 参考文献、出处
  5. 相关条目
  6. 外部链接

登载对象

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本列表所登载的对象是水利工程洪水調節日语洪水調節不特定利水日语放流 (ダム)#不特定利水)以及以利水日语利水灌溉自来水工業用水道日语工業用水道供給、水力發電消流雪用水日语境川ダム#消流雪用水、重建)为目的的水坝和。洪水調節と不特定利水の二つを目的とするダムは治水ダム日语治水ダムであるため対象外。ただし複数の利水目的を有するダムについては掲載する。ダムの基準は1964年施行の河川法日语河川法及び1976年施行の河川管理施設等構造令に基づき高度15.0以上のものを「ダム」とし、それ以外は「堰」とする。従って砂防法日语砂防法に基づき建設される砂防ダム日语砂防ダムは、河川法上のダムとは見なされないので、複数の目的を有していても対象からは除外する。

查表方法

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查表方法按如下标签在五十音順下排列检索。複数の所在地にまたがるダムについては基金会日本ダム協会日语日本ダム協会『ダム便覧』および建設省河川局日语河川局監修・財団法人ダム技術センター日语ダム技術センター編『日本の多目的ダム』に準じ、河川の源流点から河口・合流点を見た場合におけるダム左岸の所在都道府県に掲載する[1]

河川等級
水系
河川
水坝
種別
用途
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 A川 A川 Aダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 150.0 100,000 国土交通省 2000 水特法指定
二級 B川 B川 Bダム 補助 F・N・W アーチ 100.0 10,000 B県 2015 工事中
一級 C川 C川 Cダム 利水 A・W・I・P ロックフィル 50.0 1,000 C県 2020 事業見直し
河川等級
河川法に基づく等級。「一級」为一級水系、「二級」为二級河川日语二級河川
水系
ダムが建設されている河流が属する水系
河川
ダムが建設されている河川。「河道外」は河川以外の谷間などに建設されているダムを指す。
種別
多目的ダムの河川関連法規における種別。
特定
1957年に施行された特定多目的ダム法日语特定多目的ダム法に基づき建設された特定多目的ダム日语多目的ダム#特定多目的ダム
補助
國土交通省(建設省)が国庫補助対象の治水事業として指定した地方政府施工の多目的ダム。一般に補助多目的ダム日语多目的ダム#補助多目的ダムと呼ばれる。
水機構法
1962年に施行された水資源開発促進法日语水資源開発促進法に基づき、水資源機構日语水資源機構(水資源開発公団)が施工した多目的ダム。ダムの管理・施工は水資源機構法で定められる。
利水
国土交通省(建設省)が所管していない治水を目的に有しない多目的ダム。農林水産省直轄ダム日语農林水産省直轄ダムなどがこれに当たる。
無印は河川法第17条に基づく「兼用工作物日语多目的ダム#複数の事業者が管理する多目的ダム(兼用工作物)」に指定された多目的ダム、地方自治体が事業者である土地改良事業の一環として建設された農地防災日语治水ダム#農地防災ダム灌溉を目的としたダム(目的欄にF・Aと記される)などが該当する。
用途
考虑到便于阅读,用缩写来标记
F」洪水調節、「N」不特定利水、「A」灌漑、「W」上水道供給、「I」工業用水道供給、「P」水力发电、「S」消流雪用水、「R」レクリェーション。
型式
水坝的型式。有关详细信息,请参阅各个条目。
高度
水坝的高度。单位为
总贮水容量
由水坝所形成的人造湖总贮水容量。单位为1000立方米
事業者
ダムを管理、施工する事業者。ただし北海道開発局日语北海道開発局內閣府沖縄総合事務局日语沖縄総合事務局が管理する多目的ダムについては、その事業を所管する主務省庁(開発建設部:国土交通省、農業水産部:農林水產省)で記す。
建成年份
水坝的建成年份。
备注
记录其他应当注意的事项。
水特法
1973年施行的水源地域対策特別措置法日语水源地域対策特別措置法所指定的水坝。
水特法9条指定
水源地域対策特別措置法指定ダムのうち、水没戸数150日语以上または水没農地面積150公顷以上と水没補償対象が大規模だったダム。同法9条により補償が厚く実施される。
工事中
現在建設が行われている未完成の多目的ダム事業。黄色欄で表示する。
事業見直し
民主党政権によって2009年12月に事業継続の再検討を求められた未完成の多目的ダム事業。桃色欄で表示する。

列表

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北海道

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北海道最大的多用途水坝——高见水坝日语高見ダム(静内川)

北海道最早的多用途水坝是石狩川水系雨龙川日语雨竜川1953年(昭和28年)建成的“鷹泊水坝”[2]。旧農林省農林水產省)による国営農業水利事業(灌溉)と北海道営の水力發電事業の共同事業として建設され、利水専用の多目的ダムであった。1961年(昭和36年)には農業用ダムとしては日本屈指の規模を持つ大夕張ダム日语大夕張ダム夕張川日语夕張川に建設された。一方北海道開発庁日语北海道開発庁設置に伴う北海道総合開発計画の一環として、道内最大の河川である石狩川の河川総合開発事業日语河川総合開発事業が計画され、その第一弾として三笠市で石狩川に合流する分流 (水文学)・幾春別川に桂沢ダム日语桂沢ダム1957年(昭和32年)に完成。水利工程目的を有する多目的ダムの第一号となった。その後は旧建設省國土交通省)の直轄事業として石狩川本流のほか空知川日语空知川豐平川漁川日语漁川小樽内川日语小樽内川忠別川日语忠別川特定多目的ダム日语多目的ダム#特定多目的ダムが、道営事業として美唄ダム日语美唄ダム(美唄川)が1982年(昭和57年)に最初に完成[3]したほか、愛別川流域・夕張川流域・徳富川流域・当別川日语当別川補助多目的ダム日语多目的ダム#補助多目的ダムが完成・施工されている。

北海道第二の大河・天鹽川水系では天塩川本流に岩尾内ダムが、第三の大河・十勝川には十勝川本流に十勝ダム日语十勝ダム、支流札内川日语札内川に札内川ダムが、鄂霍次克海に注ぐ河川唯一の多目的ダムとして常呂川日语常呂川鹿ノ子ダム日语鹿ノ子ダムが、日高支庁日语日高支庁では沙流川二風谷ダム日语二風谷ダムが、留萌支庁日语留萌支庁では留萌ダム(チバベリ川)が、渡島半島では後志利別川日语後志利別川美利河ダム日语美利河ダムがそれぞれ建設省により完成。一方北海道営では二級河川日语二級河川である静内川・庶路川日语庶路川・小平蘂川などの河川に多目的ダムを完成させた。利水専用としては十勝川に屈足ダムが電源開発と北海道の共同事業で完成している。現在、完成した多目的ダムの中で最大の規模を有するのは静内川に1983年(昭和58年)完成した高見ダム日语高見ダムであり、施工中のものを含めると夕張川に国土交通省が建設を進めている夕張シューパロダム日语夕張シューパロダムがある。高見ダムは補助多目的ダムとしては日本最大であり、夕張シューパロダムは完成すれば人造湖規模が日本屈指となる。

現在施工中のダムはダム再開発事業日语ダム再開発事業としての夕張シューパロ、新桂沢日语桂沢ダム(幾春別川)のほかサンル(サンル川日语サンル川)、平取日语二風谷ダム#平取ダム(額平川)が国直轄日语国土交通省直轄ダム事業、徳富(徳富川)、当別日语当別ダム(当別川)、厚幌(厚真川)が道営事業として存在するが新桂沢・サンル・平取・厚幌ダムについては2009年(平成21年)前原誠司國土交通大臣によりダム事業見直しが決定されたが、このうち厚幌ダムについては事業者の北海道が事業継続を決定している[4]。自1961年,赤岩水坝(鹉川日语鵡川)因占冠村的反对而终止建造日语中止したダム事業[5],松仓(松仓川)、白老(白老川)、苫鹉(八户泽川)・崄渊(崄渊川)・安平(勇拂川)的各个水坝项目纷纷被取消。

河川等級
水系
河川
水坝
種別
用途
型式
坝高
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 石狩川 狩布川 愛別水坝 補助日语多目的ダム#補助多目的ダム F・N・W・I 重力日语重力式コンクリートダム 39.0 9,500 北海道 1986 水特法日语水源地域対策特別措置法指定
二級日语二級河川 朝里川 朝里川 朝里水坝日语朝里ダム 補助 F・N・W 重力 73.9 8,800 北海道 1993
一級 石狩川 芦別川 芦别水坝日语芦別ダム A・W・P 重力 22.8 1,598 國土交通省 1957
二級 厚真川日语厚真川 厚真川 厚幌水坝 補助 F・N・A・W 台形CSG日语台形CSGダム 47.2 47,400 北海道 2016 工事中
一級 石狩川 漁川日语漁川 渔川水坝日语漁川ダム 特定日语多目的ダム#特定多目的ダム F・N・W ロックフィル日语ロックフィルダム 45.5 15,300 国土交通省 1980
一級 天鹽川 天盐川 岩尾内水坝 特定 F・A・W・I・P 重力 58.0 107,700 国土交通省 1970
二級 大椴子川 大椴子川 大椴水坝 F・A アース日语アースダム 34.0 1,729 北海道 2003
二級 大野川 中二股沢川 大野水坝 利水 A・W 重力 47.5 1,600 北海道 2002
一級 石狩川 夕張川日语夕張川 大夕张水坝日语大夕張ダム 利水 A・P 重力 67.5 87,200 農林水產省 1962 再開発中
二級 小平蘂川 小平蘂川 小平水坝 補助 F・N・A・W 重力 42.4 33,400 北海道 1992
一級 石狩川 幾春別川 桂泽水坝日语桂沢ダム F・A・W・P 重力 63.6 92,700 国土交通省 1957 再開発中
一級 石狩川 空知川日语空知川 金山水坝日语金山ダム 特定 F・A・W・P 中空重力日语中空重力式コンクリートダム 57.3 150,450 国土交通省 1967
一級 常呂川日语常呂川 常呂川 鹿之子水坝日语鹿ノ子ダム 特定 F・N・A・W 重力 55.5 39,800 国土交通省 1983
二級 天野川日语天の川 (北海道) 目名川 上之国水坝 補助 F・N・W 重力 51.3 3,730 北海道 2002
一級 石狩川 夕張川 川端水坝 利水 A・P 重力 21.4 6,479 農林水産省 1962
一級 十勝川 十勝川 屈足水坝 利水 A・P ロックフィル 27.5 3,130 北海道
電源開発
1988
一級 石狩川 ポンウエンベツ川 栗山水坝日语栗山ダム (北海道) 補助 F・N・W 重力 31.9 3,200 北海道 1994
一級 十勝川 札内川日语札内川 札内川水坝日语札内川ダム 特定 F・N・A・W・P 重力 114.0 54,000 国土交通省 1990 日高山脈襟裳國定公園
一級 天盐川 サンル川日语サンル川 サンル水坝 特定 F・N・W・P 台形CSG 46.0 57,200 国土交通省 2013 事業見直し
一級 石狩川 夕張川 清水泽水坝 利水 A・P 重力 27.1 5,576 北海道 1940 1994年再開発
一級 石狩川 小樽内川日语小樽内川 定山溪水坝日语定山渓ダム 特定 F・W・P 重力 117.5 82,300 国土交通省 1989
二級 庶路川日语庶路川 庶路川 庶路水坝 補助 F・N・I 重力 48.9 36,500 北海道 2004
一級 石狩川 幾春別川 新桂泽水坝日语桂沢ダム#新桂沢ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 75.5 147,300 国土交通省 未定 事業見直し
二級 龟田川日语亀田川 龟田川 新中野水坝 補助 F・N・W 重力 74.9 3,300 北海道 1984
一級 石狩川 石狩川 大雪水坝日语大雪ダム 特定 F・N・A・W・P ロックフィル 86.5 66,000 国土交通省 1975
一級 石狩川 雨龙川日语雨竜川 鷹泊水坝 利水 A・P 重力 35.0 21,518 農林水産省
北海道
1953
二級 静内川日语静内川 静内川 高见水坝日语高見ダム 補助 F・P 重力 120.0 229,000 北海道 1983 補助ダム日本一
一級 石狩川 空知川 泷里水坝日语滝里ダム 特定 F・N・A・W・P 重力 50.0 108,000 国土交通省 1990 水特法9条指定
一級 石狩川 忠別川日语忠別川 忠别水坝日语忠別ダム 特定 F・N・A・W・P 複合日语コンバインダム 86.0 93,000 国土交通省 2006 水特法指定
一級 石狩川 当別川日语当別川 当别水坝日语当別ダム 補助 F・N・A・W 台形CSG 52.4 72,500 北海道 2012 工事中
水特法9条指定
一級 十勝川 十勝川 十胜水坝日语十勝ダム 特定 F・P ロックフィル 84.3 112,000 国土交通省 1984
一級 石狩川 德富川 德富水坝 補助 F・N・A・W 重力 78.4 36,000 北海道 2013 工事中
一級 沙流川 沙流川 二风谷水坝日语二風谷ダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 32.0 31,500 国土交通省 1997 水特法指定
一級 石狩川 美唄川 美呗水坝日语美唄ダム 補助 F・N・W・I 重力 34.5 1,500 北海道 1982
一級 沙流川 額平川 平取水坝日语二風谷ダム#平取ダム 特定 F・N・W 重力 56.5 44,800 国土交通省 2016 水特法指定
事業見直し
一級 後志利別川日语後志利別川 後志利別川 美利河水坝日语美利河ダム 特定 F・N・A・P 複合 40.0 18,000 国土交通省 1991 水特法指定
一級 石狩川 豐平川 丰平峡水坝日语豊平峡ダム 特定 F・W・P アーチ日语アーチ式コンクリートダム 102.5 47,100 国土交通省 1972
一級 石狩川 夕張川 夕張シューパロダム日语大夕張ダム#夕張シューパロダム F・N・A・W・P 重力 110.6 427,000 国土交通省
農林水産省
北海道
2012 工事中
水特法9条指定
一級 留萌川日语留萌川 チバベリ川 留萌水坝 特定 F・N・W ロックフィル 41.2 23,300 国土交通省 2009

東北地方

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青森县

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青森县最大的多用途水坝——浅濑石川水坝日语浅瀬石川ダム(浅濑石川)

青森縣是日本最早着手开发河川综合开发事业(河川総合開発事業)的地方自治体之一。岩木川水系浅濑石川(あせいしがわ)に1933年(昭和8年)より着手された沖浦ダム日语沖浦ダムは、日本で最初に着手された多目的ダムである[6]。沖浦ダムは1945年(昭和20年)に完成したが、その後1950年(昭和25年)の国土総合開発法日语国土総合開発法施行に伴い岩木川水系は十和田岩木川特定地域総合開発計画の対象地域に指定されたことから、岩木川水系の総合開発が計画され1959年(昭和34年)岩木川本流に目屋ダムが建設省によって完成した[7]。以降岩木川支流の各河川に県営の多目的ダムが完成するが[8][9]弘前市黑石市など流域の人口増加に伴い治水安全度が低下したことから沖浦ダム直下に建設省が浅瀬石川ダム日语沖浦ダム#浅瀬石川ダム1988年(昭和63年)に完成させた。これにより沖浦ダムは水没し現存しない。一方太平洋側に注ぐ河川では新井田川日语新井田川世増(よまさり)ダム日语世増ダム2004年(平成16年)に完成する。農林水産省による国営かんがい排水事業に青森県が治水、八戶市などが自来水事業者として参入したものであるが、反対運動が激しく計画発表から完成まで35年を費やしている[10]

青森県で最大の規模を持つ多目的ダムは高度・総貯水容量共に浅瀬石川ダムであるが、現在岩木川に建設中の津軽ダムが完成すると同ダムが最大になる。津軽ダムは目屋ダム再開発事業であり、ダム直下に現在建設されている。このため完成すれば目屋ダムは沖浦ダム同様水没する。この他駒込ダム(駒込川日语駒込川)が県営事業として施工中であるが、ダム事業見直しにより奥戸(おこっぺ)川に計画されていた奥戸ダムは事業中止が決定している[4]。また小川原湖を多目的ダム化する小川原湖総合開発事業(高瀬川日语高瀬川[11]と中村ダム(中村川日语中村川[12]、磯崎ダム(磯崎川)[13]が建設中止になっている。

河川等級
水系
河川
水坝
種別
用途
型式
坝高
総貯水容量
事業者
完成年
备注
一級 岩木川 浅濑石川 浅濑石川水坝日语沖浦ダム#浅瀬石川ダム 特定 F・N・W・P 重力 91.0 53,100 国土交通省 1988 水特法9条指定
一級 岩木川 飯詰川 飯詰水坝 補助 F・N・W アース 38.0 2,380 青森県 1973
二級 小泊川 小泊川 小泊水坝 補助 F・N・W 重力 33.5 400 青森县 1996
二級 堤川日语堤川 駒込川日语駒込川 駒込水坝 補助 F・N・P 重力 84.5 7,800 青森县 2018 建造中
二級 堤川 堤川 下湯水坝 補助 F・N・W ロックフィル 70.0 12,600 青森县 1988
一級 岩木川 作沢川 相馬水坝 F・A ロックフィル 52.4 6,560 青森县 2003
一級 岩木川 岩木川 津轻水坝 特定 F・N・A・W・I・P 重力 97.2 140,900 国土交通省 2016 建造中
水特法9条指定
一級 岩木川 津刈川 久吉水坝 補助 F・N・W 重力 57.0 6,730 青森县 1995
一級 岩木川 岩木川 目屋水坝 F・N・P 重力 58.0 39,000 青森县 1958 建設省施工
再開発中
二級 新井田川日语新井田川 新井田川 世增水坝日语世増ダム 補助 F・A・W 重力 52.0 36,500 青森县 2003 水特法指定

岩手县

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岩手县最大的多用途水坝——田濑水坝日语田瀬ダム猿石川

岩手县は南北を東北随一の大河・北上川が貫流する。戦前より内務省が北上川水系の河川開発を実施しこの時に北上川五大ダム計画日语北上特定地域総合開発計画#北上川五大ダム計画(1938年~)が登場する[14]。戦後カスリーン日语カスリーン台風アイオン日语アイオン台風の両颱風が北上川流域に深刻な被害を与えたこと、また戦後の食糧・電力不足を解消させるため北上川は隣接する鳴瀬川日语鳴瀬川水系を包括した地域開発計画である北上特定地域総合開発計画日语北上特定地域総合開発計画が策定され、五大ダム計画は強力に推進される。1953年(昭和28年)完成の石淵ダム日语石淵ダム(胆沢川)を皮切りに田瀬日语田瀬ダム猿石川)、湯田日语湯田ダム(和賀川)、四十四田日语四十四田ダム(北上川本流)の各ダムが建設され、1981年(昭和56年)の御所ダム日语御所ダム雫石川日语雫石川)完成により五大ダム事業は完結する。一方岩手県営のものとしては北上川水系では農林省の国営農業水利事業に電気事業者として参画した岩洞ダム日语岩洞ダム(丹藤川)のほか早池峰ダム日语早池峰ダム(稗貫川)、入畑ダム(夏油川)、綱取ダム(中津川)、太平洋側の二級河川である久慈川水系、盛川水系、綾里川水系などに多目的ダムを建設している。

岩手县最大的多用途水坝,は高度では汤田水坝、総貯水容量では田濑水坝であるが、胆沢川に国土交通省が建設中の胆沢ダム日语胆沢ダム(胆沢川)が完成すると高度では同ダムが最大となる。胆沢ダムは石淵ダムの再開発事業であり、完成すれば日本で最初に着手されたロックフィルダム日语ロックフィルダム[15]である石淵ダムは水没する。県営では簗川ダム日语簗川ダム(簗川)が施工中でありダム事業の見直し対象となったものの、事業者の岩手県が事業継続を決定している[4]。また北本内ダム(北本内川)[16]など幾つかのダム事業が中止されている。

河川等級
水系
河川
水坝
種別
目的
型式
坝高
総貯水容量
事業者
完成年
备注
一級 北上川 胆泽川日语胆沢川 胆泽水坝日语胆沢ダム 特定 F・N・A・W・P ロックフィル 132.0 143,000 国土交通省 2013 工事中
水特法指定
一級 北上川 胆泽川 石渊水坝日语石淵ダム F・A・P ロックフィル 53.0 16,150 国土交通省 1953 再開発中
一級 北上川 夏油川 入畑水坝 補助 F・N・W・I・P 重力 80.0 15,400 岩手县 1990
一級 北上川 丹藤川 岩洞水坝日语岩洞ダム 利水 A・P ロックフィル 40.0 65,600 岩手县 1960 農林省施工
一級 北上川 岩崎川日语岩崎川 烟山水坝日语煙山ダム F・A アース 21.8 1,410 岩手县 1967 農林省施工
一級 北上川 雫石川日语雫石川 御所水坝日语御所ダム 特定 F・N・W・P 複合 52.5 65,000 国土交通省 1981 水特法9条指定
一級 北上川 北上川 四十四田水坝日语四十四田ダム 特定 F・P 複合 50.0 47,100 国土交通省 1968
二級 久慈川日语久慈川 (岩手県) 長内川 泷水坝 補助 F・N・P 重力 70.0 7,600 岩手县 1982
二級 盛川 鷹生川 鹰生水坝日语鷹生ダム 補助 F・N・W 重力 77.0 9,680 岩手县 2006
一級 北上川 猿石川 田濑水坝日语田瀬ダム F・A・P 重力 81.5 146,500 国土交通省 1954 直轄ダム第一号
一級 北上川 中津川日语中津川 (岩手県) 綱取水坝 補助 F・N・W 重力 59.0 15,000 岩手县 1982
一級 北上川 稗貫川日语稗貫川 早池峰水坝日语早池峰ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 73.5 17,250 岩手县 2000
一級 北上川 簗川 簗川水坝日语簗川ダム 補助 F・N・W 重力 77.2 19,100 岩手县 未定 水特法指定
工事中
二級 新井田川 雪谷川 雪谷川水坝 F・A 重力 28.4 2,662 岩手县 1977
一級 北上川 和賀川 汤田水坝日语湯田ダム 特定 F・A・P 重力アーチ日语重力式アーチダム 89.5 114,160 国土交通省 1964
二級 綾里川 綾里川 綾里川水坝 補助 F・N・W 重力 43.0 486 岩手县 2000

宫城县

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宮城県で最大の総貯水容量を有する七ヶ宿ダム日语七ヶ宿ダム白石川日语白石川

北上川下流に位置する宮城縣は古くは伊達政宗以来北上川の改修が続けられてきた。しかしカスリーン・アイオン両台風による深刻な被害を機に北上川全体の総合開発が求められ北上特定地域総合開発計画が策定。北上川支流の江合川日语江合川と迫川が対象となり鳴子ダム日语鳴子ダム(江合川)や花山ダム日语花山ダム(迫川)などの多目的ダム群が建設された。また東北最大の都市である仙台市の人口増加や鹽竈市など沿岸工業地帯日语工業地帯拡充による水道供給も課題となり、名取川日语名取川水系を開発する仙塩特定地域総合開発計画が策定され[17]大倉ダム日语大倉ダム大倉川日语大倉川 (宮城県))や釜房ダム日语釜房ダム(碁石川)が完成、その後阿武隈川水系に七ヶ宿ダム日语七ヶ宿ダム白石川日语白石川)、七北田川日语七北田川七北田(ななきた)ダム日语七北田ダムが建設されて仙台市の水がめとなった。鳴瀬川日语鳴瀬川水系では北上川の総合開発と包括して開発が行われ、本流に内野ダム[18]が建設省によって計画され、その後県営のダム事業となり1980年(昭和55年)に漆沢ダムとして完成する。また洪水被害が頻発する支流の吉田川日语吉田川 (宮城県)流域の総合開発が行われ、南川日语南川ダム(南川)、宮床(宮床川)の両ダムが建設された。

宮城県最大の多目的ダムは高度では鳴子ダム、総貯水容量では仙台市など宮城県大半の水がめとして利用されている七ヶ宿ダムである。ただし高度では建設中の筒砂子ダム(筒砂子川)が完成すると県内一になる。建設中のものとしては筒砂子ダムのほか払川ダム(伊里前川)、自然の湖沼である長沼をダム化する長沼ダム日语長沼ダムがあるが、長沼ダムには日本で三箇所のダムしか有しないレクリェーション目的がある。宮城県漕艇場が長沼に設置されているため、赛艇の水位維持を目的とする[19]。この他田川ダム(田川)と筒砂子ダム(筒砂子川)が鳴瀬川水系に建設中であるが、ダム事業の見直しの波にさらされている。事業中止のダムとしては田川第二ダム(田川)[20]、新月ダム(大川)[21]などがある。

なお大倉ダムは建設省により特定多目的ダムとして施工されたが、完成後は宮城県に管理が移管されている。また釜房ダムの人造湖である釜房湖日语釜房ダム#釜房湖湖沼水質保全特別措置法日语湖沼水質保全特別措置法(湖沼法)に人造湖では唯一指定されており、厳重な水質管理が行われている。荒砥沢ダム(二迫川)は岩手宮城內陸地震でダム湖畔が大規模な山腹崩壊を起こし湖に大量の土砂が流入。現在対策が講じられている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 北上川 二迫川日语二迫川 荒砥泽水坝日语荒砥沢ダム 補助 F・A ロックフィル 74.4 14,130 宮城県 1998 農林水産省施工
一級 鸣濑川日语鳴瀬川 鳴濑川 漆泽水坝 補助 F・N・W・I・P ロックフィル 80.0 18,000 宮城県 1980
一級 名取川日语名取川 大仓川日语大倉川 (宮城県) 大仓水坝日语大倉ダム 特定 F・N・A・W・I・P 多連式アーチ日语マルチプルアーチダム 82.0 28,000 宮城县 1961 建設省施工
一級 名取川 碁石川 釜房水坝日语釜房ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 45.5 45,300 国土交通省 1970 湖沼法日语湖沼法指定
一級 北上川 上大泽川 上大泽水坝 補助 F・W アース 19.0 410 宮城県 2003
一級 北上川 北上川 北上大堰日语北上大堰 N・A・W・I - - 国土交通省 1980
一級 北上川 三迫川日语三迫川 栗驹水坝日语栗駒ダム F・A・P 重力 57.0 13,715 宮城県 1962
一級 北上川 長崎川 小田水坝 補助 F・A ロックフィル 43.5 9,720 宮城県 2005 農林水産省施工
一級 阿武隈川 白石川日语白石川 七ヶ宿ダム日语七ヶ宿ダム 特定 F・N・A・W・I ロックフィル 90.0 109,000 国土交通省 1991 水特法9条指定
二級 勿来川 砂押川 惣の関水坝 補助 F・N・W 重力 23.5 1,100 宮城县 1999
一級 鳴瀬川 田川 田川水坝 特定 未定 ロックフィル 85.0 14,700 国土交通省 未定 事業見直し
一級 名取川 増田川 樽水水坝 補助 F・W ロックフィル 43.0 4,700 宮城县 1976
一級 鳴瀬川 筒砂子川 筒砂子水坝 補助 F・N・A 台形CSG 98.0 30,900 宮城県 2033 事業見直し
一級 北上川 長沼日语長沼ダム 长沼水坝日语長沼ダム 補助 F・N・R アース 15.3 31,800 宮城県 2012 工事中
水特法9条指定
二級 七北田川日语七北田川 七北田川 七北田水坝日语七北田ダム 補助 F・N・W ロックフィル 74.0 9,200 宮城县 1984
一級 北上川 江合川日语江合川 鸣子水坝日语鳴子ダム 特定 F・N・P アーチ 94.5 50,000 国土交通省 1958
一級 北上川 迫川日语迫川 花山水坝日语花山ダム 補助 F・N・W・P 重力 48.5 36,600 宮城県 1957 2004年再開発
二級 伊里前川 伊里前川 拂川水坝 補助 F・N・W 重力 38.9 950 宮城県 2012 工事中
一級 鳴瀬川 南川 南川水坝日语南川ダム 補助 F・N・W 重力 46.0 10,000 宮城県 1987 水特法指定
一級 鳴濑川 宮床川 補助 F・N・W 重力 48.0 5,000 宮城県 1998

秋田县

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秋田県最大の多目的ダム・玉川ダム日语玉川ダム玉川日语玉川 (秋田県)

日本における多目的ダム事業の発案者である物部長穂日语物部長穂(内務省土木試験所日语土木研究所長・东京大学教授)の出身地である秋田县では、戦前より水力発電と玉川毒水日语玉川温泉 (秋田県)解消を目的とした玉川日语玉川 (秋田県)河水統制事業が1938年(昭和13年)より実施されていたが、治水を中心とした河川総合開発事業は終戦後雄物川水系と米代川日语米代川水系で行われた。1950年の国土総合開発法制定以降、東北地方の他県と同様に秋田県においても両水系を一括した阿仁田沢特定地域総合開発計画が発足する。雄物川・米代川とも本流にダム建設可能な地点がないことから、主要な支流に多目的ダムを建設して治水と灌漑、水力発電を行う方針とした。雄物川水系では建設省が中心となり玉川のほか役内川、皆瀬川日语皆瀬川 (秋田県)と支流の成瀬川日语成瀬川に四箇所のダム[22]を、米代川水系では最大の支流である阿仁川日语阿仁川流域に二箇所のダム[23]を建設する計画を立てた。この計画により完成したダムとして鎧畑ダム日语鎧畑ダム(玉川)、皆瀬ダム(皆瀬川)、森吉ダム(小又川)、萩形(はぎなり)ダム(小阿仁川)がある。その後県によって雄物川・米代川水系の各支流に多目的ダムが建設される[24][25]が、秋田市などの人口増加に伴い上水道需要と治水安全度を確保するため建設省は鎧畑ダムの上流に玉川ダム日语玉川ダム(玉川)を1990年(平成2年)に完成させた。玉川ダムの完成により雄物川水系の治水・利水が向上したほか、長年の懸案であった玉川毒水がほぼ解消するに至った[26]。さらに米代川水系最大のダムとして森吉山ダム(小又川)が2012年に完成した。

秋田县最大的多目途水坝玉川ダムであり、その規模は奥只見日语奥只見ダム田子仓日语田子倉ダム只見川)の両ダムに次ぐ貯水容量を誇り東北屈指である。しかし施工中の成瀬ダム(成瀬川)が完成すると高度では県内一になる。施工中のダムとしては成瀬ダムのほか、総合開発事業が行われていなかった子吉川日语子吉川水系でも本流に鳥海ダムが計画されている。しかし両ダムとも2009年のダム事業見直し対象になっている。また中止したダム事業としては役内川の川井ダム・成瀬川の肴沢ダム[27]、玉川支流斉内川の真木ダムなどがある[28]

なお皆瀬川の皆瀬ダムは、建設省により特定多目的ダムとして施工されたが、完成後は秋田県に管理が移管されている。東北電力が管理する神代ダム(玉川)は発電専用ダム日语電力会社管理ダムであるが、田沢疏水日语田沢疏水の水源として灌漑にも目的外利用されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 雄物川 皆瀬川日语皆瀬川 (秋田県) 板戸ダム 補助 N・P 重力 28.7 1,598 秋田県 1984
一級 雄物川 三内川 岩見ダム 補助 F・N・P 重力 66.5 19,300 秋田県 1978
一級 子吉川日语子吉川 畑川 大内ダム 補助 F・N・W 重力 27.5 724 秋田県 2007
一級 雄物川 松川 大松川ダム 補助 F・N・A・W・P 重力 65.0 12,150 秋田県 1998 水特法指定
一級 雄物川 淀川 協和ダム 補助 F・N・W 重力 49.3 7,800 秋田県 1997
一級 米代川日语米代川 砂子沢川 砂子沢ダム 補助 F・N・W 重力 78.5 8,650 秋田県 2010
一級 米代川 粕毛川 素波里ダム 補助 F・N・A・P 重力 72.0 42,500 秋田県 1970
一級 雄物川 玉川日语玉川 (秋田県) 玉川ダム日语玉川ダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 100.0 254,000 国土交通省 1990 水特法指定
一級 子吉川 子吉川 鳥海ダム 特定 未定 台形CSG 82.2 44,100 国土交通省 未定 事業見直し
一級 雄物川 成瀬川日语成瀬川 成瀬ダム 特定 F・N・A・W・P ロックフィル 113.5 78,700 国土交通省 2017 秋田県より移管
水特法指定
事業見直し
一級 雄物川 西の又川 南外ダム F・A アース 21.4 1,724 秋田県 1978
一級 米代川 小阿仁川 萩形ダム 補助 F・N・P 重力 61.0 14,950 秋田県 1966
一級 米代川 早口川日语早口川 早口ダム 補助 F・P 重力 61.0 6,550 秋田県 1976
二級 水沢川日语水沢川 (秋田県) 水沢川 水沢ダム日语水沢ダム F・A ロックフィル 46.5 3,001 秋田県 1994
一級 雄物川 皆瀬川 皆瀬ダム 特定 F・N・A・P ロックフィル 66.5 31,600 秋田県 1963 建設省施工
一級 米代川 小又川 森吉ダム F・P 重力 62.0 37,200 秋田県 1952 三菱金属鉱業日语三菱マテリアル
共同施工
一級 米代川 小又川 森吉山ダム 特定 F・N・A・W・P ロックフィル 89.9 78,100 国土交通省 2012 水特法9条指定
一級 米代川 岩瀬川日语岩瀬川 (秋田県) 山瀬ダム 補助 F・N・W・I・P ロックフィル 62.0 12,900 秋田県 1991
一級 雄物川 玉川 鎧畑ダム日语鎧畑ダム F・P 重力 58.5 51,000 秋田県 1957 建設省施工

関東地方

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茨城県

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茨城県で最大の総貯水容量を有する利根川河口堰日语利根川河口堰利根川

茨城縣における多目的ダム事業は1966年(昭和41年)に完成した水沼ダム(花園川)が最初であり、他の日本行政區劃に比べ着手時期は遅い。水沼ダム完成以降主に県北部の二級河川で開発が行われたが、その目的は治水のほか日立市などへの利水が主となっている。日立市周辺は日立の一大生産拠点となっており、工場進出に伴う工業用水道日语工業用水道や人口増加に伴う上水道需要の増大が主な理由である[29]。県北部では花貫日语花貫ダム(花貫川)、十王(十王川)、小山(大北川日语大北川)といったダムが二級河川に建設されたほか、久慈川水系唯一のダムとして竜神ダム(竜神川)が建設され、日立市、高萩市北茨城市常陸太田市に水道用水を供給している。一方水戶市を中心とする那珂川水系では1978年(昭和53年)に藤井川ダム日语藤井川ダム(藤井川)が治水ダム日语治水ダムを多目的化する形で完成している[30]。その後1990年には支流涸沼川日语涸沼川に合流する飯田川に飯田ダム日语飯田ダムが完成し、県都水戸市とその周辺の治水と利水を司っている。県南地域では利根川・荒川水資源開発基本計画に基づき日本第二の大湖沼・霞浦の総合開発が行われ、首都圈の水がめとして利用されている。霞ヶ浦は天然の湖であるが水資源開発促進法日语水資源開発促進法に拠る「湖沼水位調節施設」に位置づけられ、多目的ダムとしての扱いも受ける[31]

茨城県最大の多目的ダムは高度では2005年完成の小山ダム、総貯水容量では霞ヶ浦を除けば利根川河口堰日语利根川河口堰(利根川)である。現在新規のダム事業はないが、水質汚濁日语水質汚濁の進む霞ヶ浦の浄化と首都圏への新規利水を目的とした霞ヶ浦導水事業日语霞ヶ浦導水事業が国土交通省により施工中である。これは那珂川と霞ヶ浦を全長44千米隧道で連結し、那珂川の河水を霞ヶ浦に導水する計画であるが那珂川の漁業環境悪化を恐れる茨城・栃木両県の那珂川漁業協同組合日语漁業協同組合が猛反対しており、事業は進捗していない。中止したダム事業としては32年間の反対運動の末に中止となった緒川ダム(緒川)[32]と、藤井川ダム上流に建設予定であった大谷原川ダム(大谷原川)[33]、そして遊水池日语遊水池である稲戸井調節池を掘削して多目的ダム化する稲戸井調節池総合開発事業(利根川)[34]がある。なお茨城県には国土交通省直轄ダム日语国土交通省直轄ダムは存在せず、水力発電を目的とする多目的ダムも存在しない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 那珂川 飯田川 飯田ダム日语飯田ダム 補助 F・N・W 重力 33.0 2,440 茨城県 1991
一級 利根川 霞浦 霞浦 水機構法日语多目的ダム#水資源機構法に基づく多目的ダム F・A・W・I - 1,253,000 水資源機構日语水資源機構 1995 天然湖沼開発
水特法9条指定
二級 大北川日语大北川 大北川 小山ダム 補助 F・N・W・I 重力 65.0 16,600 茨城県 2005
二級 十王川 十王川 十王ダム 補助 F・N・W・I 重力 48.6 2,860 茨城県 1993
一級 利根川 利根川 利根川河口堰日语利根川河口堰 水機構法 F・A・W・I 7.0 90,000 水資源機構 1970
二級 花貫川 花貫川 花貫ダム日语花貫ダム 補助 F・N・W・I 重力 45.3 2,880 茨城県 1972
一級 那珂川 藤井川 藤井川ダム日语藤井川ダム 補助 F・N・A・W 重力 37.5 4,462 茨城県 1977 2009年再開発
二級 大北川 花園川 水沼ダム 補助 F・N・W・I 重力 33.7 2,230 茨城県 1966
一級 久慈川 竜神川 竜神ダム 補助 F・N・W・I 重力 45.0 3,000 茨城県 1978

栃木県

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栃木県で最大の総貯水容量を有する川俣ダム日语川俣ダム鬼怒川

栃木縣は那珂川、鬼怒川渡良瀬川といった大河川を流域に持つが、最初に開発が行われたのは鬼怒川である。1926年(大正15年)に当時の内務省によって鬼怒川支流の男鹿川に多目的ダムを建設する構想が持たれ、1941年(昭和16年)に着手された。これが五十里(いかり)ダム日语五十里ダムであり、基礎地盤の不具合で建設地点を移動し1957年(昭和32年)に完成した[35]。続いて鬼怒川本流に川俣ダム日语川俣ダム川治ダム日语川治ダムが建設省の手でそれぞれ完成し、治水および県都宇都宮市、千葉県と茨城県南部の水がめとして機能している。那珂川水系では旧農林省による国営那須野ヶ原開拓建設事業の一環として那珂川本流に計画された深山ダム日语深山ダムが、栃木県の上水道事業と電源開発による抽水蓄能电站の下部調整池としても利用され利水専用の多目的ダムとして1973年(昭和48年)完成する[36]。その後は県営事業として支流の箒川日语箒川荒川日语荒川 (栃木県)に多目的ダムが建設されている。渡良瀬川では足尾鉱毒事件日语足尾鉱毒事件を契機に建設された渡良瀬遊水地日语渡良瀬遊水地の中に貯水池を建設して首都圏の水がめとする渡良瀬貯水池日语渡良瀬遊水地#谷中湖(谷中湖)が2002年(平成14年)完成し利根川上流ダム群日语利根川水系8ダムの一つとなっている。このほか支流の松田川に松田川ダムが利根川・荒川水系水資源開発基本計画の一環として県営事業として完成している[37][38]

県内最大の多目的ダムは高度では川治ダム、総貯水容量では川俣ダムがそれぞれ最大である。施工中のものとしては湯西川ダムが国土交通省により、南摩ダム日语南摩ダム(南摩川)が水資源機構日语水資源機構に よって建設中であるが民主党政権によるダム事業見直しにより計画から40年以上未着工の南摩ダムは凍結された。しかし鬼怒川上流ダム群の一環として本体工 事に着手した湯西川ダムについては、ダム事業見直しの対象からは外され建設が進められている。中止したダム事業としては南摩ダムと連携して行われる思川開 発の一環として建設される予定であった行川(なめがわ)ダム(行川)[39]や那珂川支流の大室川に建設が予定されていた大室川ダム[40]などがある。

なお日光の観光地である中禪寺湖は出口に中禅寺ダム(大谷川)が建設されており、治水、水力発電と華嚴瀑布の年間流量安定確保を目的としている[41]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 利根川 男鹿川 五十里ダム日语五十里ダム F・N・P 重力 112.0 55,000 国土交通省 1956
一級 利根川 鬼怒川 岡本頭首工 利水 A・W・I - - 土地改良区 1981 [42]
一級 利根川 鬼怒川 川治ダム日语川治ダム 特定 F・N・A・W・I アーチ 140.0 83,000 国土交通省 1983 水特法9条指定
一級 利根川 鬼怒川 川俣ダム日语川俣ダム 特定 F・N・P アーチ 117.0 87,600 国土交通省 1966
一級 利根川 鬼怒川 佐貫頭首工 利水 A・P - - 土地改良区 1966
一級 那珂川 箒川日语箒川 千米 補助 F・N・A 重力 60.0 8,760 栃木県 1978
一級 利根川 大谷川日语大谷川 (日光市) 中禅寺ダム 補助 F・N・P 重力 6.4 25,100 栃木県 1956 1998年再開発
一級 那珂川 宮川 寺山ダム日语寺山ダム 補助 F・N・W ロックフィル 62.2 2,550 栃木県 1984
一級 利根川 南摩川 南摩ダム日语南摩ダム 水機構法 F・N・W ロックフィル 86.5 51,000 水資源機構 未定 水特法9条指定
事業見直し
一級 那珂川 荒川日语荒川 (栃木県) 東荒川ダム日语東荒川ダム 補助 F・N・A・W・P 重力 70.0 6,100 栃木県 1990
一級 利根川 松田川 松田川ダム 補助 F・N・W 重力 56.0 1,900 栃木県 1995
一級 利根川 三河沢川 三河沢ダム 補助 F・N・W 重力 48.5 899 栃木県 2003
一級 那珂川 那珂川 深山ダム日语深山ダム 利水 A・W・P ロックフィル 75.5 25,800 栃木県 1973 農林省施工
一級 利根川 湯西川 湯西川ダム 特定 F・N・A・W・I 重力 119.0 75,000 国土交通省 2011 工事中
水特法9条指定
一級 利根川 渡良瀬川 渡良瀬貯水池日语渡良瀬遊水地#谷中湖 特定 F・N・W 8.5 26,400 国土交通省 2002

群馬県

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関東地方最大の総貯水容量を有する矢木沢ダム日语矢木沢ダム利根川

利根川上流部を流域に持つ群馬縣では、カスリーン台風による利根川の大水害を契機に経済安定本部日语経済安定本部と建設省が利根川水系に多数の多目的ダムを建設して洪水調節を行う利根川改訂改修計画が立案され、利根川本流のほか支流の烏川日语烏川 (利根川水系)吾妻川日语吾妻川片品川日语片品川、赤谷川などにダムが計画された[43]。さらに1951年の国土総合開発法による利根特定地域総合開発計画、1963年の水資源開発促進法による利根川・荒川水系水資源開発基本計画により事業が拡充され、矢木沢日语矢木沢ダム藤原日语藤原ダム(利根川)、相俣日语相俣ダム(赤谷川)、薗原日语薗原ダム(片品川)、下久保日语下久保ダム神流川日语神流川 (利根川水系))、草木日语草木ダム(渡良瀬川)、奈良俣日语奈良俣ダム(楢俣川)の各ダムが建設された。これら利根川上流ダム群の水は利根大堰日语利根大堰を経由して荒川に送水され、東京都を始めとする上水道の水源となっている。また四万川日语四万川桐生川日语桐生川など利根川の二次支流については群馬県によって中小規模の多目的ダムが建設され、県内の治水・利水を司っている。

県内最大の多目的ダムは高度では奈良俣ダム、総貯水容量では矢木沢ダムがそれぞれ最大であり矢木沢ダムの人造湖・奥利根湖日语矢木沢ダム#奥利根湖は関東地方最大の貯水容量を有する。施工中のダムでは八ッ場(やんば)ダム(吾妻川)、万座ダム(万座川)などの吾妻川上流総合開発、倉渕ダム(烏川)、増田川ダム(増田川)があるがダム事業見直しの対象となった。特に計画発表から57年が経過している八ッ場ダムは民主党政権が宣言で中止を明言し、前原誠司国土交通大臣も中止の方針を表明したが水没予定地の長野原町を始め神奈川県を除く関東6都県の知事などが一斉に反発、事態は二転三転し混迷した。最終的に野田内阁において事業再開が決断されたが、一方で吾妻川上流総合開発事業は中止されている[4]。中止したダム事業としては「日本最大の多目的ダム事業」であった沼田ダム日语沼田ダム計画(利根川)[44]を始め戸倉ダム日语戸倉ダム計画(片品川)[45]など多数存在する。なお、吾妻川支流の湯川に建設された品木ダム日语品木ダムは、当時河水度の平均がPH值4.0であった酸性河川・吾妻川の中和を主目的として建設され、付随して水力発電を行う目的を有している。ダムの完成により吾妻川の酸性度は改善され、魚類も棲息するようになった[46]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 利根川 赤谷川 相俣ダム日语相俣ダム F・N・P 重力 67.0 25,000 国土交通省 1959 群馬県より移管
一級 利根川 大仁田川 大仁田ダム 補助 F・N・W 重力 54.4 437 群馬県 2001
一級 利根川 桐生川日语桐生川 桐生川ダム 補助 F・N・W・P 重力 60.5 12,200 群馬県 1982 水特法指定
一級 利根川 渡良瀬川 草木ダム日语草木ダム 水機構法 F・N・A・W・I・P 重力 140.0 60,500 水資源機構 1976 建設省より移管
一級 利根川 烏川日语烏川 (利根川水系) 倉渕ダム 補助 F・N・W 重力 85.6 11,600 群馬県 未定 事業見直し
一級 利根川 塩沢川 塩沢ダム 補助 F・N・W 重力 38.0 303 群馬県 1995
一級 利根川 湯川 品木ダム日语品木ダム 補助 N・P 重力 43.5 1,668 国土交通省 1965 群馬県より移管
一級 利根川 四万川日语四万川 四万川ダム日语四万川ダム 補助 F・N・W・P 重力 89.5 9,200 群馬県 1999
一級 利根川 神流川日语神流川 (利根川水系) 下久保ダム日语下久保ダム 水機構法 F・N・W・I・P 重力 129.0 130,000 水資源機構 1968 建設省より移管
一級 利根川 片品川日语片品川 薗原ダム日语薗原ダム 特定 F・N・P 重力 76.5 20,310 国土交通省 1965
一級 利根川 道平川 道平川ダム 補助 F・N・W 重力 70.0 5,100 群馬県 1992
一級 利根川 利根川 利根大堰日语利根大堰 水機構法 A・W・I - - 水資源機構 1968
一級 利根川 楢俣川 奈良俣ダム日语奈良俣ダム 水機構法 F・N・A・W・I・P ロックフィル 158.0 90,000 水資源機構 1990
一級 利根川 利根川 藤原ダム日语藤原ダム F・N・P 重力 95.0 52,490 国土交通省 1958
一級 利根川 増田川 増田川ダム 補助 F・N・W ロックフィル 76.3 5,800 群馬県 2013 事業見直し
一級 利根川 利根川 矢木沢ダム日语矢木沢ダム 水機構法 F・N・A・W・P アーチ 131.0 204,300 水資源機構 1967 建設省より移管
一級 利根川 吾妻川日语吾妻川 埼玉市 特定 F・N・W・I・P 重力 116.0 107,500 国土交通省 2015 水特法9条指定
工事中

埼玉県

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埼玉県で最大の総貯水容量を有する滝沢ダム日语滝沢ダム(中津川)

埼玉縣では県内最大の河川である荒川が総合開発の対象となった。古くより水害を繰り返す荒川の治水を主目的に県内最初の多目的ダムとして1961年荒川本流に二瀬ダム日语二瀬ダムが完成する。その後首都圏の人口増加による上水道需要のひっ迫に対処するため、荒川水系は1974年に利根川水系と連携する形で水資源開発促進法に基づく開発水系に指定された[47]。この利根川・荒川水資源開発基本計画に基づき建設されたのが浦山ダム日语浦山ダム(浦山川)と滝沢ダム日语滝沢ダム(中津川)である。さらに遊水地である荒川第一調節池日语荒川調節池を多目的ダム化する荒川調節池総合開発事業が行われ、彩湖として1996年完成している。一方県営事業としては利水専用多目的ダムとして荒川本流に玉淀ダム日语玉淀ダムが完成したほか、荒川支流の入間川日语入間川 (埼玉県)流域と赤平川日语赤平川流域に多目的ダムが計画され、それぞれ有間ダム(有間川日语有間川)、合角ダム日语合角ダム(吉田川)が完成している。また流域のほとんどを平地で占める中川の治水と利水を目的に、「平地ダム」として権現堂調節池日语行幸湖が完成している。

埼玉県内で最大の多目的ダムは高度では浦山ダム、総貯水容量では滝沢ダムである。新規のダム事業は現在存在しないが二瀬・滝沢・浦山の荒川上流ダム群運用を治水面でより合理化するための荒川上流ダム再開発事業が計画されている[48]。中止したダム事業としては二つ目の彩湖を埼玉市に建設する荒川第二調節池総合開発事業[49]、赤平川支流の小森川に建設を予定していた小森川ダム、都幾川日语都幾川上流に計画された大野ダムがある。また滝沢、浦山、合角の三ダムについてはダム建設に対する反対運動が強く、完成までに滝沢ダムでは40年を費やすなど日本の長期化ダム事業に名を連ねている。

なお、滝沢ダムについてはダム本体は2008年に完成したが試験湛水中に山腹に亀裂が発生し、現在対策を行っているため本格的な運用には至っていない。また玉淀ダムについては環境保護団体日语環境保護団体が撤去を求めて活動している[50]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 荒川 荒川 荒川調節池日语荒川調節池 特定 F・W 調整池 - 11,100 国土交通省 1996
一級 荒川 有間川日语有間川 有間ダム 補助 F・N・W ロックフィル 83.5 7,600 埼玉県 1985
一級 荒川 浦山川 浦山ダム日语浦山ダム 水機構法 F・N・W・P 重力 156.0 58,000 水資源機構 1999 水特法指定
一級 荒川 吉田川 合角ダム日语合角ダム 補助 F・N・W 重力 60.9 10,250 埼玉県 2001 水特法指定
一級 利根川 権現堂川 権現堂調節池日语行幸湖 補助 F・N・W・I 14.5 4,113 埼玉県 1991
一級 荒川 中津川 滝沢ダム日语滝沢ダム 水機構法 F・N・W・P 重力 132.0 63,000 水資源機構 2008 水特法指定
一級 荒川 荒川 玉淀ダム日语玉淀ダム 利水 A・P 重力 32.0 3,501 埼玉県 1964
一級 荒川 荒川 二瀬ダム日语二瀬ダム 特定 F・N・P 重力アーチ 95.0 26,900 国土交通省 1961

千葉県

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千葉県で最大の総貯水容量を有する亀山ダム日语亀山ダム小櫃川日语小櫃川

千葉縣の多目的ダム事業は47都道府県では最も遅い部類に入るが、これは水源の多くを利根川水系に求めているためで、利水受益者として利根川水系にある多数の多目的ダム事業に参加しており、県都・千葉市成田国际机场を抱える成田市など千葉県北部・中部の主要都市は利根川上流ダム群、鬼怒川上流ダム群が主な水源となっている。一方で県内を流れる主要な二級河川である小櫃川日语小櫃川養老川日语養老川曲流を繰り返す河川で水害が頻発していた。このため補助多目的ダムを建設して治水と東京灣沿岸地域への上水道供給を図ることを計画。小櫃川本流に亀山ダムが県内初の多目的ダムとして完成したほか支流笹川に片倉ダム、養老川本流に高滝ダムを建設する。南房総では上水道、または灌漑単独のダムが多数建設されているが、利水専用の多目的ダムとして保台ダムが待崎川に完成している。

千葉県最大のダムは高度では片倉ダム、総貯水容量では亀山ダムがそれぞれ最大である。現在千葉県で新規施工中の多目的ダムは存在しない。中止したダム事業としては国直轄事業では印旛沼日语印旛沼を掘削・拡張して多目的ダム化する印旛沼総合開発事業[51]行徳可動堰日语行徳可動堰・江戸川水閘門改築による貯水容量増大を目的とした江戶川総合開発事業[52]が、県営事業としては亀山ダム上流の小櫃川に計画していた追原ダム[53]夷隅川日语夷隅川水系西部田川に建設が予定されていた大多喜ダム日语大多喜ダム[54]が中止となっている。なお千葉県内には治水と利水を目的とした河流(流況調整河川)として北千葉導水路日语北千葉導水路野田導水路日语利根運河が存在する。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 小櫃川日语小櫃川 笹川 片倉ダム日语片倉ダム 補助 F・N・W 重力 42.7 8,410 千葉県 2000
二級 小櫃川 小櫃川 亀山ダム日语亀山ダム 補助 F・N・W 重力 34.5 14,750 千葉県 1980 水特法指定
二級 養老川日语養老川 養老川 高滝ダム日语高滝ダム 補助 F・N・W 重力 24.5 14,300 千葉県 1990 水特法指定
二級 待崎川 待崎川 保台ダム 利水 A・W 重力 41.0 2,740 千葉県 1998

東京都

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東京都唯一の多目的ダム・小河内ダム日语小河内ダム多摩川

首都・東京都にある多目的ダムは多摩川小河内ダム日语小河内ダムが唯一である。主目的は上水道の供給であるが、副次的に水力発電も行う。ダム直下にある多摩川第一発電所で発電された電力は下流にある白丸ダム日语白丸ダムを経て多摩川第三発電所に送電され、ここで発電された電力は東京電力に売電される。ダムに関連する水力発電所群は何れも東京都交通局が管理している[55]

小河内ダムは戦前より計画され、戦争による中断を挟んで完成したが、ダムの建設により旧小河内村日语小河内村全村が水没。水没世帯数945世帯と日本のダムにおける最大の水没世帯数となった。このことは完成後行幸した昭和天皇が水没に伴い移転した住民の生活がどのようになっているのか事業者である東京都水道局に下問するなど当時の関心事にもなっており、ダム補償における一つの代表例である[56]。また水利権を巡り神奈川県の二ヶ領用水日语二ヶ領用水組合との間で紛争が起こり[57]、このことも水没住民を悩ませている。

な お東京都の水源として利用されている多目的ダムには利根川水系の矢木沢・下久保・奈良俣・草木・渡良瀬貯水池、荒川水系の浦山・滝沢・荒川調節池といった ダム群があり、物議を醸している八ッ場ダムにも治水・水道受益者として参加している。都内で計画されているダム事業は存在しない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 多摩川 多摩川 小河内ダム日语小河内ダム 利水 W・P 重力 149.0 189,100 東京都水道局日语東京都水道局 1957

神奈川県

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神奈川県最大の多目的ダム・宮ヶ瀬ダム日语宮ヶ瀬ダム中津川日语中津川 (相模川水系)

県都横滨市を始め川崎市橫須賀市といった大都市を抱える神奈川縣明治時代以降人口が増加し、上水道の供給と整備が課題となっていた。1938年(昭和13年)神奈川県議会は県下最大の河川である相模川の河川開発による上水道・工業用水道・電力需要の補給を議決[58]。県営事業として初の多目的ダムである沼本ダム日语沼本ダムを1937年より、相模ダム日语相模ダムを1941年より建設する。橫須賀海軍工廠への電力供給も視野に入れていたこともあり、建設に反対する住民に対し陸軍海軍が合同閲兵式を水没予定地で行って圧力を掛ける[59]など半ば強引な手法で建設が進み1944年(昭和19年)完成する。戦後神奈川県の人口は爆発的に増大し相模ダムでは到底賄えず、相模ダム下流に1964年(昭和39年)城山ダム日语城山ダムが完成する。だがそれでもなお神奈川県の人口増加は進行し、相模川だけではなく県西部を流れる酒匂川水系も利用することになり支流の河内川に1978年三保ダム日语三保ダムが完成する。相模・城山・三保の各ダムはダム・人造湖の規模としては比較的巨大な部類に入るが、神奈川県の人口は1980年には700万人に迫る勢いであり三ダムの供給量を以ってしても不足が生じていた[60]。このため建設が急がれたのが相模川支流中津川日语中津川 (相模川水系)宮ヶ瀬ダム日语宮ヶ瀬ダムである。完成まで31年を費やしたこのダムの完成により相模、城山、道志日语道志ダム道志川日语道志川)各ダムとの間に建設された導水路を通じ水を相互融通して神奈川県全域の水需要と相模川の治水に貢献している。

神奈川県最大の多目的ダムは宮ヶ瀬ダムである。宮ヶ瀬ダムは2003年の国土交通省調査により国土交通省直轄ダムにおいて年間訪問者数が日本一[61]となり、年間延べ120万人が訪れる一大観光地に成長している。新規のダム事業は存在しておらず、ダム事業の見直しの影響も受けていない。しかし相模川上流ダム群の建設に伴う湘南海岸沙洲後退が問題となっている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 相模川 相模川 相模ダム日语相模ダム W・I・P 重力 58.4 63,200 神奈川県 1947
一級 相模川 相模川 寒川取水堰 利水 W・I 6.0 - 神奈川県 1971
一級 相模川 相模川 城山ダム日语城山ダム 補助 F・W・I・P 重力 75.0 62,300 神奈川県 1964
一級 相模川 相模川 沼本ダム日语沼本ダム 利水 W・I・P 重力 34.5 2,330 神奈川県 1943
二級 酒匂川 河内川 三保ダム日语三保ダム 補助 F・W・P ロックフィル 95.0 64,900 神奈川県 1978
一級 相模川 中津川日语中津川 (相模川水系) 宮ヶ瀬ダム日语宮ヶ瀬ダム 特定 F・N・W・P 重力 156.0 193,000 国土交通省 2001 水特法9条指定
一級 相模川 中津川 宮ヶ瀬副ダム日语宮ヶ瀬副ダム 特定 F・N・W・P 重力 34.5 557 国土交通省 2000 通称石小屋ダム

中部地方

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新潟県

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新潟県で最大の総貯水容量を有する奥三面ダム(三面川日语三面川

新潟县における多目的ダムの建設は、村上市を流れる三面(みおもて)川日语三面川水系が最初であり、1952年に三面ダムが完成する。しかし1967年(昭和42年)の羽越豪雨日语羽越豪雨による新潟県下越地方の壊滅的な被害を機に荒川日语荒川 (羽越)胎内川日语胎内川加治川日语加治川などの治水計画が改訂され、大石ダム日语大石ダム(大石川)、内の倉ダム日语内の倉ダム(内の倉川)、奥三面ダム(三面川)が建設された。一方信濃川水系では支流の五十嵐川日语五十嵐川で開発が始まり、笠堀ダム日语笠堀ダム(笠堀川)が1964年に完成したが1969年(昭和44年)の集中豪雨で五十嵐川や刈谷田川日语刈谷田川魚野川日语魚野川流域が被害を受け、また關越自動車道上越新幹線建設による人口の増加が見込まれたことで信濃川水系の河川総合開発が見直され、魚野川流域に三国川(さぐりがわ)ダム日语三国川ダム(三国川)、破間川(あぶるまがわ)ダム日语破間川ダム破間川日语破間川)が、五十嵐川流域では笠堀ダム改良[62]のほか本流に大谷ダム日语大谷ダム (新潟県)が完成。刈谷田川には刈谷田川ダムが完成した。関川日语関川水系では農林省が土地改良事業の一環として本流に笹ヶ峰ダム日语笹ヶ峰ダムを建設、完成後新潟県へ管理を移行させている。中越地方上越地方を流れるその他の二級河川にも多目的ダムが建設され、佐渡地方でも羽越豪雨を機に国府川日语国府川水系、久知川水系で多目的ダムが完成している。

新潟県最大の多目的ダムは高度では三国川ダム、総貯水容量では奥三面ダムが最大である。現在建設が行われているダムは奥胎内ダム日语奥胎内ダム(胎内川)と新保川ダム再開発(新保川)があるが、ダム事業見直し対象で再検証された結果事業は継続となった。中止したダム事業としては清津峡日语清津峡に建設予定であった新潟県最大規模の清津川ダム(清津川)[63]、電源開発が湯之谷揚水発電計画を断念したことで中止となった佐梨川ダム(佐梨川)[64]赤芝発電所日语赤芝ダム#赤芝発電所との水利権日语水利権調整が付かず中止となった荒川第一ダム・荒川第二ダム(荒川)[65]など幾つかのダム計画が存在する。

なお、新發田市にある内の倉ダムは北陸地方唯一の中空重力式コンクリートダム日语中空重力式コンクリートダムである。また妙見堰日语妙見堰は国土交通省北陸地方整備局と東日本旅客鐵道が共同管理する珍しい形態をとっている。笹ヶ峰ダムは治水目的を持たない利水専用多目的ダムである。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 信濃川 破間川日语破間川 破間川ダム日语破間川ダム 補助 F・N・P 重力 93.5 15,800 新潟県 1986
二級 桑谷川 綱子川 後谷ダム 利水 W・P 重力 20.3 86 新潟県 1968
二級 加治川日语加治川 内の倉川 内の倉ダム日语内の倉ダム 補助 F・A・W・P 中空重力 82.5 24,800 新潟県 1972 農林省施工
一級 荒川 大石川 大石ダム日语大石ダム 特定 F・P 重力 87.0 22,800 国土交通省 1978
一級 信濃川 五十嵐川日语五十嵐川 大谷ダム日语大谷ダム (新潟県) 補助 F・N・W ロックフィル 75.5 21,100 新潟県 1993
二級 国府川日语国府川 大野川 大野川ダム 補助 F・N・W 重力 47.0 1,390 新潟県 1979
二級 胎内川日语胎内川 胎内川 奥胎内ダム日语奥胎内ダム 補助 F・P 重力 82.0 10,000 新潟県 2013 工事中
二級 三面川日语三面川 三面川 奥三面ダム 補助 F・N・P アーチ 116.0 125,500 新潟県 2001
二級 柿崎川日语柿崎川 柿崎川 柿崎川ダム日语柿崎川ダム 補助 F・N・W ロックフィル 54.0 5,000 新潟県 2003
一級 信濃川 笠堀川 笠堀ダム日语笠堀ダム 補助 F・N・W・P 重力 74.5 15,400 新潟県 1964
一級 信濃川 刈谷田川日语刈谷田川 刈谷田川ダム 補助 F・W・I・P 重力 83.5 4,450 新潟県 1980
二級 久知川 久知川 久知川ダム 補助 F・N・W 重力 51.0 1,660 新潟県 1985
一級 信濃川 三国川 三国川ダム日语三国川ダム 特定 F・N・W・P ロックフィル 119.5 27,500 国土交通省 1993
一級 関川日语関川 関川 笹ヶ峰ダム日语笹ヶ峰ダム 利水 A・P ロックフィル 48.6 10,600 新潟県 1983 農林省施工
一級 関川 正善寺川 正善寺ダム日语正善寺ダム 補助 F・N・W 重力 47.0 4,600 新潟県 1984
一級 信濃川 城川 城川ダム 補助 F・N・W 重力 21.7 297 新潟県 1996
二級 国府川 新保川 新保川ダム 補助 F・N・W 重力 38.0 1,150 新潟県 未定 再開発中
一級 信濃川 曽根川 長福寺ダム F・A アース 27.2 193 新潟県 1999
一級 阿賀野川 早出川 早出川ダム 補助 F・A・P 重力 82.5 14,900 新潟県 1979
一級 信濃川 和田川 広神ダム 補助 F・N・P 重力 80.5 12,400 新潟県 2010
一級 信濃川 小海川 松葉沢ダム F・A アース 24.5 171 新潟県 2007
二級 三面川 三面川 三面ダム 補助 F・N・P 重力 82.5 47,800 新潟県 1953
一級 信濃川 信濃川 妙見堰日语妙見堰 N・W・P・
國道17號の交通交通堵塞緩和
- - 国土交通省
東日本旅客鐵道
1990

富山県

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富山県最大の多目的ダム・境川ダム日语境川ダム(境川)

富山縣の河川開発は大正より浅野総一郎日语浅野総一郎高峰讓吉らによる水力発電事業が主であり、治水事業は常願寺川砂防事業が行われていた程度であった。多目的ダム建設は富山県によって神通川支流の井田川日语井田川室牧ダムが1961年完成したのが最初であり、その後は神通川、庄川日语庄川小矢部川日语小矢部川といった一級河川では支流に、上市川日语上市川白岩川日语白岩川小川日语小川 (富山県)といった二級河川には本流に多目的ダムを建設している。富山県内の県営多目的ダムのほとんどは富山県土木局が管理[66]する補助多目的ダムであるが、刀利ダム日语刀利ダム(小矢部川)と支流の臼中ダム(打尾川)については富山県農業水産部耕地課が管理しており[67]、補助多目的ダムではない。一方建設省による特定多目的ダム事業は1969年8月の集中豪雨災害を契機に、黑部水壩を筆頭とした水力発電事業が著名でありながら治水事業が遅れていた黒部川日语黒部川に対して行われ、県内で最も新しいダムとして宇奈月ダム日语宇奈月ダム宇奈月溫泉街の直上流に2000年完成している。富山県内の補助多目的ダムの幾つかは目的の一つに道路などの積雪を溶かすための用水を供給する消流雪用水日语境川ダム#消流雪用水目的を有している。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に境川ダム日语境川ダム(境川)である。建設中のダムとしては国土交通省が利賀ダム(利賀川)を、富山県が舟川ダム(舟川)をそれぞれ施工しているが利賀ダムは民主党政権のダム事業見直しにより事業進捗が流動化している。また日本初の恒久堆砂対策として關西電力管理の出し平ダム日语出し平ダムと宇奈月ダムで実施している連携排砂日语連携排砂について、下流の黒部川・富山湾漁業関係者との間で行政訴訟日语行政訴訟(黒部川ダム排砂被害訴訟)が現在係争中である。中止したダム事業としては片貝川ダム(片貝川日语片貝川[68]、湯道丸ダム(湯道丸川)[69]、黒川ダム(黒川)[70]などがある。なお庄川合口ダム日语庄川合口ダム(庄川)は国の登録有形文化財に登録されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 小川日语小川 (富山県) 小川 朝日小川ダム日语朝日小川ダム 補助 F・N・P 重力 84.0 5,280 富山県 1990
一級 小矢部川日语小矢部川 打尾川 臼中ダム F・A ロックフィル 68.9 6,950 富山県 1993
一級 黒部川日语黒部川 黒部川 宇奈月ダム日语宇奈月ダム 特定 F・W・P 重力 97.0 24,700 国土交通省 2000
一級 黒部川 大谷川 大谷ダム 補助 F・N・S ロックフィル 29.5 325 富山県 1998
二級 上市川日语上市川 上市川 上市川ダム 補助 F・N・P 重力 64.0 4,850 富山県 1964
二級 上市川 上市川 上市川第二ダム 補助 F・N・P ロックフィル 67.0 7,800 富山県 1985
一級 神通川 久婦須川 久婦須川ダム 補助 F・N・P・S 重力 95.0 10,000 富山県 2002
一級 神通川 熊野川日语熊野川 (富山県) 熊野川ダム日语熊野川ダム 補助 F・N・P 重力 89.0 9,100 富山県 1984
一級 小矢部川 子撫川 子撫川ダム 補助 F・N・W ロックフィル 45.0 6,600 富山県 1978
一級 庄川日语庄川 境川 境川ダム日语境川ダム 補助 F・A・W・I・P・S 重力 115.0 59,900 富山県 1993
一級 庄川 庄川 庄川合口ダム日语庄川合口ダム 利水 A・W・P 重力 18.5 625 富山県
關西電力
1939 登録有形文化財
一級 小矢部川 山田川 城端ダム 補助 F・N・S 重力 59.0 3,000 富山県 1992
二級 白岩川日语白岩川 白岩川 白岩川ダム 補助 F・N・W 複合 50.0 2,200 富山県 1974
一級 小矢部川 小矢部川 刀利ダム日语刀利ダム F・A・P アーチ 101.0 31,400 富山県 1966 農林省施工
一級 庄川 利賀川 利賀ダム 特定 F・N・I 重力 110.0 31,100 国土交通省 未定 事業見直し
一級 庄川 利賀川 利賀川ダム 補助 F・P 重力 37.0 2,700 富山県 1974
二級 片貝川日语片貝川 布施川日语布施川 布施川ダム日语布施川ダム 補助 F・N・S ロックフィル 58.5 1,350 富山県 1992
二級 小川 舟川 舟川ダム 補助 F・N・S 重力 49.8 600 富山県 2012 工事中
一級 神通川 井田川日语井田川 室牧ダム 補助 F・N・P アーチ 80.5 17,000 富山県 1961
一級 庄川 和田川日语和田川 (庄川水系) 和田川ダム日语和田川ダム 補助 F・A・W・I・P 重力 21.0 3,070 富山県 1967

石川県

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石川県最大の多目的ダム・手取川ダム日语手取川ダム手取川

石川縣の多目的ダム事業は県営事業として推進され、県南部を流れる大聖寺川日语大聖寺川に建設された我谷ダム日语我谷ダムが最初である。続いて県都・金澤市を流れる犀川日语犀川 (石川県)水系の総合開発が実施された。金沢市内には犀川と浅野川日语浅野川が流れているが水害が頻発し対策が迫られ、また人口増加に伴う上水道・電力需要が増大したことにより総合開発が企図されたが浅野川はダムを建設することが地質的に不可能であったことから犀川と支流の内川日语内川 (石川県)にダムを建設することになり、犀川ダム日语犀川ダム(犀川)、内川ダム日语内川ダム・新内川ダム(内川)が建設された。この他能登半島を流れる小河川にも治水と上水道を目的に多目的ダムが建設されている。一方県内最大の手取川については石川県と電源開発、北陸電力が本流上流部にダム建設を計画していたが、手取川が1966年に一級河川に指定されたのを契機に建設省が多目的ダムの建設を計画。電源開発・石川県との共同事業として1979年県内唯一の国直轄ダム・手取川ダム日语手取川ダムを完成させた。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に手取川ダムであり、日本屈指の規模を有するダムの一つでもある。建設中の多目的ダムはない。中止したダム事業としては能登半島を流れる河川群に計画されていた河内ダム(熊木川)[71]、伊久留川ダム(伊久留川)[72]、所司原ダム(子浦川)[73]があり、当初多目的ダムとして計画されていた辰巳ダム日语辰巳ダム(犀川)は穴あきタイプの治水専用ダム日语治水ダム#穴あきダムとして計画変更されている。2006年(平成18年)に完成した九谷ダム日语九谷ダム(大聖寺川)は強い反対運動により完成まで36年を費やしており、日本の長期化ダム事業の一つに名を連ねている。

なお、手取川ダムは河川法日语河川法第17条に基づく「兼用工作物」として国土交通省・電源開発・石川県が共同管理しているため、特定多目的ダムではない(詳細は多目的ダム日语多目的ダムの項目を参照のこと)。また大日川ダム日语大日川ダム (石川県)(大日川)は県営の多目的ダムではあるが農業水産部が管理しており[74]、補助多目的ダムではない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 大野川 森下川日语森下川 医王ダム日语医王ダム F・A ロックフィル 58.8 3,188 石川県 2001
二級 金川 岩坂川 岩坂ダム F・A アース 31.7 850 石川県 1984
二級 犀川日语犀川 (石川県) 内川日语内川 (石川県) 内川ダム日语内川ダム 補助 F・N・W・P 重力 81.0 9,500 石川県 1974
二級 鵜飼川 鵜飼川 小屋ダム 補助 F・N・W ロックフィル 56.5 3,050 石川県 1992
二級 町野川日语町野川 町野川 北河内ダム日语北河内ダム 補助 F・N・W 重力 47.0 2,860 石川県 2010
二級 大聖寺川日语大聖寺川 大聖寺川 九谷ダム日语九谷ダム 補助 F・W・P 重力 75.8 24,900 石川県 2005 水特法指定
二級 犀川 犀川 犀川ダム日语犀川ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 72.0 14,300 石川県 1965
二級 犀川 内川 新内川ダム 補助 N・P 重力 18.9 61 石川県 1984
一級 手取川 大日川 大日川ダム日语大日川ダム (石川県) F・A・P 重力 59.9 27,200 石川県 1967 農林省施工
一級 手取川 手取川 手取川ダム日语手取川ダム F・W・I・P ロックフィル 153.0 231,000 国土交通省
電源開発
石川県
1979 水特法9条指定
二級 寺田川 寺田川 寺田川ダム 利水 A・W ロックフィル 26.7 460 石川県 2007
二級 八ヶ川 八ヶ川 八ヶ川ダム日语八ヶ川ダム 補助 F・N・W・I 重力 52.0 3,130 石川県 1994
二級 諸橋川 諸橋川 諸橋ダム F・A ロックフィル 35.2 1,725 石川県 1986
二級 大聖寺川 大聖寺川 我谷ダム日语我谷ダム 補助 F・N・P 重力 56.6 10,100 石川県 1964

福井県

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北陸地方最大の総貯水容量を有する九頭竜ダム日语九頭竜ダム九頭竜川

福井県の多目的ダム事業は、県内最大の河川である九頭竜川水系を中心に実施されている。その端緒となったのが支流・真名川に1957年完成した笹生川ダム日语笹生川ダムである。続いて九頭竜川本流に開発の対象は移され、当初電源開発と北陸電力が競願していた奥越電源開発計画の中心事業として計画されていた九頭竜ダム日语九頭竜ダム(九頭竜川)が1959年の颱風薇拉 (1959年)と1961年の颱風南施 (1961年)による九頭竜川の水害を機に建設省による直轄事業として事業が拡大、1968年に完成した。しかし1965年(昭和40年)9月の奥越豪雨で笹生川ダムでは計画高水流量を三倍近く上回る洪水を記録、ダムは治水機能を喪失し決壊の危機に瀕し直下流の西谷村日语西谷村 (福井県)中島集落は壊滅した[75]。この奥越豪雨を機に笹生川ダム再開発事業が実施され、ダム右岸にトンネル式洪水吐きが増設されたほか、建設省により笹生川ダム下流に真名川ダム日语真名川ダムが建設された。さらに老朽化した鳴鹿が洪水流下を阻害することが判明したことで新たに可動堰が計画され、2003年に九頭竜川鳴鹿大堰日语九頭竜川鳴鹿大堰(九頭竜川)として完成している。福井県でも支流の日野川日语日野川 (福井県)に広野ダム(日野川)や桝谷ダム日语桝谷ダム(桝谷川)を建設したのを始め、竹田川日语竹田川、浄土寺川、永平寺川などに多目的ダムを建設して治水対策を強化した。

2004年に発生した平成16年7月福井豪雨日语平成16年7月福井豪雨では福井市内が足羽川日语足羽川の氾濫によって死者を出す大水害を被ったが、真名川については真名川ダムと笹生川ダムの洪水調節機能によって浸水被害がほぼ皆無となり、ダムのない足羽川との浸水被害の差が顕著に現れている[76]

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に九頭竜ダムであり、日本屈指の規模を誇る。施工中のダムとしては九頭竜川に次ぐ一級河川である北川水系で河内川ダム(河内川)がある。河内川ダムはダム事業見直し対象となったものの事業者の福井県は事業継続を決定している[4]。中止した多目的ダム事業は存在しないが、足羽川ダム日语足羽川ダム(部子川)については1983年(昭 和58年)の計画当時は足羽川本流に計画された多目的ダムであったが、反対運動の激化で1997年に一旦凍結された。しかし福井豪雨の甚大な被害を契機に 福井県・福井市・被害住民の要望もあって現在は穴あきタイプの治水専用ダムとして計画されている。なお九頭竜ダムについては手取川ダム同様、河川法第17 条に基づく「兼用工作物」として国土交通省と電源開発が共同管理しており、特定多目的ダムには該当しない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 九頭竜川 永平寺川日语永平寺川 永平寺ダム日语永平寺ダム 補助 F・N・W 重力 55.0 770 福井県 2001
二級 佐分利川 大津呂川 大津呂ダム日语大津呂ダム 補助 F・N・W 重力 40.6 485 福井県 2012[77]
一級 九頭竜川 九頭竜川 九頭竜ダム日语九頭竜ダム F・P ロックフィル 128.0 353,000 国土交通省
電源開発
1968
一級 九頭竜川 九頭竜川 九頭竜川鳴鹿大堰日语九頭竜川鳴鹿大堰 特定 F・N・W 5.7 667 国土交通省 2003
一級 北川 河内川 河内川ダム 補助 F・N・A・W・I 重力 77.5 8,800 福井県 2019[78] 工事中
一級 九頭竜川 真名川 笹生川ダム日语笹生川ダム 補助 F・N・W・P 重力 76.0 58,806 福井県 1957 1977年再開発
一級 九頭竜川 浄土寺川 浄土寺川ダム日语浄土寺川ダム 補助 F・N・W・S 重力 72.0 2,160 福井県 2008
一級 九頭竜川 日野川日语日野川 (福井県) 広野ダム日语広野ダム 補助 F・N・I・P 重力 63.0 11,300 福井県 1976
一級 九頭竜川 日野川 二ッ屋分水堰 F・N・A・W・I 重力 24.7 - 福井県 2005 農林水産省施工
一級 九頭竜川 桝谷川日语桝谷川 桝谷ダム日语桝谷ダム F・A・W・I ロックフィル 100.4 25,000 福井県 2005 農林水産省施工
一級 九頭竜川 真名川日语真名川 真名川ダム日语真名川ダム 特定 F・N・P アーチ 127.5 115,000 国土交通省 1977
一級 九頭竜川 竹田川日语竹田川 龍ヶ鼻ダム日语龍ヶ鼻ダム 補助 F・N・W・P 重力 79.5 10,200 福井県 1988

山梨県

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山梨県で最大の総貯水容量を有する広瀬ダム日语広瀬ダム笛吹川

山梨县では甲府盆地の東西を笛吹川・釜無川の二大河川が流れ、盆地南部で合流して富士川となり、有史以来水害が多発していた。

山梨県では明治期に山林荒廃が起こり明治40年の大水害日语明治40年の大水害に代表される大規模な水害が多発しており、戦前から河川改修が課題となっていた。戦後の八岳山麓開拓や首都圏の卧城として人口が増加し上水道需要も急増し、こうした観点から戦後県政においては主に富士川水系での河川総合開発が検討され、1974年(昭和49年)富士川水系の主要な支流の一つである笛吹川広瀬ダム日语広瀬ダムが完成した。その後も笛吹川流域や塩川流域に多目的ダムが多数建設されている。一方県東部の相模川[79]流域では大月市を中心に人口が増加し治水安全度低下・上水道需要急増という状況になったことから、支流の葛野川を開発することになり深城ダム日语深城ダムが県内同水系では唯一の多目的ダムとして完成する。

県内最大の多目的ダムは高度では荒川ダム日语荒川ダム(荒川)、総貯水容量では広瀬ダムがそれぞれ最大となる。建設中の多目的ダムは存在しない。中止したダム事業としては富士川水系では早川日语早川 (山梨県)の角瀬ダムが1955年に費用対効果が乏しいことを理由に中止した[80]のを皮切りに、塩川本流に計画されていたアーチダム日语アーチ式コンクリートダムである大渡ダム[81]、笛吹川支流芦川に計画されていた芦川ダム[82]が、相模川水系では笹子ダム(奥野沢川)[83]がある。なお、山梨県内には国土交通省直轄ダムは存在しない[84]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 富士川 荒川 荒川ダム日语荒川ダム 補助 F・N・W ロックフィル 88.0 10,800 山梨県 1985 水特法指定
一級 富士川 琴川 琴川ダム 補助 F・N・W・P 重力 64.0 5,150 山梨県 2007
一級 富士川 塩川 塩川ダム日语塩川ダム 補助 F・N・A・W 重力 79.0 11,500 山梨県 1997 水特法指定
一級 富士川 大門川 大門ダム日语大門ダム 補助 F・N・W・P 重力 65.5 3,660 山梨県 1987
一級 富士川 笛吹川 広瀬ダム日语広瀬ダム 補助 F・A・W・P ロックフィル 75.0 14,300 山梨県 1974
一級 相模川 葛野川 深城ダム日语深城ダム 補助 F・N・W 重力 87.0 6,440 山梨県 2004

長野県

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長野県で最大の総貯水容量を有する牧尾ダム日语牧尾ダム(王滝川)

北に信濃川(千曲川)水系、南に天龍川水系、西に木曾川水系を抱える长野县では、天竜川支流の三峰川日语三峰川において最初の多目的ダム事業が行われた。1941年(昭和16年)より河水統制事業としてダム計画は立てられたが、戦後当時の長野県省长であった林虎雄日语林虎雄は1949年、キティ台風日语キティ台風による水害後TVAにならい河川総合開発を実施するため長野県庁に総合開発局を設置。三峰川に二箇所の多目的ダムを計画した[85]。これが美和ダム日语美和ダム高遠ダム日语高遠ダムであるが美和ダムは建設省に事業が移管され、1959年に特定多目的ダム法日语特定多目的ダム法適用第一号として完成する。しかし天竜川は1961年の昭和36年6月梅雨前線豪雨日语三六災害により飯田市など流域が致命的被害を受けたことから、水害の最大要因に挙げられた小渋川の河川総合開発が計画され、1969年に小渋ダム日语小渋ダムが完成する。長野県も松川日语松川片桐松川日语片桐松川、沢川に補助多目的ダムを建設し伊那盆地日语伊那盆地の治水と利水に充てた。一方信濃川水系では本流にダム建設の適地がなく、長野県内最大の支流である犀川日语犀川 (長野県)も上流から下流まで発電専用ダムが連綿と建設されていたことから、主にその他の信濃川支流及び犀川の二次支流に多目的ダムが建設された。最初に開発されたのが県都・長野市を流れる裾花川日语裾花川で、治水と上水道、そして不安定な電力供給解消を目的に1969年裾花ダム日语裾花ダムが完成。以後奈良井川日语奈良井川内村川日语内村川、神川などに多目的ダムが多数建設された。また1969年8月豪雨災害を機に建設省は1974年信濃川水系工事実施基本計画を改定し、高瀬川日语高瀬川 (長野県)大町ダム日语大町ダムを建設する。木曽川水系では木曽川水系水資源開発基本計画の一環として水資源機構日语水資源機構[86]が本流源流部に味噌川ダム日语味噌川ダムを、支流王滝川に牧尾ダム日语牧尾ダムを建設。愛知用水日语愛知用水の水源の一つとして名古屋市の水がめになっている。

長野県最大の多目的ダムは高度では味噌川ダム、総貯水容量では牧尾ダムがそれぞれ最大である。長野県のダム事業では当時の田中康夫日语田中康夫知事が在任中に発表した脱ダム宣言日语中止したダム事業#脱ダム宣言によるものによる下諏訪ダム(砥川)など県営7ダム事業の中止が有名で、日本のダム事業の在り方に多大な影響を与えたが2006年の1941年で長野県内が被害を受け、直後の知事選で落選。後任の村井仁日语村井仁知事が脱ダム宣言を撤回し角間(角間川)、黒沢(黒沢川)、駒沢(駒沢川)のダム計画を一旦復活させたが2009年ダム事業の見直し対象にされ、最終的に中止となった。この他大仏ダム(薄川日语薄川[87]の中止がある。国直轄では信濃川本流に1982年より計画されていた千曲川上流ダムがあり、高度80メートル、総貯水容量8,000万立方メートルと完成すれば長野県最大の多目的ダムになる計画であったが、水没予定地の南牧村川上村の反対で2002年に中止された[88]。また戸草ダム日语戸草ダム(三峰川)も一旦中止となったが、このダムでは伊那市など流域市町村が中止方針に反発[89]し中止は撤回されたものの、再度見直し対象になっている。

なお深刻な堆砂が問題になっている美和ダムと小渋ダム、松川ダム日语松川ダム(松川)については堆砂防除を目的としたダム再開発事業が行われており、ダム湖上流よりバイパストンネルによる下流への排砂事業が実施・施工されている[90][91][92]。また牧尾ダムでは1984年の長野県西部地震日语長野県西部地震で大量に流入した土砂除去を目的とした再開発事業が行われた[93]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 信濃川 内村川日语内村川 内村ダム日语内村ダム 補助 F・N・W 重力 51.3 2,000 長野県 1985
一級 信濃川 宮川 大沼ダム日语すずらん湖 利水 A・W アース 17.0 80 長野県 1964
一級 信濃川 高瀬川日语高瀬川 (長野県) 大町ダム日语大町ダム 特定 F・N・W・P 重力 107.0 33,900 国土交通省 1985
一級 信濃川 裾花川日语裾花川 奥裾花ダム日语奥裾花ダム 補助 F・W・P 重力 59.0 5,400 長野県 1979
一級 信濃川 小仁熊川 小仁熊ダム日语小仁熊ダム 補助 F・N・W 重力 36.5 1,930 長野県 2003
一級 天龍川 片桐松川日语片桐松川 片桐ダム日语片桐ダム 補助 F・N・W 重力 59.2 1,840 長野県 1989
一級 信濃川 金原川 金原ダム日语金原ダム 補助 F・N・W ロックフィル 36.5 388 長野県 1999
一級 信濃川 宮川 北山ダム日语北山ダム (長野県) 補助 F・N・W 重力 43.0 213 長野県 1999
一級 天竜川 小渋川 小渋ダム日语小渋ダム 特定 F・N・A・P アーチ 105.0 58,000 国土交通省 1969 再開発中
一級 信濃川 産川 沢山池日语沢山池 F・A アース 25.5 1,082 土地改良区 1936
一級 信濃川 神川 菅平ダム日语菅平ダム 利水 A・W・P 重力 41.8 3,451 長野県 1961
一級 信濃川 裾花川 裾花ダム日语裾花ダム 補助 F・W・P アーチ 83.0 15,000 長野県 1969
一級 天竜川 三峰川日语三峰川 高遠ダム日语高遠ダム 利水 A・P 重力 30.9 2,310 長野県 1958
一級 天竜川 三峰川 戸草ダム日语戸草ダム 特定 F・N・I・P 重力 140.0 61,000 国土交通省 未定 事業見直し
一級 信濃川 灰野川 豊丘ダム日语豊丘ダム 補助 F・N・W 重力 81.0 2,580 長野県 1994
一級 信濃川 奈良井川日语奈良井川 奈良井ダム日语奈良井ダム 補助 F・N・W ロックフィル 60.0 8,000 長野県 1982
一級 木曾川 王滝川 牧尾ダム日语牧尾ダム 水機構法 A・W・I・P ロックフィル 105.0 75,000 水資源機構 1961 2006年再開発
一級 天竜川 松川日语松川 (飯田市) 松川ダム日语松川ダム 補助 F・N・W・P 重力 84.3 7,400 長野県 1974 再開発中
一級 信濃川 水上沢川 水上ダム日语水上ダム 補助 F・N・W 重力 38.0 276 長野県 2000
一級 木曽川 木曽川 味噌川ダム日语味噌川ダム 水機構法 F・N・W・I・P ロックフィル 140.0 61,000 水資源機構 1996
一級 天竜川 沢川 箕輪ダム日语箕輪ダム 補助 F・N・W 重力 72.0 9,500 長野県 1992
一級 天竜川 三峰川 美和ダム日语美和ダム 特定 F・N・I・P 重力 69.1 34,300 国土交通省 1959 2005年再開発
一級 信濃川 裾花川 湯の瀬ダム日语湯の瀬ダム 利水 W・P 重力 18.0 330 長野県 1969
一級 信濃川 余地川 余地ダム日语余地ダム 補助 F・N・W 重力 42.0 523 長野県 2003

岐阜県

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戦後の大規模ダム事業の先駆けとなった丸山ダム日语丸山ダム木曾川

木曽三川日语木曽三川(木曽川・長良川揖斐川)を抱える岐阜县では、輪中日语輪中宝暦治水日语宝暦治水など度重なる治水事業が実施されたが洪水被害は減ることがなかった。他方豊富な水量は福澤桃介松永安左エ門日语松永安左エ門らにより水力発電事業として開発され、大井ダム日语大井ダム(木曽川)など多くの水力発電所・発電用ダムが建設されたが河川総合開発は戦後になって実施された。1951年の国土総合開発法により木曽川水系は木曽特定地域総合開発計画の対象地域に指定され、木曽川、揖斐川、長良川、飛騨川日语飛騨川などに多目的ダムを建設する計画が立てられた[94]。その中で最初に着手されたのが丸山ダム日语丸山ダム(木曽川)であり、日本発送電日语日本発送電が施工していた発電用ダムに洪水調節目的を付加し1955年に完成、揖斐川本流にも横山ダム日语横山ダムが1964年完成した。しかし1959年の伊勢湾台風で流域は大きな被害を受け、さらに名古屋市を中心とした中京圈中京工業地帶の拡大、東海道新幹線東名高速公路名神高速公路の完成で人口が急増。治水安全度低下と上水道需要のひっ迫を招いた。これに対し木曽川水系水資源開発基本計画が立てられ、徳山ダム日语徳山ダム(揖斐川)、岩屋ダム日语岩屋ダム馬瀬川日语馬瀬川)、阿木川ダム日语阿木川ダム(阿木川)などが建設されて愛知用水や木曽川用水日语木曽川用水の水源として中京圏の水需要に貢献している。一方庄内川水系では本流にダム建設の適地が存在しないため、瑞浪市で庄内川に合流する小里川に同水系唯一の多目的ダムである小里川ダムが2003年完成する。県営事業としては木曽川水系の小河川のほか、発電用ダムが多数建設されているため多目的ダムが建設されていない飛驒國の河川に多目的ダムを建設している。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に徳山ダムであり、多目的ダムとしては日本最大であるが建設に伴い旧徳山村日语徳山村全村が水没。強固な反対運動が長年続いた。建設中のダムとしては日本最大のダムかさ上げ事業となる新丸山ダム日语丸山ダム#新丸山ダム(木 曽川)が国土交通省によって進められており、完成すれば丸山ダムは水没する。このほか水無瀬ダム(水無瀬川)が県営事業として施工中であるが、ダム事業見 直しにより事業進捗が不透明になっている。中止したダム事業では犬山ダム(木曽川)・久田見ダム(飛騨川)・洞戸及び板取ダム日语板取川板取川日语板取川)・黒津ダム(根尾川日语根尾川)・一之瀬ダム(牧田川日语牧田川)など木曽特定地域総合開発計画で計画されたダム群[95]のほか、矢作川水系上村川日语上村川 (矢作川水系)に計画されていた上矢作ダムがある[96]

なお木曽川本流の兼山ダム日语兼山ダム落合ダム日语落合ダムは関西電力が管理する発電用ダムだが、それぞれ愛知用水と東濃用水日语落合ダム#東濃用水の取水元として利用され、取水された水は名古屋市、多治見市などの上水道に利用されている。また、御母衣水壩(庄川)も発電用ダムであるが建設省河川局長通達・建河発第一七八号日语日本のダム#河川局長通達による分類に基づく第一類ダムとして洪水調節機能を有している。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 木曽川 阿木川 阿木川ダム日语阿木川ダム 水機構法 F・N・W・I ロックフィル 101.5 48,000 水資源機構 1990 建設省より移管
水特法指定
一級 木曽川 岩村川 岩村ダム 補助 F・N・W 重力 35.8 180 岐阜県 1997
一級 木曽川 馬瀬川日语馬瀬川 岩屋ダム日语岩屋ダム 水機構法 F・A・W・I・P ロックフィル 127.5 173,500 水資源機構 1976 建設省より移管
一級 木曽川 東谷川 打上調整池 水機構法 A・W・I アース 29.7 2,260 水資源機構 1987
一級 木曽川 大ヶ洞川 大ヶ洞ダム 補助 F・N・W 重力 42.5 450 岐阜県 1998
一級 庄内川 小里川 小里川ダム日语小里川ダム 特定 F・N・P 重力 114.0 15,100 国土交通省 2003
一級 木曽川 木曽川用水日语木曽川用水 上飯田調整池 水機構法 A・W アース 16.1 70 水資源機構 1975
一級 木曽川 木曽川 新丸山ダム日语丸山ダム#新丸山ダム 特定 F・N・P 重力 122.5 146,350 国土交通省 未定 水特法指定
事業見直し
一級 木曽川 揖斐川 徳山ダム日语徳山ダム 水機構法 F・N・W・I・P ロックフィル 161.0 660,000 水資源機構 2008 日本最大
建設省より移管
水特法9条指定
一級 木曽川 中野方川日语中野方川 中野方ダム 補助 F・N・W 重力 41.7 411 岐阜県 2005
一級 神通川 荒城川 丹生川ダム日语丹生川ダム 補助 F・N・W 重力 69.5 6,200 岐阜県 2012
一級 木曽川 可児川日语可児川 松野ダム日语松野ダム 水機構法 F・A アース 26.7 3,313 水資源機構
岐阜県
1961
一級 木曽川 木曽川 丸山ダム日语丸山ダム F・P 重力 98.2 79,520 国土交通省
関西電力
1955 再開発中
一級 木曽川 水無瀬川 水無瀬ダム 補助 F・W 重力 43.5 1,042 岐阜県 2017 事業見直し
一級 木曽川 揖斐川 横山ダム日语横山ダム 特定 F・P 中空重力 80.8 43,000 国土交通省 1964 2010年再開発

静岡県

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静岡県最大の多目的ダム・長島ダム日语長島ダム大井川

靜岡縣には東から狩野川、富士川、安倍川大井川菊川、天竜川と6本の一級河川が流れる。河川開発は大井川と天竜川の水力発電事業が先行し、戦後大井川用水日语大井川用水の建設などが進められたが基本的には水力発電事業が継続されていた。河川総合開発が開始されたのは1951年、国土総合開発法施行に伴い天竜川流域が天竜奥三河特定地域総合開発計画の指定を受けたことに始まる。水力発電と共に三方原台地日语三方原台地など遠州南部の台地灌漑、及び豊川用水日语豊川用水建設に伴う水資源開発に天竜川を利用する計画が立てられ[97]、電源開発が建設したUser:JuneAugust/佐久间水坝秋葉ダム日语秋葉ダム船明ダム日语船明ダム(天竜川)が水源として[98]滨松市などの上水道・工業用水道・灌漑用水に利用された。一方大井川では1972年の七夕豪雨日语七夕豪雨を機に治水を主目的とした多目的ダムの建設が計画され、榛原郡本川根町日语本川根町[99]長島ダム日语長島ダムが大井川唯一の多目的ダムとして建設省の手で完成する。一方県内の二級河川では颱風艾達 (1958年)で甚大な被害を受けた伊東市を流れる伊東大川に奥野ダム日语奥野ダム伊豆半島初のダムとして完成し、続いて南伊豆町の鈴野川に青野大師ダムが完成。県中央部を流れる太田川日语太田川 (静岡県)には太田川ダムが建設され、2009年に県内最新のダムとして完成。県西部には都田川ダム(都田川日语都田川)が建設されている。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に長島ダムで ある。建設中のダムは県営の布沢川ダム(布沢川)のみであるが、ダム事業見直しで今後の状況は不透明である。佐久間ダムについては発電専用ではあるものの 天竜川の治水の要として建設省河川局長通達・建河発第一七八号により第一類ダムに指定され、治水にも責務を持つほか豊川用水の水源にも利用され事実上多目 的ダムとして機能しているが、2004年より洪水調節目的の追加と堆砂防除に伴う遠州灘沿岸の海岸侵食防止を目的とした再開発事業が国土交通省中部地方整備局により計画され[100]、多目的ダム化される予定である。この事業は前原誠司国土交通大臣によるダム事業見直し対象からも除外されている。

なお大井川に建設されている畑薙第一ダム日语畑薙第一ダム井川ダム日语井川ダムは発電専用であるが、建設省河川局長通達により第一類ダムに指定され治水の責務を有するほか、県都・靜岡市などの水源として重要な役割を担っている。残る一級河川である安倍川、狩野川、菊川には多目的ダムが本流・支流の何れにも全く建設されていない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 青野川 鈴野川 青野大師ダム 補助 F・N・W 重力 39.5 295 静岡県 2005
一級 天竜川 天竜川 秋葉ダム日语秋葉ダム 利水 A・W・I・P 重力 89.0 39,703 電源開発 1958
二級 太田川日语太田川 (静岡県) 太田川 太田川ダム 補助 F・N・W 重力 70.0 11,600 静岡県 2009
二級 伊東大川 伊東大川 奥野ダム日语奥野ダム 補助 F・N・W ロックフィル 63.0 5,100 静岡県 1989
一級 天竜川 天竜川 User:JuneAugust/佐久间水坝 F・P 重力 155.5 326,848 電源開発
国土交通省
1956 再開発中
一級 大井川 大井川 長島ダム日语長島ダム 特定 F・N・A・W 重力 109.0 78,000 国土交通省 2001 水特法指定
二級 興津川日语興津川 布沢川 布沢川ダム 補助 F・N・W 重力 59.5 816 静岡県 2017 事業見直し
一級 天竜川 天竜川 船明ダム日语船明ダム 利水 A・W・I・P 重力 24.5 14,578 電源開発 1976
二級 都田川日语都田川 都田川 都田川ダム F・A・W ロックフィル 55.0 12,020 静岡県 1984

愛知県

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愛知県で最大の総貯水容量を有する矢作ダム日语矢作ダム矢作川

愛知縣の多目的ダム建設は主に県東部、三河地方の河川で実施されている。端緒は天竜奥三河特定地域総合開発計画の主要事業として豊川用水が建設されたことに始まる。天竜川の佐久間ダムより導水した水を豊川水系を経て豐橋市渥美半島へ送水する豊川用水の水源として宇連ダム日语宇連ダム宇連川日语宇連川)が県内最初の多目的ダムとして建設されたのを皮切りに大野頭首工(宇連川)、大島ダム(大島川)などが建設された。続く矢作川水系では昭和36年6月梅雨前線豪雨による水害や丰田汽车などの工場建設、それに伴う丰田市など流域人口の増加により河川総合開発が建設省により計画され、最上流部に矢作ダム日语矢作ダムが建設されたほか支流にも小規模な多目的ダムが県営事業として建設された。天竜川水系では電源開発が発電用として計画していた新豊根ダム日语新豊根ダムが、愛知県による治水事業を加えた多目的ダムとして規模が拡大され、さらに建設省に事業移管されて1972年完成した。一方愛知用水関連では愛知池日语愛知池(前川)が調整池として建設されたほか、1633年に建設された入鹿池日语入鹿池が治水機能を追加する再開発事業が行われた。

愛知県最大のダムは高度では新豊根ダム、総貯水容量では矢作ダムがそれぞれ最大であるが、現在国土交通省が施工中の設楽ダム日语設楽ダムが完成すると総貯水容量では同ダムが最大となる。しかし設楽ダムは民主党政権によるダム事業見直しの対象となり、今後の状況は不透明である[101]。中止したダム事業としては矢作川河口に建設が予定されていた矢作川河口堰[102]がある。なお新豊根ダムは当初愛知県と電源開発の共同事業であり、特定多目的ダム法の適用を受けていないため、国土交通省管理ではあるが特定多目的ダムではない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 境川日语境川 (境川水系・愛知県) 前川 愛知池日语愛知池 水機構法 A・W・I・P アース 31.0 9,000 水資源機構 1961
一級 矢作川 雨山川 雨山ダム 補助 F・N・W 重力 21.5 251 愛知県 1995
一級 庄内川 五条川日语五条川 入鹿池日语入鹿池 F・A ロックフィル 25.7 18,523 愛知県 1633 1991年再開発
一級 豊川 宇連川日语宇連川 宇連ダム日语宇連ダム 水機構法 A・W・I 重力 65.0 29,110 水資源機構 1958 農林省施工
一級 豊川 大島川 大島ダム 水機構法 A・W 重力 69.4 12,300 水資源機構 2003 農林水産省施工
一級 豊川 宇連川 大野頭首工 水機構法 A・W・I 重力 26.0 1,096 水資源機構 1961
一級 豊川 豊川用水日语豊川用水 大原調整池 利水 A・W ロックフィル 47.9 2,020 農林水産省 1993
二級 西田川 山林川 蒲郡調整池 利水 A・W ロックフィル 43.2 611 農林水産省 1996
一級 矢作川 木瀬川日语木瀬川 (矢作川水系) 木瀬ダム 補助 F・N・W 重力 33.0 644 愛知県 1999
一級 木曽川 木曽川 木曽川大堰日语木曽川大堰 水機構法 A・W・I - - 水資源機構 1974
一級 豊川 豊川用水 駒場調整池 水機構法 A・W・I アース 24.6 900 水資源機構 1968
一級 豊川 豊川 設楽ダム日语設楽ダム 特定 F・N・A・W 重力 129.0 98,000 国土交通省 未定 事業見直し
一級 天竜川 大入川 新豊根ダム日语新豊根ダム F・P アーチ 116.5 53,500 国土交通省
電源開発
1972 愛知県より移管
一級 豊川 豊川用水 万場調整池 利水 A・W・I ロックフィル 28.6 5,390 農林水産省 1994 水特法指定
一級 矢作川 矢作川 矢作ダム日语矢作ダム 特定 F・N・A・W・I・P アーチ 100.0 80,000 国土交通省 1970

近畿地方

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三重県

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三重県最大の多目的ダム・宮川ダム日语宮川ダム (三重県)宮川日语宮川 (三重県)

三重县の多目的ダム事業は、県南部を流れる宮川日语宮川 (三重県)より始まった。宮川の治水と県営水力発電を目的に最上流部に宮川ダム日语宮川ダム (三重県)が1957年完成したのが最初である。宮川ダム下流には1967年三瀬谷ダム日语三瀬谷ダムが完成し、宮川水系は一大電源地帯日语電源地帯となった。1959年の伊勢湾台風では三重県内の河川はほぼ全て氾濫し、流域に被害を与えたが宮川流域だけは宮川ダムの洪水調節によって河口の高潮による被害を除いて浸水被害がほぼ皆無であった[103]。このことからダムによる治水が再認識され、雲出川日语雲出川水系に君ヶ野ダム(八手俣川)、櫛田川日语櫛田川水系に蓮ダム日语蓮ダム(蓮川)が建設された。蓮ダムは松阪市伊勢市鳥羽市など県南部の水がめであるが、離島である神島日语神島 (三重県)の水源でもあり、水洗廁所普及などに役立っている。一方県北部では木曽特定地域総合開発計画の一環で建設された三重用水日语三重用水の水源として中里ダム日语中里ダム(砂子谷川)など4箇所のダムが建設され、それらを連結して安定した水供給を図ることで四日市市鈴鹿市などの農業用水、上水道や工業用水道供給に資している。伊賀地方日语伊賀地方では淀川水系屈指の規模を有する支流・木津川日语木津川 (京都府)流域の最大支流である名張川日语名張川の総合開発が実施され、三重県内では本流に比奈知ダム日语比奈知ダム、支流の青蓮寺川には青蓮寺ダム日语青蓮寺ダムが建設され、大阪府兵库县の水がめになっている。

三重県最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に宮川ダムであり、1957年の完成以来現在まで記録は破られていない。建設中のダムは木津川支流の前深瀬川に水資源機構が建設している川上ダム日语川上ダム (三重県)のみであるが、民主党のダム事業見直しの対象になり三重県、伊賀市そして三重県選出の中井洽日语中井洽國家公安委員會委員長が反発。中井国家公安委員長は前原誠司国土交通大臣に直接抗議している[104]。また長良川河口堰日语長良川河口堰(長良川)は公共事業环境问题の整合性を世に問い、全国的にも話題となった。中止したダム事業としては伊勢路川ダム(伊勢路川)[105]などがある。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 鈴鹿川 椎山川 加佐登調整池日语加佐登調整池 水機構法 A・W・I アース 28.7 3,047 水資源機構 1982
一級 淀川 前深瀬川 川上ダム日语川上ダム (三重県) 水機構法 F・N・W・P 重力 91.0 33,000 水資源機構 2015 水特法指定
事業見直し
一級 雲出川日语雲出川 八手俣川 君ヶ野ダム 補助 F・N・W・I 重力 73.0 23,300 三重県 1971
二級 三滝川 赤川 菰野調整池 水機構法 A・W・I アース 28.4 1,650 水資源機構 1989
一級 淀川 青蓮寺川 青蓮寺ダム日语青蓮寺ダム 水機構法 F・N・A・W・P アーチ 82.0 27,200 水資源機構 1970
一級 淀川 滝川 滝川ダム 補助 F・N・W 重力 29.8 282 三重県 1999
二級 員弁川日语員弁川 砂子谷川 中里ダム日语中里ダム 水機構法 A・W・I アース 46.0 16,400 水資源機構 1976
一級 木曽川 長良川 長良川河口堰日语長良川河口堰 水機構法 F・W・I - 36,700 水資源機構 1994
一級 櫛田川日语櫛田川 蓮川 蓮ダム日语蓮ダム 特定 F・N・W・P 重力 78.0 32,600 国土交通省 1991 水特法指定
一級 淀川 名張川日语名張川 比奈知ダム日语比奈知ダム 水機構法 F・N・W・P 重力 70.5 20,800 水資源機構 1998
一級 宮川日语宮川 (三重県) 宮川 三瀬谷ダム日语三瀬谷ダム 利水 I・P 重力 39.0 13,101 三重県 1966
一級 宮川 宮川 宮川ダム日语宮川ダム (三重県) 補助 F・N・P 重力 88.5 70,500 三重県 1956

滋賀県

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滋賀県最大の多目的ダム・永源寺ダム日语永源寺ダム愛知川日语愛知川

滋贺县の河川開発は、琵琶湖を抜きに語れない。淀川水系全流域面積の半分以上53百分比を占める琵琶湖及び流入河川の利水は明治時代の琵琶湖疏水に遡り、治水は瀬田川洗堰日语瀬田川洗堰(淀川)建設と瀬田川日语瀬田川浚渫より始まる。戦後爆発的に増大する近畿地方の人口に対処すべく、1962年8月水資源開発促進法日语水資源開発促進法による水資源開発水系に淀川水系は利根川水系と共に指定され、琵琶湖の総合開発事業が本格化する。1972年、琵琶湖総合開発特別措置法が制定され琵琶湖の治水と利水、及び流入河川の河川総合開発事業が計画された[106]。これに伴い計画・建設されたのが国直轄では丹生ダム日语丹生ダム高時川日语高時川)や大戸川ダム日语大戸川ダム大戸川日语大戸川)、県営では青土ダム(野洲川日语野洲川)がある。また、近江盆地近畿地方有数の穀倉地帯であるが河川は悬河で水量も少なく、干旱による被害は多く水争いが多発していた。こうした用水供給を解決するため農林省は永源寺ダム日语永源寺ダム愛知川日语愛知川)や犬上ダム(犬上川日语犬上川)などの利水専用多目的ダムを建設、灌漑用水を安定供給するに至った。琵琶湖は河川法・水資源開発促進法により霞ヶ浦と同様「湖沼水位調節施設」とされ、多目的ダムの扱いを受ける。

滋賀県最大の多目的ダムは琵琶湖を除外すれば高度・総貯水容量共に永源寺ダムであるが、建設中の丹生ダムが完成すれば第一位となる。しかし嘉田由紀子滋賀県知事の登場により滋賀県内のダム事業は国営・県営問わず凍結する方針を公約として掲げており、大津市彦根市長濱市など自治体からの反発を招いているものの、自由民主党 (日本)政権・民主党政権共に丹生ダムについては建設凍結の方向に動いており[107]、多目的ダムから治水ダムへ変更された大戸川ダム[108]と共に今後の動向が注目されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 淀川 犬上川日语犬上川 犬上川ダム 利水 A・P 重力 45.0 3,890 滋賀県 1946
一級 淀川 愛知川日语愛知川 永源寺ダム日语永源寺ダム 利水 A・P 複合 73.5 22,741 滋賀県 1972 農林省施工
一級 淀川 野洲川日语野洲川 青土ダム 補助 F・N・W・I ロックフィル 43.5 7,300 滋賀県 1987
一級 淀川 高時川日语高時川 丹生ダム日语丹生ダム 水機構法 F・N・W ロックフィル 145.0 150,000 水資源機構 未定 建設省より移管
水特法指定
事業見直し
一級 淀川 淀川 琵琶湖 水機構法 F・W・I - 2,700,000 水資源機構 1991 瀬田川洗堰日语瀬田川洗堰

京都府

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西日本最大の河川・淀川本流に建設された天ヶ瀬ダム日语天ヶ瀬ダム(淀川)

京都府は北部を由良川日语由良川、南部を淀川が流れるが、特に淀川の治水・利水が重要であった。淀川本流(宇治川)に桂川と木津川、鴨川が合流する県南部は古くより水害常襲地帯であり、白河法皇をして延曆寺僧兵骰子赌博と共に鴨川の洪水を悩みに挙げているほどであった。淀川水系の治水が本格的に検討されたのは1953年の台風13号による淀川の大洪水であり、これに対応すべく建設省は淀川水系改修基本計画を策定。淀川本流と木津川支流の名張川に多目的ダムを建設する計画を立てた。これが天ヶ瀬ダム日语天ヶ瀬ダム(淀川)と高山ダム日语高山ダム(名張川)である。さらに伊勢湾台風の被害を機に桂川の河川開発が計画され、京都市や大阪市など淀川流域の人口増加に伴い水資源開発も急務となったことから1962年淀川水系は水資源開発水系に指定。淀川水系水資源開発基本計画策定に伴い桂川本流に多目的ダムが計画された。これが日吉ダム日语日吉ダムである。現在天ヶ瀬・高山・日吉の三ダムは淀川の治水及び関西圏の水がめとして重要な位置を占めている。また天ヶ瀬ダムは喜撰山ダム日语喜撰山ダム(寒谷川)との間で抽水蓄能电站を行い、関西地方の電力需要にも資している。一方由良川では戦前より由良川の治水と舞鶴海軍工廠への電力供給を目的とした多目的ダム建設が計画されていたが太平洋战争の激化により中断。戦後相次ぐ水害を受け再度ダム建設が実施された。これが県下初の多目的ダム・大野ダム日语大野ダム (京都府)であり、反対運動は強かったが当時の蜷川虎三日语蜷川虎三京都府知事が強力に事業を推進、反対派を説得する[109]などして1961年に完成する。建設省が施工したこのダムは完成後京都府に管理が移管されている。

京都府最大の多目的ダムは高度では天ヶ瀬ダム、総貯水容量では日吉ダムがそれぞれ最大であり、日吉ダムは事業者と水没予定地、周辺市町村間で計画的な周辺整備を行った結果京都府有数の行楽地に成長している[110]。 建設中のダムとしては国土交通省が天ヶ瀬ダムにバイパストンネル洪水吐きを建設してダム機能を強化する天ヶ瀬ダム再開発事業、京都府が由良川水系の畑川に 建設予定の畑川ダムが存在するが、前原誠司国土交通大臣のお膝元である京都ではダム事業見直し対象がない。中止したダム事業としては鴨川ダム(鴨川)[111]、南丹ダム(園部川)[112]がある。なお、天ヶ瀬ダム建設により大正時代に建設された関西電力志津川ダムが水没、日吉ダム建設に伴い関西電力世木ダム日语日吉ダム#世木ダムが半分以上水没している[113]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 淀川 淀川 天ヶ瀬ダム日语天ヶ瀬ダム 特定 F・W・P アーチ 73.0 26,280 国土交通省 1964 再開発中
一級 由良川日语由良川 由良川 大野ダム日语大野ダム (京都府) F・P 重力 61.4 28,550 京都府 1960 建設省施工
一級 淀川 名張川 高山ダム日语高山ダム 水機構法 F・N・W・P 重力アーチ 67.0 56,800 水資源機構 1968 建設省より移管
一級 由良川 畑川 畑川ダム 補助 F・N・W 重力 34.0 1,960 京都府 未定 工事中
一級 淀川 桂川 日吉ダム日语日吉ダム 水機構法 F・N・W 重力 67.4 66,000 水資源機構 1997 水特法9条指定

大阪府

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大阪府最大の多目的ダム・滝畑ダム日语滝畑ダム石川日语石川 (大阪府)

大阪府は戦後人口が爆発的に増加したことで住宅地が急増し堤防建設や河道拡張に着手しづらい状況下であったが、1967年に府北部を襲った北摂豪雨日语北摂豪雨による被害を機に多目的ダムによる河川開発を検討した。当時の黒田了一日语黒田了一大阪府知事は淀川水系神崎川日语神崎川の二次支流である安威川日语安威川箕面川日语箕面川にダムを建設して治水を強化する方針を立てた。箕面川は治水ダムの建設(箕面川ダム日语箕面川ダム)であったが安威川については多目的ダムとして建設し治水のほか大阪府北部の上水道供給を行う方針とし、これにより安威川ダム日语安威川ダムが計画された。一方府南部では大和川水系の灌漑用水補給と農地防災を強化するため支流の石川日语石川 (大阪府)滝畑ダム日语滝畑ダムを建設し、616年に完成した日本最古のダム・狭山池日语狭山池西除川日语西除川)に治水機能を付加する再開発事業を計画、2001年に完成させた。また二級河川である大川に逢帰ダムを建設する。一方建設省は淀川本流に淀川大堰日语淀川大堰を1983年完成させるが、これは直下流に建設されていた長柄可動堰を撤去する代わりに淀川大堰を建設して機能を強化。さらに水質汚濁日语水質汚濁の著しい大阪市内の道頓堀などに旧淀川経由で河川維持放流日语放流 (ダム)#不特定利水を行い水質改善を図る。

大阪府最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に滝畑ダムである。当初多目的ダムとして計画されていた安威川ダムは水需要減少に伴い規模を縮小、工期も延長したが橋下徹大阪府知事(当時)は安威川ダムのうち上水道事業からの撤退を決定しており、今後の事業継続が焦点となっていたが最終的に2012年に治水ダムへ変更した上で事業継続となっている[114]。また淀川大堰建設に伴う湛水域拡大により長鰭鱊の生息数が減少する問題が発生している。中止したダム事業としては建設省が猪名川日语猪名川流域の治水及び上水道供給の強化、そして水質汚濁が深刻な猪名川の水質改善を目的とした余野川ダム日语余野川ダム余野川日语余野川[115]がある。なお滝畑ダムは大阪府環境農林水産部が管理しており、補助多目的ダムではない[116]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 大川 大川 逢帰ダム F・A・W 重力 33.2 1,024 大阪府 1967
一級 大和川 石川日语石川 (大阪府) 滝畑ダム日语滝畑ダム F・A・W 重力 62.0 9,340 大阪府 1981 水特法指定
一級 淀川 淀川 淀川大堰日语淀川大堰 N・W・I - - 国土交通省
水資源機構
1983

兵庫県

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兵庫県最大の多目的ダム・黒川ダム日语黒川ダム市川日语市川 (兵庫県)

兵库县には大小様々な河川が南北を流れるが、明治時代より布引五本松ダム日语布引五本松ダム生田川日语生田川)などの上水道専用ダム日语市町村営水道用ダムが建設され、神户市を中心にコンクリートダム日语コンクリートダムが比較的早期より建設されていたが、河川総合開発も戦前より計画されていた。内務省は揖保川日语揖保川と猪名川に多目的ダムを建設する構想を立てていた[117]が、太平洋戦争で中止となった。戦後揖保川での総合開発が再開され、支流引原川に引原ダムが兵庫県初の多目的ダムとして1957年完成する。高度経済成長以後神戸市を中心とした播磨灘沿岸都市の人口増加と沿岸工業地帯の拡充は水道需要のひっ迫を招き、さらに農地拡大による農業用水需要も増大していった。これに対し利水に重点を置いた河川総合開発が計画され、加古川日语加古川水系では農林水產省呑吐ダム日语呑吐ダム志染川日语志染川)・大川瀬ダム(東条川)や建設省の加古川大堰(加古川)、市川日语市川 (兵庫県)水系では県営の生野ダム日语生野ダム(市川)や奥多々良木発電所日语多々良木ダム#奥多々良木発電所の上部調整池として建設された関西電力黒川ダム日语黒川ダム(市川)に兵庫県企業庁が利水事業者として参加し多目的ダム化、武庫川日语武庫川水系には県営の青野ダム(青野川)、淀川水系では淀川水系水資源開発基本計画の一環として水資源開発公団により建設された猪名川支流一庫大路次川の一庫ダム日语一庫ダムなど、これらのダムを相互に連携させて兵庫県南部の水需要に貢献している[118]。また県西部の千種川日语千種川や県北部の円山川日语円山川淡路島三原川日语三原川など各水系の支流にも多目的ダムを建設し治水と利水を司っている。2008年に完成した石井ダム(烏原川)は日本で三箇所しかないレクリェーション目的を持つダムの中で唯一運用されているダムである[119]

兵庫県最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に市川最上流部に建設された黒川ダムである。現在建設中のダムは由良川水系滝の尻川に建設中の西紀ダム、円山川水系の与布土ダム(与布土川)があるが西紀ダムは事業見直し対象となった。西紀ダムはダム事業継続と決定している[4]。中止した多目的ダム事業には武庫川本流中流部に予定されていた武庫川ダムがあり、反対運動が強く武庫川流域委員会で議論された末[120]ダム事業見直しの対象となり事業中止が決定した。このほか八鹿ダム(小佐川)[121]などが事業中止となっている。なお、小堰堤ではあるが伊丹市にある昆陽池日语昆陽池(こやいけ)は731年行基によって建設されたが、洪水調節と灌漑の目的を有しており、「日本最古の多目的ダム」である[122]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 武庫川日语武庫川 青野川 青野ダム 補助 F・N・W 重力 29.0 15,100 兵庫県 1987 水特法指定
二級 洲本川日语洲本川 鮎屋川 鮎屋川ダム日语鮎屋川ダム F・A 重力 46.2 1,800 兵庫県 1970
二級 市川日语市川 (兵庫県) 市川 生野ダム日语生野ダム 補助 F・N・W・I 重力 56.5 18,000 兵庫県 1972
二級 新湊川日语新湊川 石井川 石井ダム 補助 F・N・R 重力 66.2 2,200 兵庫県 2008
二級 三原川日语三原川 牛内川 牛内ダム 補助 F・N・W 重力 59.0 2,100 兵庫県 1997
一級 加古川日语加古川 東条川日语東条川 大川瀬ダム 利水 A・W 重力 50.8 9,300 農林水産省 1991
一級 円山川日语円山川 大路川 大路ダム 補助 F・N・W 重力 32.1 375 兵庫県 1998
一級 加古川 加古川 加古川大堰 特定 F・N・W 6.0 1,960 国土交通省 1988
二級 三原川 北富士川 北富士ダム 補助 F・N・W 重力 52.5 1,300 兵庫県 1999
二級 市川 市川 黒川ダム日语黒川ダム 利水 W・I・P ロックフィル 98.0 33,390 関西電力 1974
一級 加古川 仕出原川 糀屋ダム 利水 A・I ロックフィル 44.1 13,500 農林水産省 1989
二級 武庫川 天神川 昆陽池日语昆陽池 F・A アース - - 伊丹市 731 日本最古の
多目的小堰堤
二級 三原川 大日川 大日ダム 補助 F・N・W 重力 36.0 1,050 兵庫県 1997
一級 円山川 横谷川 但東ダム 補助 F・N・W 重力 25.7 450 兵庫県 2006
一級 加古川 志染川日语志染川 呑吐ダム日语呑吐ダム 利水 A・W 重力 71.5 18,860 農林水産省 1987 水特法指定
二級 三原川 成相川 成相ダム 補助 F・N・W 重力 61.0 4,050 兵庫県 1999
一級 由良川 滝の尻川 西紀ダム 補助 F・N・W 重力 26.7 383 兵庫県 2013 工事中
一級 揖保川日语揖保川 引原川 引原ダム 補助 F・N・I・P 重力 66.0 21,950 兵庫県 1957
一級 淀川 一庫大路次川日语一庫大路次川 一庫ダム日语一庫ダム 水機構法 F・N・W 重力 75.0 30,800 水資源機構 1983 水特法指定
二級 本庄川 本庄川 本庄川ダム F・A・W 重力 47.7 1,720 兵庫県 2004
一級 加古川 三熊川 みくまりダム 補助 F・N・W 重力 27.0 380 兵庫県 2008
一級 由良川 三井庄川 三宝ダム 補助 F・N・W 重力 35.1 271 兵庫県 1994
二級 千種川日语千種川 安室川 安室ダム 補助 F・N・W 重力 50.0 4,300 兵庫県 1991
二級 武庫川 山田川 山田ダム 利水 A・W 重力 15.8 174 三田市 1968
一級 円山川 与布土川 与布土ダム 補助 F・N・W 重力 54.4 1,080 兵庫県 2013 工事中

奈良県

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奈良県最大の多目的ダム・大滝ダム日语大滝ダム紀之川

奈良县奈良市など県北部の奈良盆地に人口と農地が集中するが、古来より慢性的な水不足に悩まされており「大和豊年米食わず」と揶揄されるほど旱魃被害が頻発していた。唯一の大河川である大和川も水量は決して多くなく、農民達は県南部の紀之川から取水することが江戸時代よりの300年来の悲願であった。しかし紀の川下流の和歌山县は奈良県北部への分水を断じて容認せず、明治以降四度にわたる水利権紛争をひき起こした[123]。戦後TVA方式の河川総合開発が導入されたことでにわかに紀の川分水の開発機運が高まり、1949年農林省は十津川紀の川総合開発計画を策定する。さらに1951年には国土総合開発法の制定に伴い紀の川・熊野川流域は吉野熊野特定地域総合開発計画の対象地域となり、熊野川(十津川)から紀の川に分水し、さらに紀の川から大和盆地へ分水する計画が立案された。この計画で熊野川からの分水を図る猿谷ダム日语猿谷ダム(熊野川)が建設省により、大和盆地に水を供給する水源として大迫ダム日语大迫ダム(紀の川)と津風呂ダム日语津風呂ダム(津風呂川)が農林省によって建設され、悲願であった紀の川の水が大和盆地に供給された。また淀川水系水資源開発基本計画に基づき名張川支流の宇陀川日语宇陀川室生ダム日语室生ダムが建設され、室生ダムより大和川へ宇陀川分水が供給され、淀川水系の水も利用可能となった。さらに大和川水系の開発も行われ、初瀬ダム(大和川)や天理ダム(布留川)が完成し奈良市、橿原市天理市など県北部の都市は以前より格段に水需要が改善した。一方紀の川は伊勢湾台風により壊滅的な被害を受け、これを機に利水優先だった紀の川の開発は治水重点となり、洪水調節と上水道供給、水力発電を目的とした特定多目的ダムの建設が重要視され、本流に大滝ダム日语大滝ダムが建設される。

奈良県最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に大滝ダムである。1962年の計画発表以来地元である川上村は水没戸数が399戸487世帯と極めて多いことから猛烈な反対運動を繰り広げ、本体着工まで29年を費やし群馬県の八ッ場ダム(吾妻川)に比肩する補償交渉の難航を見せた。さらにダム完成直前に至り山崩が発生、対策が完了しない限り貯水が不可能であることから地すべり対策を実施。2012年に治水・利水目的の本格運用が開始されたが[124]、計画発表から完成まで50年を費やす長期化ダム事業となった。中止したダム事業としては建設省による熊野川総合開発計画日语池原ダム#熊野川総合開発計画に基づき計画された風屋・鹿測(熊野川)、前鬼口日语池原ダム北山日语七色ダム・大沼・小松(北山川日语北山川)、大瀬(東ノ川)のダム群がある[125]。治水と灌漑を主目的とした計画だったが費用対効果が得られず1953年一斉に中止となった。しかし計画自体は熊野川開発全体計画日语池原ダム#熊野川開発全体計画として電源開発の水力発電計画に継承され、風屋・二津野日语風屋ダム(熊野川)、池原日语池原ダム七色日语七色ダム・小森(北山川)、坂本(東ノ川日语東ノ川)の各ダムとして完成している[126]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 熊野川 池津川 池津川取水ダム N・P 重力 16.8 - 国土交通省 1956
一級 紀之川 紀の川 大迫ダム日语大迫ダム 利水 A・W・P アーチ 70.5 27,750 農林水産省 1973
一級 紀の川 紀の川 大滝ダム日语大滝ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 100.0 84,000 国土交通省 2012 水特法9条指定
一級 淀川 遅瀬川 上津ダム 利水 A・W 重力 63.5 5,600 農林水産省 2000
一級 熊野川 熊野川 猿谷ダム日语猿谷ダム N・P 重力 74.0 23,300 国土交通省 1957
一級 紀の川 津風呂川 津風呂ダム日语津風呂ダム 利水 A・W 重力 54.3 24,650 農林水産省 1962
一級 大和川 布留川 天理ダム 補助 F・N・W 重力 60.5 2,500 奈良県 1978
一級 淀川 布目川 布目ダム日语布目ダム 水機構法 F・N・W 重力 72.0 17,300 水資源機構 1991 水特法指定
一級 大和川 大和川 初瀬ダム 補助 F・N・W 重力 55.0 4,390 奈良県 1987
一級 淀川 宇陀川日语宇陀川 宮奥ダム 利水 A・W 重力 36.5 580 奈良県 1998
一級 淀川 宇陀川 室生ダム日语室生ダム 水機構法 F・N・W 重力 63.5 16,900 水資源機構 1973 建設省より移管

和歌山県

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和歌山県で最大の総貯水容量を有する椿山ダム日语椿山ダム日高川日语日高川

和歌山県において多目的ダムが建設される契機となったのは、1953年7月17日から7月18日に掛けて県全域を襲った紀州大水害日语紀州大水害(7.18大水害、南紀豪雨とも呼ばれる)である。一日雨量500ミリを超える猛烈な豪雨を記録し、和歌山県内で死者・行方不明者1,046名を記録[127]する日本の戦後に発生した集中豪雨では最悪の被害を出した。この災害では和歌山県内を流れる紀の川を始め有田川日高川日语日高川日置川日语日置川古座川、熊野川など全ての河川が過去に例を見ない大洪水をひき起こし、日高川流域だけでも死者298名・負傷者1,470名を出している[128]。この大災害を機に和歌山県では県内を流れる主要な二級河川に多目的ダムを建設する計画を立案。その第一号として1956年古座川本流に七川ダムが完成する。続いて有田川本流に二川ダムが1966年完成し、日高川に椿山ダム日语椿山ダム1988年(昭和63年)完成する。一方紀の川では和歌山市の工業地帯拡充、さらに关西国际机场建設により人口増加が見込まれることから水資源開発が課題となり、大滝ダムと連携した治水・利水を図るため河口より約6キロメートル上流に紀の川大堰日语紀の川大堰を建設。和歌山市や大阪府泉南地域への上水道・工業用水道供給を図ろうとした。

和歌山県最大の多目的ダムは高度では二川ダム日语二川ダム、総貯水容量では椿山ダムがそれぞれ最大。現在建設中のダムは切目川ダム(切目川)がある。民主党政権によるダム事業見直しの余波を受ける切目川ダムであるが和歌山県は国庫補助が凍結されても建設を進める方針を示し[129]、最終的には事業継続となった[4]。椿山ダムは水没予定地住民の反対運動が激烈で計画から完成まで22年を費やし、補助多目的ダムとしては初となる水源地域対策特別措置法日语水源地域対策特別措置法第 9条等指定ダムとなった。紀の川大堰では受益者である大阪府の橋下徹知事が水余りを理由に水利権を返上している。中止した多目的ダム事業としては建設省に よる熊野川総合開発計画に基づき計画された檜杖ダム(熊野川)がある。仮に完成すれば和歌山県最大の貯水容量を有するダムとなっていたが、費用対効果が見 込めず1953年中止されている[130]。また、紀の川支流の紀伊丹生川に国土交通省が計画していた紀伊丹生川ダムは、完成すれば近畿地方で最も高いダムとなる予定であったがダム地点の地質が悪く、掘削による工事費が増大し通常の河川改修のほうが割安になることから費用対効果の面で中止されている[131]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 紀の川 紀の川 紀の川大堰日语紀の川大堰 特定 F・N・W 7.1 2,900 国土交通省 2009
二級 切目川 切目川 切目川ダム 補助 F・N・W 重力 44.5 3,960 和歌山県 2014 工事中
二級 古座川 古座川 七川ダム日语七川ダム 補助 F・P 重力 58.5 30,800 和歌山県 1956
二級 日高川日语日高川 日高川 椿山ダム日语椿山ダム 補助 F・N・P 重力 56.5 49,000 和歌山県 1988 水特法9条指定
二級 有田川 有田川 二川ダム日语二川ダム 補助 F・P 重力 67.4 30,100 和歌山県 1966

中国地方

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鳥取県

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200px 千代川日语千代川天神川日语天神川日野川日语日野川と三本の一級河川が流れる鳥取縣では、日野川において最初の河川総合開発計画が実施された。1951年の国土総合開発法を機に日野川水系および中海大山出雲特定地域総合開発計画の対象となり、中海干拓事業に加えて水力発電と米子市などへの工業用水道供給を主体とした日野川流域の河川開発を実施すべく県によって中海・日野川総合開発調査局が設置され[132]調査が行われた。その後日野川が1961年国直轄の河川改修対象に指定される[133]に及び建設省によって特定多目的ダムによる河川開発が計画された。日野川本流にはダム建設の適地がなく、支流の印賀川に1968年菅沢ダムが 鳥取県初の多目的ダムとして完成する。その後は県による補助多目的ダム事業が進められ、日野川支流の法勝寺川に賀祥ダムが建設されたほか、千代川水系初の 多目的ダムとして支流の佐治川に佐治川ダム、二級河川の宇坪谷川に東郷ダムが完成。また鳥取市内を流れる千代川支流・袋川の治水と利水を目的に、千代川水 系唯一の特定多目的ダムである殿ダムが2011年(平成23年)に完成した。

鳥取県下最大の多目的ダムは総貯水容量では菅沢ダムが、ダムの高度では殿ダムが最大である。建設・計画中の多目的ダム事業はない。また中止したダム事業としては天神川支流の加茂川に計画されていた中部ダムがある。この中部ダムでは当時の片山善博日语片山善博鳥取県知事が水没予定地の住民に中止を謝罪、住民本位の地域活性化策をダム中止後も進めると表明[134]。 知事を会長とした「旧中部ダム予定地地域振興協議会」が設置された。ダム事業の中止後水没予定地をどう再生するかについて、一つの試金石となっている。な お先の日野川をはじめ千代川、天神川何れにも本流にはダムが存在せず、天神川水系には多目的ダムが全く建設されていない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 日野川日语日野川 法勝寺川 賀祥ダム 補助 F・N・W 重力 46.4 7,450 鳥取県 1988 水特法指定
一級 千代川日语千代川 佐治川 佐治川ダム 補助 F・N・P 重力 46.5 2,310 鳥取県 1981
一級 日野川 印賀川 菅沢ダム 特定 F・A・I・P 重力 73.5 19,800 国土交通省 1967
二級 橋津川 宇坪谷川 東郷ダム 補助 F・N・A 重力 39.5 720 鳥取県 2003
一級 千代川 袋川 殿ダム 特定 F・N・W・I・P ロックフィル 75.0 12,400 国土交通省 2011 水特法指定

島根県

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200px 岛根县では中国地方最大の河川・江の川に おいて総合開発計画が計画された。1947年経済安定本部が総合開発調査の対象河川として指定されたのを機に、治水と灌漑、及び日本発送電による水力発電 計画と連携した水力発電を目的とした河川開発が計画されたが、最終的には島根県内でのダム計画はなくなり、県営事業として二級河川の浜田川日语浜田川本流に浜田ダムが県内初の多目的ダムとして建設され、斐伊川日语斐伊川支流の飯梨川日语飯梨川にも布部ダムが建設された。しかし1965年7月梅雨前線豪雨と1972年7月梅雨前線豪雨、さらに1983年の山陰豪雨によって県内全域の河川が氾濫し大きな被害を受けたため、斐伊川・江の川だけでなく二級河川である周布川日语周布川三隅川日语三隅川、静間川水系の河川開発が検討され、本流や支流に多目的ダムが建設されている。また慢性的な水不足と水害に悩まされていた隱岐群島にも美田(美田川)・銚子(銚子川)の多目的ダムが建設されている。

県都・松江市を流れる斐伊川水系では1972年梅雨前線豪雨で斐伊川・宍道湖や隣接する神戸川日语神戸川 (島根県)が氾濫し松江市内が7日間浸水する大きな被害を機に、斐伊川と神戸川を一体化した治水対策が1976年より計画された。この斐伊川・神戸川総合開発事業は上流に尾原ダム日语尾原ダム(斐伊川)と志津見ダム(神戸川)、中流に斐伊川放水路を建設し下流部では大橋川日语大橋川河道拡張による宍道湖の排水能力増強を柱としており、斐伊川放水路で斐伊川と連結したことで2008年には二級河川だった神戸川水系が斐伊川水系に編入されて一級河川となった。志津見ダムは2011年、尾原ダムは2012年に完成したが大橋川の河道拡張計画は沿岸住民や中海を擁する下流の鳥取県が反対し、計画は下流部のみ停滞している[135]

島根県最大の多目的ダムは高度では江の川支流の八戸(やと)川に建設された八戸ダム、総貯水容量では斐伊川本流に建設された尾原ダムで ある。現在施工中のダム事業は島根県が事業主体である浜田ダム再開発事業と同ダム下流の第二浜田ダムがあり、完成すれば第二浜田ダムが高度で県内一位とな る。この事業は民主党政権によるダム事業見直しの対象には入っていない。中止したダム事業としては先述の江の川総合開発計画で計画された都賀行ダム・段原 ダム(江の川)があり、特に都賀行ダムは総貯水容量が5億8,010万立方メートルと、完成すれば広島県の三次盆地の大半が水没する巨大ダム計画であった[136]。斐伊川水系でも川手ダム(斐伊川)と掛合ダム(三刀屋川)が立ち消え[137]となっている。なお県西部を流れる一級河川・高津川日语高津川水系には多目的ダムは全く建設されていない。また八戸ダム建設に伴い直上流に建設されていた発電専用の旧・八戸ダムが水没している[138]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 周布川日语周布川 周布川 大長見ダム 補助 F・N・W 重力 71.5 19,270 島根県 2003
一級 斐伊川日语斐伊川 斐伊川 尾原ダム日语尾原ダム 特定 F・N・W 重力 90.0 60,800 国土交通省 2012 水特法指定
二級 三隅川日语三隅川 三隅川 御部ダム 補助 F・N・P 重力 63.0 16,800 島根県 1990
二級 静間川 三瓶川 三瓶ダム 補助 F・N・W 重力 54.5 7,120 島根県 1996
一級 斐伊川 神戸川日语神戸川 (島根県) 志津見ダム 特定 F・N・I・P 重力 85.5 50,600 国土交通省 2011 水特法指定
二級 浜田川日语浜田川 (島根県) 浜田川 第二浜田ダム 補助 F・N・P 重力 97.8 15,470 島根県 未定 工事中
二級 八尾川 銚子川 銚子ダム 補助 F・N・W 重力 39.7 2,530 島根県 1999 隱岐群島
二級 浜田川 浜田川 浜田ダム 補助 F・P 重力 58.0 5,000 島根県 1962 再開発中
一級 斐伊川 飯梨川日语飯梨川 布部ダム 補助 F・W・I・P 重力 55.9 7,100 島根県 1967
二級 美田川 美田川 美田ダム 補助 F・N・W 重力 26.8 539 島根県 1978 隠岐島
2002年再開発
一級 江の川 八戸川 八戸ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 72.0 26,800 島根県 1976
一級 斐伊川 山佐川 山佐ダム 補助 F・W 重力 56.0 5,050 島根県 1980

岡山県

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岡山県最大の多目的ダム・新成羽川ダム日语新成羽川ダム成羽川日语成羽川

東から吉井川日语吉井川旭川日语旭川 (岡山県)高梁川日语高梁川と三本の大河川が流れる岡山縣では、旭川から河川開発が開始された。旭川は宇喜多秀家熊沢蕃山日语熊沢蕃山による河川改修が行われていたが洪水被害が後を絶たず、かつ県都・岡山市を貫流することから治水対策の必要性が早くから論じられていた。戦後旭川水系の総合開発計画が県営で進められ、本流上流部に湯原ダム日语湯原ダム、中流部に旭川ダム日语旭川ダムが 建設された。その後1972年7月梅雨前線豪雨による計画高水流量を上回る洪水被害と岡山市の人口増加による水不足を機に旭川ダムの機能強化が検討され、 1983年には旭川ダム再開発事業が実施され治水・上水道供給機能が強化された。続いて開発されたのが高梁川水系で、農林省により小阪部川ダム日语小阪部川ダム(小阪部川)が利水専用多目的ダムとして建設されたが高度経済成長に伴う水島臨海工業地帯や笠岡臨海工業地帯などの拡大で工業用水道と電力需要が急増。県は中國電力 (日本)が施工していた新成羽川ダム日语新成羽川ダム成羽川日语成羽川)に水道事業者として参加すると共に河本日语河本ダム(西川)、高瀬川日语高瀬川ダム (岡山県)(高瀬川)、千屋日语千屋ダム(高梁川)などのダムを建設して工業用水と電力供給、並びに高梁川水系の治水対策を強化した。最後に着手された吉井川水系では1981年本流中流部に坂根堰が完成し岡山市の水がめとして利用され、2004年には本流上流部に苫田ダム日语苫田ダムが完成し岡山市のほか津山市など県東部の水がめとして利用されている。また県でも各河川の支流に補助多目的ダムのほか、黒木ダム(倉見川)など補助事業ではない土地改良関連の多目的ダムを建設している。。なお瀨戶內海沿岸で養殖されているノリ日语ノリの色落ち防止のため、苫田ダムなどでは県の要請による河川維持放流が行われる[139]

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に新成羽川ダムであり、重力式アーチダム日语重力式アーチダムとして日本一の高度を有する。建設・計画中のダムは存在しない。苫田ダムは水没戸数470戸と中国地方では大規模な移転戸数となり1972年の計画発表以来旧奥津町日语奥津町官民一体の反対運動が起こり、事業取消訴訟も起こるなど完成まで32年を費やす長期化事業となった[140]。また新成羽川ダムではダム放流被害訴訟が起こっている。中止したダム事業としては吉井川本流の吉岡ダム[141]や高梁川本流の方谷ダム[142]と支流小田川日语小田川 (高梁川水系)の柳井原堰[143]などがある。なお湯原ダムは岡山県と中国電力が共同管理を行うダムであり、新成羽川ダムや小阪部川ダム、西原ダムは利水専用の多目的ダムである。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 旭川日语旭川 (岡山県) 旭川 旭川ダム日语旭川ダム 補助 F・N・W・P 重力 45.0 57,383 岡山県 1954 1983年再開発
一級 高梁川日语高梁川 小阪部川 大佐ダム日语大佐ダム F・A・P 重力 43.7 3,505 岡山県 1981
一級 高梁川 小阪部川 小阪部川ダム日语小阪部川ダム 利水 A・P 重力 67.2 15,625 土地改良区 1954 農林省施工
一級 高梁川 美山川 鬼ヶ岳ダム F・A 重力 39.0 1,414 岡山県 1969
一級 吉井川日语吉井川 香々美川 香々美ダム F・A・P 重力 39.0 1,853 岡山県 1974
一級 吉井川 山家川 柿ヶ原ダム F・A アース 16.0 129 岡山県 1970
一級 旭川 日山谷川 河平ダム 補助 F・N・W 重力 38.5 769 岡山県 2005
一級 吉井川 梶並川 久賀ダム F・A・P 重力 36.5 4,400 岡山県 1973
一級 吉井川 倉見川 黒木ダム F・A・W・P 重力 53.5 6,000 岡山県 1966
二級 笹ヶ瀬川日语笹ヶ瀬川 足守川 黒谷ダム日语黒谷ダム F・A ロックフィル 43.6 1,334 岡山県 1931 1989年再開発
一級 高梁川 西川 河本ダム日语河本ダム 補助 F・I・P 中空重力 60.0 17,350 岡山県 1964
一級 吉井川 吉井川 坂根堰 F・N・A・W・I 4.9 2,200 国土交通省 1982
一級 高梁川 成羽川日语成羽川 新成羽川ダム日语新成羽川ダム 利水 I・P 重力アーチ 103.0 127,500 中國電力 (日本) 1968
一級 高梁川 高瀬川 高瀬川ダム日语高瀬川ダム (岡山県) 補助 F・N・W 重力 67.0 4,530 岡山県 1982
一級 旭川 竹谷川 竹谷ダム 補助 F・N・W 重力 38.0 498 岡山県 2003
一級 高梁川 高梁川 千屋ダム日语千屋ダム 補助 F・N・W・I 重力 97.5 28,000 岡山県 1998
一級 吉井川 津川川 津川ダム 補助 F・N・W・P 重力 76.0 5,990 岡山県 1995
一級 吉井川 吉井川 苫田ダム日语苫田ダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 74.0 84,100 国土交通省 2004 水特法9条指定
一級 高梁川 右の谷川 楢井ダム 補助 F・N・W・I 重力 38.2 470 岡山県 1996
一級 旭川 加茂川 鳴滝ダム 補助 F・N・W 重力 34.0 1,680 岡山県 1981
一級 吉井川 長谷川 西原ダム 利水 A・W・I ロックフィル 46.1 2,003 土地改良区 1976 農林省施工
一級 吉井川 八塔寺川 八塔寺川ダム 補助 F・N・W 重力 44.0 5,700 岡山県 1989
一級 吉井川 日笠川 日笠ダム F・A 重力 39.0 1,239 岡山県 1983
一級 吉井川 落合川 槙谷ダム F・A 重力 45.0 2,190 岡山県 1988
一級 高梁川 三室川 三室川ダム日语三室川ダム 補助 F・N・W・P 重力 74.5 8,200 岡山県 2005 [144]
一級 旭川 大成川 山手ダム 利水 A・W アース 24.0 333 岡山県 1984
一級 旭川 旭川 湯原ダム日语湯原ダム 補助 F・P 重力 73.5 99,600 岡山県
中国電力
1954

広島県

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ダムの高度では西日本随一の温井ダム日语温井ダム(滝山川)

廣島縣において最初に建設された多目的ダムは利水専用では1917年(大正6年)に旧海軍によって建設された本庄ダム日语本庄ダム二河川日语二河川 (広島県))、河水統制事業としては1942年(昭和17年)に完成した二級ダム日语二級ダム黒瀬川日语黒瀬川)であるが、これらは吴镇守府吴海军工厂への利水を目的として建設されており、広島県の多目的ダム事業は軍事都市であった吳市を舞台に始まった。戦後河川総合開発事業による多目的ダム計画がまず江の川水系で始まり、土師ダム日语土師ダム(江の川)など4ダムが計画され1973年土師ダムが完成。2006年には灰塚ダム日语灰塚ダム(上下川)も完成する。一方県都・廣島市を流れる太田川では太田川放水路日语太田川放水路が既に建設されていたが1972年7月梅雨前線豪雨による被害を機に太田川水系工事実施基本計画が1974年に建設省によって策定され、支流の滝山川に温井ダム日语温井ダムが2001年完成する。治水事業の一方で中国地方最大の都市として急成長する広島市の水需要がひっ迫したことから、江の川の土師ダムより中国電力可部発電所を経て太田川に導水、高瀬堰日语高瀬堰(太田川)より広島市などに上水道や工業用水道を供給する太田川総合開発事業が建設省によって実施された。県東部の芦田川日语芦田川水系では福山市など備後工業整備特別地域への工業用水・上水道供給を目的に1959年三川ダム日语三川ダム、1980年芦田川河口堰日语芦田川河口堰、1997年八田原ダム日语八田原ダムが本流に完成する。県西部の山口県境を流れる小瀬川日语小瀬川では1964年に小瀬川ダム日语小瀬川ダム、1990年に弥栄ダム日语弥栄ダムが完成。沼田川日语沼田川などの二級河川では1968年の椋梨ダム(椋梨川)を皮切りに多くの多目的ダムが建設され、芸予諸島では江田島日语江田島に海軍が建設した三高ダム(木下川)を再開発して多目的ダムとしている。

県内最大の多目的ダムは高度では温井ダム、総貯水容量では弥栄ダムがそれぞれ最大。このうち温井ダムは西日本で最も高く、補償交渉における地域活性化策の成功により50万人の観光客を集める一大観光地に成長した[145]。本庄ダムは「本庄水源地堰堤水道施設」として国の重要文化財に指定されている。一方強固な反対運動により灰塚ダムでは計画発表から完成まで32年、八田原ダムでは24年と事業が長期化している。また高瀬堰では太田川を遡上する香魚への影響が太田川漁業協同組合日语漁業協同組合などより指摘され、改善策が行われている[146]。建設中のダムは庄原ダム(大戸川)のみである。中止したダム事業としては江の川総合開発計画の一環であった木屋原ダム(西城川)[147]があり、温井ダムと共に計画されていた吉和郷ダム(太田川)は事実上立ち消えとなっている[148]

なお小瀬川ダムは隣接する山口県との間で水利権調整が付かず、建設省に施工を委託し完成後は山口県との共同管理体制を採っている[149]。また八田原ダム建設に伴い中国電力宇津戸川ダムが水没している[150]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 芦田川日语芦田川 芦田川 芦田川河口堰日语芦田川河口堰 特定 F・I 6.0 5,460 国土交通省 1981
二級 八幡川日语八幡川 八幡川 魚切ダム 補助 F・N・W・P 重力 79.8 8,460 広島県 1981
一級 小瀬川日语小瀬川 小瀬川 小瀬川ダム日语小瀬川ダム 補助 F・I 重力 49.0 11,400 広島県
山口県
1964 建設省施工
一級 江の川 大戸川 庄原ダム 補助 F・N・W 重力 42.0 701 広島県 未定 工事中
一級 太田川 太田川 高瀬堰日语高瀬堰 特定 F・W・P 5.5 1,980 国土交通省 1975
二級 黒瀬川日语黒瀬川 黒瀬川 二級ダム日语二級ダム W・I・P 重力 32.0 1,295 広島県
中国電力
1942
一級 太田川 滝山川 温井ダム日语温井ダム 特定 F・N・W・P アーチ 156.0 82,000 国土交通省 2001 高度西日本一
一級 江の川 上下川 灰塚ダム日语灰塚ダム 特定 F・N・W 重力 50.0 52,100 国土交通省 2006 水特法9条指定
一級 江の川 江の川 土師ダム日语土師ダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 50.0 47,300 国土交通省 1973
一級 芦田川 芦田川 八田原ダム日语八田原ダム 特定 F・N・W・I 重力 84.9 60,000 国土交通省 1997 水特法指定
二級 沼田川日语沼田川 沼田川 福富ダム日语福富ダム 補助 F・N・W 重力 58.0 10,900 広島県 2009 水特法指定
一級 芦田川 父尾川 藤尾ダム F・A ロックフィル 32.5 870 広島県 1974
二級 二河川日语二河川 (広島県) 二河川 本庄ダム日语本庄ダム 利水 W・I 重力 25.4 2,000 吳市 1917 海軍施工
国の重要文化財
一級 芦田川 芦田川 三川ダム日语三川ダム 利水 A・W・I 重力 53.0 12,698 広島県 1959 農林省施工
二級 木下川 木下川 三高ダム 利水 A・W 重力 44.0 584 広島県 1944 江田島日语江田島
旧海軍施工
2004年再開発
二級 沼田川 椋梨川 椋梨ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 39.5 7,540 広島県 1968
一級 小瀬川 小瀬川 弥栄ダム日语弥栄ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 120.0 112,000 国土交通省 1990 水特法指定
一級 芦田川 山田川 山田川ダム日语山田川ダム 補助 F・N・W 重力 32.1 700 広島県 2005
二級 藤井川 木門田川 竜泉寺ダム日语竜泉寺ダム 利水 A・W 重力 35.0 1,016 土地改良区 1965

山口県

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日本で最初に完成した多目的ダム・向道ダム日语向道ダム錦川日语錦川

山口县は青森県と同様に日本で最初に河川総合開発事業に着手した都道府県である。1940年(昭和15年)県下最大の河川である錦川日语錦川上流に向道ダム日语向道ダム河川総合開発に基づく多目的ダムとしては日本で最初に完成、また木屋川日语木屋川厚東川日语厚東川でも多目的ダムの建設が開始された。戦後キジア台風日语キジア台風により錦帶橋が流失するなど深刻な被害を受けた錦川は治水、および周防灘日语周防灘沿岸の工業地帯に工業用水や電力を供給する重要な水源に位置づけられ、1951年の国土総合開発法による錦川特定地域総合開発計画の対象となった。この計画に沿い本流に菅野ダム日语菅野ダムと逆調整池として水越ダム、支流の生見川(いきみがわ)に生見川ダムが建設される。以後県営事業として阿武川日语阿武川椹野川日语椹野川島田川日语島田川、末武川など二級河川に多目的ダムが多数建設された。一方一級河川である佐波川日语佐波川には1955年に佐波川ダム日语佐波川ダム、小瀬川には1964年に小瀬川ダムが県営事業として完成するが両河川が河川法による一級河川に指定され、また岩國市などの工業地帯の発展による治水安全度低下や水道需要増大を機に国直轄の総合開発計画が立てられ、これに伴い島地川ダム日语島地川ダム(島地川)、弥栄ダム(小瀬川)が建設された。

県下最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に阿武川ダム日语阿武川ダム(阿武川)であり、阿武川ダムは補助多目的ダムとして日本屈指の規模を有する。現在建設中のダムとしては平瀬ダム(錦川)、大河内川ダム(大河内川)と木屋川ダム日语木屋川ダム(木 屋川)再開発事業があるが、民主党政権によるダム事業見直しの影響を受けている。特に平瀬ダムは1973年の計画発表以来37年経過してようやく本体工事 に取り掛かろうとしており、見直し検討の結果事業は継続となったものの、長期化ダム事業の一つである。また小瀬川ダムは小瀬川の水利権を巡り隣県である広 島県と鋭く対立。交渉が不調に終わりダム建設が暗礁に乗り上げたことから国に裁定を求め、結果建設省中国地方建設局が受託施工を行うという異例の事態に なった。完成後は山口・広島両県が共同管理する形態を採っており、多目的ダムとしては日本唯一である。中止したダム事業としては錦川特定地域総合開発計画 の一環で支流宇佐川に計画された深須ダム[151]や西万倉ダム(小河内川日语小河内川[152]、竹尾ダム(田布施川)[153]がある。

なお山口県内の多目的ダムには日本で最初に完成した向道ダムやダムの合理化工法であるRCD工法(Roller Compacted Dam Concrete Method)を世界で最初に採用・施工した島地川ダム、日本屈指のダム本体16.5メートルかさ上げを行った川上ダム日语川上ダム (山口県)(冨田川)といった日本のダムの歴史日语日本のダムの歴史に記されるダムが存在している。また阿武川ダム建設に伴い阿武川温泉日语阿武川温泉が発見されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 阿武川日语阿武川 阿武川 阿武川ダム日语阿武川ダム 補助 F・N・P 重力アーチ 95.0 153,500 山口県 1974
二級 椹野川日语椹野川 椹野川 荒谷ダム 補助 F・N・W 重力 56.0 5,200 山口県 1987
二級 錦川日语錦川 生見川 生見川ダム 補助 F・N・I・P 重力 90.0 30,800 山口県 1984 水特法指定
二級 柳井川 柳井川 石井ダム 利水 A・W アース 36.3 1,160 山口県 1992
二級 木屋川 歌野川 歌野川ダム F・A 重力 44.0 1,614 山口県 1980
二級 厚東川日语厚東川 薬師川 宇部丸山ダム日语厚東川ダム 利水 W・I 重力 32.0 4,500 山口県 1978
二級 深川川 大河内川 大河内川ダム 補助 F・N・W 重力 64.0 4,330 山口県 2011 事業見直し
一級 小瀬川 小瀬川 小瀬川ダム 補助 F・I 重力 49.0 11,400 山口県
広島県
1964 建設省施工
二級 富田川 富田川 川上ダム日语川上ダム (山口県) 補助 F・W・I 重力 63.0 13,720 山口県 1962 1979年再開発
二級 錦川 錦川 向道ダム日语向道ダム F・W・I・P 重力 43.3 7,030 山口県 1940 河川総合開発
では日本初
二級 厚東川 厚東川 厚東川ダム日语厚東川ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 38.8 23,788 山口県 1948
二級 木屋川 木屋川 木屋川ダム日语木屋川ダム 補助 F・N・W・I 重力 41.0 21,750 山口県 1955 再開発中
事業見直し
一級 佐波川日语佐波川 佐波川 佐波川ダム日语佐波川ダム 補助 F・N・A・I・P 重力 54.0 24,600 山口県 1955 建設省施工
一級 佐波川 島地川 島地川ダム日语島地川ダム 特定 F・N・W・I 重力 89.0 20,600 国土交通省 1981
二級 末武川 末武川 末武川ダム 補助 F・N・W・I・P ロックフィル 89.5 19,570 山口県 1991 水特法指定
二級 錦川 錦川 菅野ダム日语菅野ダム 補助 F・W・I・P 重力 87.0 95,000 山口県 1965
二級 島田川日语島田川 中山川 中山川ダム 補助 F・N・W 重力 37.0 7,500 山口県 1995 水特法指定
二級 末武川 末武川 温見ダム 利水 A・W・I 重力 36.0 4,520 山口県 1960
二級 椹野川 四十八瀬川 羽根越ダム 利水 A・W 重力 18.0 105 山口市 1928
二級 錦川 錦川 平瀬ダム 補助 F・N・W・P 重力 73.0 29,500 山口県 未定 水特法指定
二級 大谷川 大谷川 見島ダム 補助 F・N・W 重力 31.0 125 山口県 2001 見島日语見島
二級 木屋川 木屋川 湯の原ダム 利水 W・I 重力 18.5 2,930 山口県 1990 水特法指定
二級 三隅川 辻並川 湯免ダム 補助 F・N・W 重力 46.0 740 山口県 2006

四国地方

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徳島県

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徳島県最大の多目的ダム・長安口ダム日语長安口ダム那賀川日语那賀川

德岛县の河川開発は、四国最大の吉野川水系と県内最大の那賀川日语那賀川水系でほぼ同時に進められた。吉野川では吉野川総合開発計画に沿って多目的ダム計画が進められたが吉野川の慣行水利権を巡り徳島県当局が他県への分水に難色を示し、計画は迷走を続けた[154]。最終的に吉野川水系水資源開発基本計画に従い中流部の旧池田町池田ダム日语池田ダム(吉野川)が建設され、香川用水日语香川用水と吉野川北岸用水の水源として重要な役割を担っている。また県北部の阿讃山脈日语阿讃山脈を水源とする吉野川支流は下流で伏流となるため用水の確保に難渋していたが、宮川内谷川日语宮川内谷川などに多目的ダムが建設され治水のほか灌漑に供されている。那賀川水系では1951年の国土総合開発法により那賀川特定地域総合開発計画の対象となり、TVAをモデルとした河川開発が県当局により計画。その中心事業として県内初の多目的ダムとして長安口ダム日语長安口ダムが本流に完成した。また德島市小松島市などの工業地帯発展に伴う工業用水道需要の増大に対処するため、旧吉野川河口堰日语旧吉野川河口堰旧吉野川日语旧吉野川)・今切川河口堰(今切川日语今切川)や二級河川である勝浦川日语勝浦川に正木ダムが建設されている。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に長安口ダムである。那賀川流域は現在でも深刻な水不足と極端な集中豪雨に悩まされており、これに対処するため長安口ダムは2006年より県営ダムから国土交通省に管理が移管され、現在放流機能の強化を中心としたダム再開発事業が行われている。このほか施工中のダムとして柴川ダム(柴川谷川日语柴川谷川)がある。中止したダム事業としては吉野川総合開発計画の中心事業として計画されていた小歩危ダム日语小歩危ダム計画(吉野川)と岩戸ダム日语新宮ダム#岩戸ダム計画銅山川日语銅山川 (四国))、及び両ダム計画を統合した大佐古ダム(吉野川)があり何れも巨大な貯水容量を有するダム計画であった[155]。また那賀川水系では本流最上流部に計画されていた細川内ダム日语長安口ダム#細川内ダム[156]があり、藤田恵日语藤田恵村長(当時)を中心とした旧木頭村日语木頭村の強固な反対運動により計画が長期化、1996年第2次橋本内閣龟井静香建設大臣(当時)が建設凍結を発表し2000年中止となった。この細川内ダム中止以降、日本において「聖域」でもあったダム事業の中止が相次ぐようになる。なお正木ダムは水需要低下の理由から1965年より4年間事業休止となっていた[157]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 吉野川 吉野川 池田ダム日语池田ダム 水機構法 F・N・A・W・I・P 重力 24.0 12,650 水資源機構 1974
一級 吉野川 今切川日语今切川 今切川河口堰日语今切川河口堰 水機構法 F・W・I 6.0 - 水資源機構 1974
一級 吉野川 旧吉野川日语旧吉野川 旧吉野川河口堰日语旧吉野川河口堰 水機構法 F・W・I 7.3 4,930 水資源機構 1976
一級 吉野川 九頭宇谷川日语九頭宇谷川 高西ダム F・A アーチ 16.8 21 徳島県 1958
一級 吉野川 柴川谷川日语柴川谷川 柴川ダム 補助 F・N・W 重力 40.0 252 徳島県 未定 事業見直し
一級 那賀川日语那賀川 那賀川 長安口ダム日语長安口ダム 補助 F・N・P 重力 85.5 54,278 国土交通省 1956 徳島県より移管
再開発中
二級 勝浦川日语勝浦川 勝浦川 正木ダム 補助 F・N・A・I・P 重力 67.0 15,050 徳島県 1978
一級 吉野川 宮川内谷川日语宮川内谷川 宮川内ダム 補助 F・N・A 重力 36.0 1,350 徳島県 1963

香川県

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多目的ダムとして香川県で最大の総貯水容量を有する内場ダム日语内場ダム(内場川)

香川县には大河川がなく、瀨戶內海式氣候の要因もあって古くより深刻な水不足に悩まされており満濃池日语満濃池金倉川日语金倉川)を始めおびただしい数のため池が建設されていた。一方で大雨が降れば鉄砲水日语鉄砲水として下流に大きな被害を与えており、治水と灌漑用水の供給が最大の課題となっていた。このような理由から香川県では青森県や山口県と時を同じくして戦前より河川総合開発に着手。1952年に四国初・県内初の多目的ダムとして内場ダム日语内場ダム(内場川)が完成する。その後も県営事業として鴨部川日语鴨部川財田川日语財田川など県内の中小二級河川に多目的ダムが建設され、小豆島の小河川にも多目的ダムが建設された。1975年には香川用水が完成し県下全域の上水道・灌漑用水供給が強化されたが、洪水被害が減少する一方で未だに水不足に悩まされている。

県内最大の多目的ダムは高度では小豆島に建設された吉田ダム(吉田川)、総貯水容量では内場ダムであるが、建設中の椛川ダム(椛川)が完成すると双方で第一位となる。また小豆島にある内海ダム(別当川)は貯水容量増大を目的に第二回目の再開発計画が施工中であるが地元の反対が強い。また五名ダム再開発(湊川日语湊川 (香川県))は民主党政権によるダム事業見直し対象となっている。中止したダム事業としては国直轄で計画されていた前の川ダム(前の川)などがある。なお日本唯一の石積み五連マルチプルアーチダム日语マルチプルアーチダムである豊稔池ダム日语豊稔池ダム(柞田川)は1994年の再開発によって多目的ダムとなったが、その希少性と歴史的価値が認められ2006年に国の重要文化財に指定されている[158]

なお香川県に建設された多目的ダムは全て二級河川に建設されており、国土交通省直轄ダムは存在しない。また、水力発電を目的とするものや、完成したダムにおいて貯水容量も1,000万立方メートルに達する多目的ダムが存在しない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 柞田川 粟井川 粟井ダム 補助 F・N・W 重力 42.0 590 香川県 2001
二級 安田大川 安田大川 粟地ダム 補助 F・N・W 重力 46.0 780 香川県 1980 小豆島
二級 別当川 別当川 内海ダム 補助 F・N・W 複合 21.0 140 香川県 1958 小豆島
再開発中
二級 与田川 様松川 大内ダム 補助 F・N・W 重力 26.0 1,000 香川県 1966
二級 伝法川 伝法川 蛙子池 F・N・W アース 15.3 698 香川県 1960 小豆島
二級 香東川日语香東川 椛川 椛川ダム 補助 F・N・W 重力 88.5 10,560 香川県 未定 水特法指定
工事中
二級 湊川日语湊川 (香川県) 湊川 五名ダム 補助 F・N・W 重力 56.0 6,750 香川県 未定 再開発中
事業見直し
二級 馬宿川 千足川 千足ダム 補助 F・N・W 重力 41.4 1,850 香川県 1987
二級 財田川日语財田川 谷道川 戸川ダム F・A アース 19.6 211 香川県 1957
二級 伝法川 殿川 殿川ダム 補助 F・W 重力 35.6 690 香川県 1974 小豆島
二級 香東川 内場川 内場ダム 補助 F・N・W 重力 50.0 8,175 香川県 1952
二級 財田川 財田川 野口ダム F・A 重力 35.0 1,150 香川県 1966
二級 柞田川 柞田川 豊稔池ダム日语豊稔池ダム F・A 多連式アーチ 30.4 1,643 香川県 1930 1994年再開発
国の重要文化財
二級 鴨部川日语鴨部川 鴨部川 前山ダム日语前山ダム 補助 F・N・W 重力 38.8 2,130 香川県 1974
二級 津田川 栴檀川 門入ダム 補助 F・N・W 重力 47.3 2,900 香川県 1998
二級 吉田川 吉田川 吉田ダム 補助 F・N・W 重力 74.5 2,360 香川県 1996 小豆島

愛媛県

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愛媛県最大の多目的ダム・富郷ダム日语富郷ダム銅山川日语銅山川 (四国)

爱媛县も香川県と同様に慢性的な水不足に悩まされており、肱川日语肱川以外の河川は流量に乏しく水量が豊富な吉野川・仁淀川日语仁淀川水系からの導水が求められていた。県内で手掛けられた最初の河川総合開発は銅山川の開発であり、県東部の宇摩地域(四國中央市新居濱市)は江戸時代より銅山川からの分水を希求していた[159]。分水に反対する徳島県との協議を経て1954年柳瀬ダム日语柳瀬ダム(銅山川)が県内初の多目的ダムとして完成し、住民の悲願であった銅山川分水が現実化する。その後吉野川水系水資源開発基本計画に基づき新宮日语新宮ダム富郷日语富郷ダム(銅山川)が建設され銅山川分水は強化された。仁淀川水系からの分水では農林省の国営道前道後かんがい排水事業により仁淀川最上流部の支流・割石川に面河ダムが建設され、貯水された水は四國山地を横断し西條市を流れる中山川に分水され用水として利用される。肱川水系では建設省により治水と水力発電を主目的とした鹿野川ダムが1959年、治水に加え佐田岬半島・宇和地域への灌漑・上水道供給を目的とした野村ダム日语野村ダムが1981年本流に完成。県都・松山市の水がめとして石手川ダム日语石手川ダム石手川日语石手川)が重信川日语重信川水系唯一の多目的ダムとして建設省の手で完成している。県営事業でも主に中予・南予地域、大三島日语大三島の二級河川で治水と水道用水供給を目的とした多目的ダムが建設されている。愛媛県の河川開発は銅山川分水のように複数の河川を連結し流路変更する分水事業が特徴的であり、ダムを介して高度な水利用が行われている。

愛媛県最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に富郷ダムである。建設中のダム事業としては鹿野川ダム再開発事業があるが、完成すると治水専用となり多目的ではなくなる。中止したダム事業としては中山川ダム(中山川)[160]などがあり、多目的ダムとして計画されていた山鳥坂ダム日语山鳥坂ダム(河辺川)は中予分水日语中予分水事業の中止で治水ダムに変更されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 重信川日语重信川 石手川日语石手川 石手川ダム日语石手川ダム 特定 F・A・W 重力 87.0 12,800 国土交通省 1972
二級 台本川 台本川 台ダム日语台ダム 補助 F・N・W 重力 42.3 1,410 愛媛県 1991 大三島日语大三島
二級 僧都川 大久保川 大久保山ダム 利水 A・W アース 55.8 750 愛媛県 1978
一級 仁淀川日语仁淀川 割石川 面河ダム日语面河ダム 利水 A・I・P 重力 73.5 28,300 愛媛県 1967 農林省施工
一級 肱川日语肱川 肱川 鹿野川ダム 特定 F・P 重力 61.0 48,200 国土交通省 1958 再開発中
二級 加茂川日语加茂川 (愛媛県) 加茂川 黒瀬ダム 補助 F・N・I・P 重力 61.7 36,000 愛媛県 1972
二級 岩松川 御代の川 山財ダム 補助 F・N・A・W 重力 64.0 6,500 愛媛県 1980
二級 国領川日语国領川 国領川 鹿森ダム日语鹿森ダム 補助 F・I・P 重力 57.8 1,590 愛媛県 1962
一級 吉野川 銅山川日语銅山川 (四国) 新宮ダム日语新宮ダム 水機構法 F・A・I・P 重力 42.0 13,000 水資源機構 1975 建設省より移管
二級 須賀川日语須賀川 (愛媛県) 須賀川 須賀川ダム 補助 F・N・W 重力 40.2 3,050 愛媛県 1975
二級 蒼社川日语蒼社川 蒼社川 玉川ダム 補助 F・N・W・I 重力 56.0 9,900 愛媛県 1970
一級 吉野川 銅山川 富郷ダム日语富郷ダム 水機構法 F・W・I・P 重力 106.0 52,000 水資源機構 2000 建設省より移管
水特法指定
一級 肱川 肱川 野村ダム日语野村ダム 特定 F・A・W・P 重力 60.0 16,000 国土交通省 1981 水特法指定
一級 吉野川 銅山川 別子ダム日语別子ダム 利水 I・P 重力 71.0 5,628 住友共同電力日语住友共同電力 1965
一級 吉野川 銅山川 柳瀬ダム日语柳瀬ダム 補助 F・A・W・I・P 重力 55.5 32,200 国土交通省 1953 愛媛県より移管

高知県

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多目的ダムとして西日本最大の総貯水容量を有する早明浦ダム日语早明浦ダム吉野川

高知县は徳島・香川・愛媛の各県に比べ水不足の影響は少なく、むしろ颱風や集中豪雨による水害に対処するための治水事業が主眼となっていた。最初に手掛けられたのは物部川日语物部川水系であり、県内初の多目的ダムとして永瀬ダムが本流上流部に完成する。続いて吉野川水系上流部が吉野川総合開発計画吉野川水系水資源開発基本計画に基づき開発され、早明浦ダム日语早明浦ダム(吉野川)が建設され四国全域の水がめとして、また高知分水事業として鏡川日语鏡川の鏡ダム経由で県都・高知市の上水道に利用された。その後仁淀川本流に大渡ダムが建設され仁淀川の治水、高知市への利水が強化され、最後に四萬十川水系[161]の開発が計画された。四万十川本流にはダム建設の適地がないため、河口付近で合流する支流・中筋川流域が開発対象とされ中筋川ダムが建設される。県営事業としては小規模な多目的ダムが二級河川に幾つか建設されている。

県内最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に早明浦ダムであり、西日本最大の貯水容量を有する多目的ダムと して四国の水需要に貢献しているが少雨傾向による取水制限が2000年以降多発している。また県内で施工中の横瀬川(横瀬川)、春遠(春遠川)、和食(わ じき。和食川)の三ダム事業は全てダム事業見直し対象とされた。このうち春遠・和食ダムについては事業継続が決定している[4]。中止したダム事業としては吉野川総合開発計画で計画された吉野川本流の敷岩ダム[162]があり、四国電力穴内川ダム日语穴内川ダム(穴内川)は当初多目的ダムとして計画されたが発電専用ダムに変更となっている。なお永瀬ダムは建設省が施工したが完成後高知県に管理が移管されている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 仁淀川 仁淀川 大渡ダム 特定 F・N・W・P 重力 96.0 66,000 国土交通省 1986
二級 鏡川日语鏡川 鏡川 鏡ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 47.0 9,380 高知県 1966
二級 香宗川 鎌井谷川 鎌井谷ダム 補助 F・N・A 重力 27.3 186 高知県 1995
一級 吉野川 吉野川 早明浦ダム日语早明浦ダム 水機構法 F・N・A・W・I・P 重力 106.0 316,000 水資源機構 1978 建設省より移管
一級 四萬十川 中筋川 中筋川ダム 特定 F・N・A・W・I 重力 73.1 12,600 国土交通省 1998
一級 物部川日语物部川 物部川 永瀬ダム F・N・P 重力 87.0 49,090 高知県 1956 建設省施工
二級 貝ノ川 家ノ谷川 春遠ダム 補助 F・N・W 重力 33.0 770 高知県 未定 工事中
一級 四万十川 横瀬川 横瀬川ダム 特定 F・N・W 重力 72.1 7,300 国土交通省 2015 事業見直し
二級 和食川 和食川 和食ダム 補助 F・N・W 重力 51.0 730 高知県 未定 工事中

九州地方

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福岡県

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福岡県で最大の総貯水容量を有する日向神ダム日语日向神ダム矢部川日语矢部川

福冈县の河川開発は1953年6月に発生した1953年西日本水災による壊滅的な被害を機に進められた。筑後川以下県内全域の河川が氾濫し県都・福岡市をはじめ北九州市久留米市など県全域の市町村が浸水し多数の死者と県予算二年分の被害額を出した。県はまず筑後地方日语筑後地方を流れる矢部川日语矢部川上流に県内初の多目的ダムである日向神(ひゅうがみ)ダム日语日向神ダムを1961年に完成させ、続いて遠賀川日语遠賀川今川日语今川 (福岡県)水系の多目的ダム建設に着手した。一方九州最大の河川・筑後川水系では筑後川水系治水基本計画に従い本流上流部のダム群建設に加え支流でのダム計画と分水路、大規模堤防建設を進めていたが北九州工業地帶の発展や福岡都市圏日语福岡都市圏の人口増加に伴う水需要ひっ迫を機に水資源開発も重要な課題となり、筑後川水系水資源開発基本計画が策定され筑後川、遠賀川、矢部川、嘉瀬川日语嘉瀬川菊池川を含めた広域水資源開発が計画され筑後大堰日语筑後大堰(筑後川)、江川ダム日语江川ダム(小石原川)、寺内ダム日语寺内ダム(佐田川)、合所ダム日语合所ダム(隈上川)が建設された。しかし1978年の昭和53-54年福岡市渇水日语昭和53-54年福岡市渇水(福岡沙漠)で福岡市は287日間の給水制限を受けたことからさらなる水資源開発が計画され、県営事業として多々良川日语多々良川水系や那珂川日语那珂川 (九州)水系において新規のダム事業や南畑ダム再開発事業(那珂川)が行われた。

県内最大の多目的ダムは高度では寺内ダム、総貯水容量では日向神ダムであるが、現在施工中の小石原川ダム日语江川ダム(小石原川)が高度で、五ヶ山ダム(那珂川)が総貯水容量で完成すると第一位になる。施工中のダムとしては先の小石原川・五ヶ山ダムのほか伊良原ダム日语伊良原ダム祓川日语祓川 (福岡県))があるが、何れも民主党政権によるダム事業見直しの対象となっており、検証の結果伊良原・五ヶ山両ダムは事業継続が決定している[4]。中止したダム事業としては真名子ダム(星野川日语星野川[163]、寒田ダム(城井川)[164]などがある。なお筑後大堰をはじめとする筑後川中下流域の治水事業と同時にミヤイリガイの生息域壊滅が行われ[165]、長年流域住民を悩ませていた日本血吸蟲病が2000年に撲滅されている[166][167]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 今川日语今川 (福岡県) 今川 油木ダム日语油木ダム 補助 F・N・W・I・P 重力 54.6 18,200 福岡県 1971
一級 遠賀川日语遠賀川 犬鳴川 犬鳴ダム日语犬鳴ダム 補助 F・N・W・I 重力 76.5 5,000 福岡県 1994
二級 多々良川日语多々良川 猪野川 猪野ダム 補助 F・N・W 重力 79.9 5,110 福岡県 2000
二級 祓川日语祓川 (福岡県) 祓川 伊良原ダム日语伊良原ダム 補助 F・N・W 重力 83.0 28,700 福岡県 2017 水特法指定
工事中
一級 筑後川 小石原川 江川ダム日语江川ダム 水機構法 A・W・I 重力 79.2 25,326 水資源機構 1972 農林省施工
一級 遠賀川 遠賀川 遠賀川河口堰 特定 F・W・I 6.5 11,140 国土交通省 1983
二級 御笠川日语御笠川 北谷川 北谷ダム 補助 F・N・W 重力 39.0 251 福岡県 1998
一級 遠賀川 久保川 久保白ダム 利水 A・W・I アース 25.0 4,164 福岡県 1970
一級 筑後川 小石原川 小石原川ダム日语江川ダム 水機構法 F・N・W ロックフィル 129.0 40,000 水資源機構 2015 水特法指定
事業見直し
一級 筑後川 隈上川 合所ダム日语合所ダム 利水 A・W ロックフィル 60.7 7,660 福岡県 1990 農林水産省施工
二級 那珂川日语那珂川 (九州) 那珂川 五ヶ山ダム 補助 F・N・W 重力 102.5 40,200 福岡県 2017 水特法指定
工事中
一級 遠賀川 中元寺川 陣屋ダム日语陣屋ダム 補助 F・N・W・I 重力 48.5 2,650 福岡県 1974
二級 瑞梅寺川 瑞梅寺川 瑞梅寺ダム 補助 F・N・W 重力 64.0 2,420 福岡県 1977
一級 筑後川 筑後川 筑後大堰日语筑後大堰 水機構法 F・N・W 13.8 5,500 水資源機構 1984
一級 筑後川 佐田川 寺内ダム日语寺内ダム 水機構法 F・N・A・W ロックフィル 83.0 18,000 水資源機構 1986
一級 遠賀川 河道外 頓田第一ダム 利水 W・I アース 21.6 5,011 北九州市 1968
一級 遠賀川 河道外 頓田第二ダム 利水 W・I アース 21.6 5,293 北九州市 1968
二級 多々良川 鳴淵川 鳴淵ダム 補助 F・N・W 重力 67.4 4,400 福岡県 2001
一級 矢部川日语矢部川 矢部川 日向神ダム日语日向神ダム 補助 F・N・P 重力 79.5 27,900 福岡県 1959
一級 遠賀川 福土川日语福土川 福智山ダム 補助 F・N・W 重力 64.5 2,710 福岡県 2003
一級 山国川日语山国川 山国川 平成大堰日语平成大堰 特定 F・N・W 3.2 278 国土交通省 1990
二級 紫川日语紫川 紫川 ます渕ダム 補助 F・N・W 重力 60.0 13,600 福岡県 1973
二級 那珂川 那珂川 南畑ダム 補助 F・N・W・P 重力 63.5 6,000 福岡県 1965 1985年再開発
一級 筑後川 山口川 山神ダム 補助 F・N・W 複合 59.0 2,980 福岡県 1979
一級 遠賀川 八木山川 力丸ダム 補助 F・W・I 重力 49.5 13,200 福岡県 1965 建設省より移管

佐賀県

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佐賀県で最大の総貯水容量を有する嘉瀬川ダム日语嘉瀬川ダム嘉瀬川日语嘉瀬川

佐贺县初の多目的ダムは嘉瀬川に1956年完成した北山ダム日语北山ダム (佐賀県)である。農林省による国営嘉瀬川農業水利事業の根幹施設として建設されたものであるが、治水機能は有していない。治水を主目的とした河川総合開発事業は昭和28年西日本水害を機にまず県北部を流れる有田川日语有田川 (佐賀県)で実施され、支流に有田日语有田ダム(白川)・竜門日语竜門ダム (佐賀県)広瀬川日语広瀬川 (佐賀県))の両ダムが建設された。その後県営事業として松浦川日语松浦川水系、六角川日语六角川水系や県内の二級河川で補助多目的ダムが建設されている。一方国直轄の特定多目的ダムとしては松浦川支流の厳木(きゅうらぎ)川日语厳木川に1986年に完成した厳木ダムが最初である。

佐賀県最大の多目的ダムは高度では厳木ダム、総貯水容量は北山ダム下流に2012年完成した嘉瀬川ダム日语嘉瀬川ダム(嘉瀬川)である。現在建設中のダムとしては猿川ダム(猿川)があるが、2005年の段階で補助事業としての予算計上が見送られており[168]事実上凍結され、現在は事業見直し対象ダムに指定されている。嘉瀬川ダムについてはダム事業見直し当時より見直し対象にはされていない。城原川ダム日语城原川ダム(城原川)については当初計画では多目的ダムであったが、治水ダムに変更されている。なお松浦川支流の狩立川・日ノ峯川に建設されている狩立ダムと日ノ峯ダムについては、二つの河川をダムでせき止め貯水池を導水路で連結する珍しいダムであり[169]、「夫婦ダム」とも呼ばれている。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 有田川日语有田川 (佐賀県) 白川 有田ダム日语有田ダム 補助 F・N・W 重力 27.5 1,880 佐賀県 1961
一級 松浦川日语松浦川 左伊岐佐川 伊岐佐ダム 補助 F・N・W 重力 58.5 1,940 佐賀県 1979
一級 松浦川 井手口川 井手口川ダム 補助 F・N・W 重力 43.7 2,180 佐賀県 2012
一級 嘉瀬川日语嘉瀬川 嘉瀬川 嘉瀬川ダム日语嘉瀬川ダム 特定 F・N・A・W・I・P 重力 97.0 71,000 国土交通省 2012 水特法9条指定
一級 松浦川 狩立川 狩立ダム 補助 F・N・W 重力 28.4 1,330 佐賀県 2001
一級 筑後川 安良川 河内防災ダム F・A アース 35.0 1,195 佐賀県 1970
一級 松浦川 厳木川日语厳木川 厳木ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 117.0 13,600 国土交通省 1986
二級 有田川 猿川 猿川ダム 補助 F・N・W 重力 29.9 1,170 佐賀県 未定 事業見直し
二級 鹿島川 中川 中木庭ダム 補助 F・N・W 重力 69.5 6,800 佐賀県 2006
一級 松浦川 日ノ峯川 日ノ峯ダム 補助 F・N・W 重力 28.4 460 佐賀県 2001
一級 松浦川 町田川 平木場ダム 補助 F・N・W 重力 29.5 1,080 佐賀県 1983
二級 有田川 有田川 古木場ダム 利水 A・W アース 26.8 1,172 佐賀県 1998
一級 嘉瀬川 嘉瀬川 北山ダム日语北山ダム (佐賀県) 利水 A・P 重力 59.3 22,250 土地改良区 1956 農林省施工
二級 伊万里川 都川内川 都川内ダム 補助 F・N・I 重力 31.5 1,130 佐賀県 2002
一級 松浦川 本部川 本部ダム 補助 F・N・W 重力 42.1 1,140 佐賀県 1988
一級 六角川日语六角川 六角川 矢筈ダム 補助 F・N・W・I 重力 32.5 1,290 佐賀県 1993
二級 有田川 広瀬川日语広瀬川 (佐賀県) 竜門ダム日语竜門ダム (佐賀県) 補助 F・N・W 重力 42.2 2,350 佐賀県 1975

長崎県

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長崎大水害日语長崎大水害を機に多目的ダムとして再開発された本河内高部ダム(中島川)。直下に旧堤体がある。

长崎县の河川は流路延長・流域面積が小さい河川がほとんどであり、豪雨による洪水と旱魃による水不足が極端に現れる。河川開発の契機になったのは1957年7月25日諫早豪雨日语諫早豪雨であり、記録的集中豪雨により県下で甚大な被害が発生したことから長崎県では郡川日语郡川萱瀬ダムを建設したのを皮切りに雪浦川日语雪浦川神浦川日语神浦川東大川日语東大川などで補助多目的ダムが建設された。一方长崎市は日本初の上水道専用ダムである本河内高部ダム(本河内川)など明治時代より上水道整備を実施していたが、河川流量が乏しく人口増加による水不足が慢性化していた。このため鹿尾川日语鹿尾川の鹿尾ダムなど新規の水資源開発を進めていたところ1982年7月23日長崎大水害日语長崎大水害が発生。長崎市は時間雨量187ミリという記録的豪雨になり死者・行方不明者299名、被害額約3,000億円という壊滅的被害を受けた。この大水害を機に長崎県では長崎水害緊急ダム事業[170][171]を計画、特に被害の大きかった中島川日语中島川水 系にある本河内高部・本河内低部ダム(中島川)、西山ダム(西山川)、浦上ダム(大井手川)の上水道専用ダムに治水機能を有する多目的ダムとして再開発 し、雪浦川と中尾川には治水に加え再開発4ダムの利水機能を補填するための多目的ダムを建設する方針を立てた。緊急ダム事業のうち本河内高部、西山、中尾 ダムは完成したが本河内高部と西山ダムについては旧ダムが土木学会選奨土木遺産日语土木学会選奨土木遺産であることから解体・水没させず、新ダムの機能を維持しながら旧ダムを保存する方法を採っている。このほか壹岐島对马岛五島列島の小河川にも多目的ダムが建設されている。長崎県の多目的ダムの特徴としては、治水・利水問わず全てのダムに上水道目的が付与されていることであり、水不足に悩む長崎県の水需要が垣間見える。一方水力発電目的は全く有していない。

長崎県最大の多目的ダムは高度では萱瀬ダム、総貯水容量では神浦ダム神浦川日语神浦川)であるが、長崎県内の多目的ダムについては総貯水容量が1,000万立方メートルを超えるものが無く、小規模なダムが多い。建設中のダムとしては県内唯一の特定多目的ダムである本明川ダム(本明川日语本明川)、 県営事業では石木ダム(石木川)と長崎水害緊急ダム事業の浦上・本河内低部ダム再開発事業があるが、本河内低部ダム以外は何れも民主党政権によるダム事業 見直しの対象とされた。特に石木ダムについては治水と佐世保市への利水を目的に1973年より計画されたが地元の反対運動が熾烈であり現在本体工事にも着 手できない状態となっているが、長崎県はダム事業再検証の末事業継続を決めている[172]。中止したダム事業としては轟ダム(境川)[173]や長崎水害緊急ダム事業の一つであった雪浦第二ダム(雪浦川)[174]などがある。なお、海軍第三海軍区佐世保镇守府が施工した相当ダム(牟田川)では太平洋戦争中捕虜となった美国军事捕虜が強制労働に従事させられ、200名中31名が死亡した負の歴史を持つ[175]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 伊木力川 山川内川 伊木力ダム 補助 F・N・W 重力 41.7 880 長崎県 2007
二級 川棚川日语川棚川 石木川 石木ダム 補助 F・N・W 重力 55.4 5,580 長崎県 未定 水特法指定
工事中
二級 浦上川日语浦上川 大井手川 浦上ダム 補助 F・N・W 重力 21.0 1,895 長崎県 1945 再開発中
事業見直し
一級 本明川日语本明川 小ヶ倉川 小ヶ倉ダム 利水 A・W アース 22.6 2,200 長崎県 1975
二級 鹿尾川日语鹿尾川 鹿尾川 鹿尾ダム 補助 F・N・W 重力 34.6 1,140 長崎県 1987
二級 郡川日语郡川 郡川 萱瀬ダム 補助 F・N・W 重力 65.5 6,810 長崎県 1961 2000年再開発
二級 相浦川日语相浦川 相浦川 川谷ダム 利水 A・W 重力 46.0 1,721 佐世保市 1954
二級 神浦川日语神浦川 神浦川 神浦ダム 補助 F・N・W 重力 51.0 6,840 長崎県 1969
二級 小浦川 樫塚川 小浦ダム 補助 F・N・W 重力 29.5 400 長崎県 2004 对马岛
二級 相浦川 小川内川 菰田ダム 利水 A・W 重力 40.0 1,475 佐世保市 1939 海軍施工
土木遺産日语土木学会選奨土木遺産
二級 相浦川 転石川 転石ダム 利水 A・W 重力 22.7 233 佐世保市 1926 海軍施工
土木遺産
二級 式見川 式見川 式見ダム 補助 F・W 重力 45.5 2,150 長崎県 1980
二級 相浦川 牟田川 相当ダム 利水 A・W 重力 34.0 400 長崎県 1944 海軍施工
二級 江川 江川 高浜ダム 補助 F・N・W 重力 35.0 187 長崎県 2007
二級 小佐々川 つづら川 つづらダム 補助 F・N・W 重力 21.6 315 長崎県 2003
二級 八郎川日语八郎川 中尾川 中尾ダム 補助 F・N・W 重力 40.0 1,580 長崎県 2000
二級 子々川川 子々川川 中山ダム 補助 F・N・W 重力 24.5 530 長崎県 1984
二級 長与川日语長与川 長与川 長与ダム 補助 F・N・W 重力 36.0 600 長崎県 1985
二級 多以良川 二股川 鳴見ダム 補助 F・N・W 重力 53.5 2,250 長崎県 1991
二級 中島川日语中島川 西山川 西山ダム 補助 F・W 重力 40.0 1,580 長崎県 1904 1999年再開発
二級 東大川日语東大川 楠原川 土師野尾ダム 補助 F・N・W 重力 31.5 1,090 長崎県 1986
二級 志佐川 笛吹川 笛吹ダム 補助 F・N・W 重力 59.8 2,010 長崎県 2006
二級 船津川 船津川 船津ダム 補助 F・N・W 重力 30.0 370 長崎県 2000
二級 千々石川日语千々石川 加持川 別所ダム 利水 A・W 重力 23.8 1,923 長崎県 1968
二級 中島川 中島川 本河内高部ダム 補助 F・N・W 重力 28.2 496 長崎県 1891 2009年再開発
二級 中島川 中島川 本河内低部ダム 補助 F・N・W 重力 27.8 616 長崎県 1903 再開発中
一級 本明川 本明川 本明川ダム 特定 F・N・W 台形CSG 64.0 8,600 国土交通省 未定 事業見直し
二級 宮ノ川 宮ノ川 宮ノ川ダム 補助 F・N・W 重力 32.0 194 長崎県 2000 五島列島中通島
二級 谷江川 角川 男女岳ダム 補助 F・N・W 重力 20.3 103 長崎県 1997 壹岐島
二級 雪浦川日语雪浦川 雪浦川 雪浦ダム 補助 F・N・W 重力 44.0 3,900 長崎県 1976

熊本県

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コンバインダム日语コンバインダムとして日本一の高度を有する竜門ダム日语竜門ダム(迫間川)

熊本縣は北から菊池川、白河緑川日语緑川球磨川と一級河川が四河川流れ、筑後川水系も一部流れている。治水事業は加藤清正による白川の改修が知られているが、台風や梅雨前線による水害は一再ではなく、特に昭和28年西日本水害では県都・熊本市を中心に死者339名、行方不明者198名、被害額約850億円と九州では最悪の被害を出した。このため河川総合開発事業も戦後早期より推進され、1960年球磨川上流に市房ダムが県下最初の多目的ダムとして完成する。続いて筑後川支流の津江川に下筌(しもうけ)ダム日语下筌ダムが建設され筑後川水系治水基本計画の一翼をなし、さらに福岡都市圏の利水を視野に入れた筑後川水系水資源開発基本計画の一環として菊池川支流の迫間川に竜門ダム日语竜門ダムが建設され、下筌ダムとの間で水を融通している。県中央部の緑川では緑川ダムが本流に建設され、緑川の治水と八代平野日语八代平野への灌漑に供されている。県営事業としては県内の二級河川、特に水不足に悩まされている天草群島へのダム建設が行われた。

熊本県最大のダムは高度では竜門ダム、総貯水容量では緑川ダムであり、竜門ダムはコンバインダム日语コンバインダム(複合ダム)として、清願寺ダム(免田川)はアースダム日语アースダムとしてダムの高度が日本最高である。施工中のダムは路木ダム日语路木ダム(路木川)がある。中止したダム事業としては特定多目的ダム初の地下ダム日语地下ダムであった高遊原地下浸透ダム(加勢川日语加勢川[176]、ダム事業見直しの末に中止が決定された七滝ダム(御船川)[4]と県営の釈迦堂ダム(釈迦堂川)[177]、高浜ダム(大河内川)[178]などがある。また熊本県におけるダム事業は反対運動が激烈なものが多く、多目的ダムとして計画されていた川辺川ダム日语川辺川ダム川辺川日语川辺川[179]は1967年より続く反対闘争や流域外からのダム建設の是非日语ダム建設の是非が問われ、民主党のマニフェストにも掲げられた。竜門ダムでは計画発表から完成まで31年を費やす長期化ダム事業となっている。

なお宇城市にある石打ダム日语石打ダム(八柳川)近傍にはJR九州三角線 (JR九州)石打壩車站があるが、JRの駅名でダム名が付くのは石打ダム駅が日本唯一である[180]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 波多川 八柳川 石打ダム日语石打ダム 補助 F・N・W 重力 38.5 1,200 熊本県 1992
一級 球磨川 球磨川 市房ダム F・N・A・P 重力 78.5 40,200 熊本県 1959 建設省施工
二級 亀川 亀川 亀川ダム 補助 F・N・W 重力 37.0 2,650 熊本県 1982 天草下島日语天草下島
二級 教良木川 祝口川 教良木ダム 利水 A・W ロックフィル 29.3 1,691 熊本県 1976 天草上島日语天草上島
二級 方原川 方原川 楠浦ダム 利水 A・W アース 32.0 1,068 熊本県 1966 天草下島
二級 上津浦川 上津浦川 上津浦ダム 補助 F・N・W 重力 54.0 467 熊本県 2004 天草上島
一級 球磨川 球磨川 幸野ダム 利水 A・P 重力 21.2 326 熊本県 1959
一級 球磨川 免田川 清願寺ダム F・A 重力 60.5 3,301 熊本県 1978
二級 都呂々川 都呂々川 都呂々ダム 利水 A・W・I 重力 41.8 1,360 熊本県 1990 天草下島
二級 氷川 氷川 氷川ダム日语氷川ダム 補助 F・N・A・W 重力 58.5 7,100 熊本県 1973 2010年再開発
一級 緑川日语緑川 緑川 緑川ダム 特定 F・N・A・P 重力 76.5 46,000 国土交通省 1970
一級 菊池川 迫間川 竜門ダム日语竜門ダム 特定 F・N・A・I 重力 99.5 42,500 国土交通省 2001 水特法9条指定
二級 路木川 路木川 路木ダム日语路木ダム 補助 F・N・W 重力 53.0 2,290 熊本県 2013 天草下島
工事中

大分県

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大分県最大の多目的ダム・下筌ダム日语下筌ダム(津江川)

大分县の河川総合開発事業は九州 (日本)で宮崎県に次いで二番目に早く、県下最大の河川である大野川日语大野川本流に灌漑と水力発電を目的にした百枝ダムが1951年に完成している[181]。その後県内に大きな被害を出した昭和28年西日本水害を契機に大分川日语大分川水系で河川総合開発が進められ、支流の芹川日语芹川 (竹田市)芹川ダム日语芹川ダム (大分県)が建設され、県南部の五ヶ瀬川日语五ヶ瀬川水系でも支流の北川日语北川 (五ヶ瀬川水系)北川ダム日语北川ダム (大分県)が建設された。一方県西部を流れる筑後川水系では筑後川水系治水基本計画筑後川水系水資源開発基本計画によって筑後川本流と支流に多目的ダムの建設計画が進められ、検討の結果松原ダム日语松原ダム(筑後川)と下筌ダム(津江川)が建設された。両ダムは1986年にダム再開発事業が行われ、日田市への上水道目的が追加されたほか有明海のノリ養殖において色落ちを防止するための河川維持放流が行われる[182]。県北部、耶馬溪で知られる山国川日语山国川では北九州市への上水道供給と山国川の治水を目的に本流に平成大堰日语平成大堰、支流の山移川に耶馬渓ダム日语耶馬渓ダムが建設されている。

大分県最大の多目的ダムは高度・総貯水容量共に下筌ダムであるが、筑後川支流の赤石川日语赤石川 (大分県)に建設中の大山ダム日语大山ダムが完成すれば高度では大分県一になる。建設中のダムとしては大山ダムのほか大分川支流の七瀬川日语七瀬川 (大分県)に建設されている大分川ダム日语大分川ダムがある。このうち大分川ダムは民主党政権によるダム事業見直しの対象になったが2012年に事業継続が決定、また大山ダムは対象から除外されている。中止したダム事業は筑後川水系では筑後川本流の久世畑[183]・杖立[184]、支流玖珠川日语玖珠川の猪牟田[185]・玖珠川[186]、大野川水系の大野川(大野川)と矢田(平井川)[187]・知原(緒方川)[188]などのダムがある。松原・下筌ダムでは日本最大のダム反対闘争である蜂の巣城紛争日语蜂の巣城紛争が室原知幸らにより13年間続けられ、流血闘争や法廷闘争を通じ公共事業と人权の整合性を問うた[189][190]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 大分川日语大分川 七瀬川日语七瀬川 (大分県) 大分川ダム日语大分川ダム 特定 F・N・W ロックフィル 91.6 24,000 国土交通省 2017 水特法指定
工事中
一級 筑後川 赤石川日语赤石川 (大分県) 大山ダム日语大山ダム 水機構法 F・N・W 重力 99.0 19,600 水資源機構 2012 工事中
水特法指定
二級 臼杵川日语臼杵川 臼杵川 乙見ダム F・A 重力 39.9 1,880 大分県 1970
一級 五ヶ瀬川日语五ヶ瀬川 北川日语北川 (五ヶ瀬川水系) 北川ダム日语北川ダム (大分県) 補助 F・P アーチ 82.0 41,000 大分県 1962
一級 番匠川日语番匠川 木立川 小中尾ダム F・A アース 22.3 188 大分県 1966
一級 筑後川 津江川 下筌ダム日语下筌ダム 特定 F・N・P アーチ 98.0 59,300 国土交通省 1972 1986年再開発
二級 志生木川 志生木川 志生木ダム F・A アース 22.9 400 大分県 1965
二級 末広川 末広川 末広ダム F・A 重力 45.5 2,098 大分県 1991
一級 大分川 芹川日语芹川 (竹田市) 芹川ダム日语芹川ダム (大分県) 補助 F・A・P 重力 52.2 27,500 大分県 1956
一級 番匠川 道の内川 直川ダム F・A 重力 24.9 740 大分県 1970
二級 末広川 中の川 中の川ダム F・A 重力 37.3 881 大分県 1987
二級 臼杵川 田井ヶ迫川 野田ダム F・A 重力 38.7 452 大分県 1991
一級 大野川日语大野川 垣河内川 野津ダム 補助 F・N・W 重力 34.9 331 大分県 2000
一級 筑後川 筑後川 松原ダム日语松原ダム 特定 F・N・W・P 重力 83.0 54,600 国土交通省 1972 1986年再開発
一級 大野川 大野川 百枝ダム N・P 重力 8.9 520 大分県 1951
一級 山国川 山移川 耶馬溪ダム日语耶馬溪ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 62.0 23,300 国土交通省 1984 水特法指定
一級 大分川 白滝川 若杉防災ダム F・A 重力 33.5 750 大分県 1965

宮崎県

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200px 宮崎縣における多目的ダム事業は九州地方で最も早く行われ、県中部を流れる小丸川日语小丸川で実施された。本流に松尾ダム、支流の渡川に渡川ダムが戦争による中断を挟んで建設され松尾ダムは1951年県内で最初に完成した。続いて県都・宮崎市を流れる大淀川日语大淀川水系で多目的ダムが計画され、大淀川水系最大の支流である本庄川日语本庄川がその対象にまず挙げられた。本庄川本流に綾南ダム日语綾南ダム、支流の綾北川日语綾北川綾北ダム日语綾北ダム古賀根橋ダム日语古賀根橋ダムが建設され、綾北ダム上流には田代八重ダム日语田代八重ダムが1999年完成する。本庄川に続いて岩瀬川が対象になり、1967年に岩瀬ダムが完成した。五ヶ瀬川水系では延岡市の治水と旭化成日语旭化成工場への工業用水道供給を目的とした祝子(ほうり)ダム・浜砂ダム(祝子川)が、一ツ瀬川日语一ツ瀬川水系では支流の三納川流域に立花ダム(三財川)が建設された。

宮崎県最大の多目的ダムは高度では綾北ダム、総貯水容量では岩瀬ダムがそれぞれ最大。建設中、また中止した多目的ダム事業は存在しない。宮崎県の河川は水力発電事業が先行しており小丸川以外の主要河川である耳川日语耳川、五ヶ瀬川、一ツ瀬川、大淀川では本流に発電用ダムが多数建設されているため多目的ダムは存在しない。このため建設省河川局長通達・建河発第一七八号により上椎葉ダム日语上椎葉ダム(耳川)と一ツ瀬ダム日语一ツ瀬ダム(一ツ瀬川)は第一類ダムに指定され、発電専用ダムではあるが治水の責務を有する。また宮崎県の多目的ダムは全て県営の補助多目的ダムであり、国土交通省直轄ダムは存在しない。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
一級 大淀川日语大淀川 綾北川日语綾北川 綾北ダム日语綾北ダム 補助 F・P アーチ 75.3 21,300 宮崎県 1960
一級 大淀川 本庄川日语本庄川 綾南ダム日语綾南ダム 補助 F・P 重力 64.0 38,000 宮崎県 1958
一級 大淀川 岩瀬川 岩瀬ダム 補助 F・P 重力 55.5 57,000 宮崎県 1967
一級 大淀川 綾北川 古賀根橋ダム日语古賀根橋ダム 利水 A・P 重力 32.0 1,381 宮崎県 1958
一級 大淀川 綾北川 田代八重ダム日语田代八重ダム 補助 F・N・W・P 重力 64.6 19,270 宮崎県 1999
一級 一ツ瀬川日语一ツ瀬川 三財川 立花ダム 補助 F・N・P 重力 71.3 10,000 宮崎県 1963
一級 小丸川日语小丸川 渡川 渡川ダム 補助 F・N・P 重力 62.5 33,900 宮崎県 1955
一級 五ヶ瀬川 祝子川 浜砂ダム 利水 I・P 重力 42.7 2,430 宮崎県 1991
一級 五ヶ瀬川 祝子川 祝子ダム 補助 F・N・I・P 重力 60.0 5,774 宮崎県 1972
一級 小丸川 小丸川 松尾ダム 補助 F・N・P 重力 68.0 45,202 宮崎県 1951

鹿児島県

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鹿児島県最大の多目的ダム・鶴田ダム日语鶴田ダム川内川日语川内川

鹿儿岛县では県内最大の一級河川である川内川日语川内川で 河川総合開発が最初に手掛けられた。下流に比べ上流部の流域面積が広い川内川は台風や集中豪雨が上流域を襲うと、膨大な洪水は下流へ一気に押し寄せ、度重 なる被害をもたらしていた。建設省は川内川の治水対策として中流の狭窄部に多目的ダムを建設して上流からの洪水を抑え、あわせて豊富な水量を利用した水力 発電事業を目的に九州地方初の特定多目的ダムを建設する。これが鶴田ダム日语鶴田ダムであり、九州最大の重力式コンクリートダム日语重力式コンクリートダムとして、また一般水力発電所として九州最大級の出力を有する多目的ダムが1966年に完成した。一方鹿児島県営のダム事業は他県に比べて余り実施されておらず、万之瀬川日语万之瀬川本流の川辺ダム日语川辺ダム (鹿児島県)など数は多くない。その中でも慢性的な水不足に悩む奄美大島德之島など離島での利水を主とした多目的ダム事業が目に付く。

県内最大の多目的ダムは鶴田ダムであるが、2006年の平成18年7月豪雨日语平成18年7月豪雨において川内川上流は多いところで総雨量が1,000ミリを超え、予想を大幅に超えた洪水が鶴田ダムに流入し洪水調節機能を喪失。下流の薩摩川內市薩摩町などが浸水被害を受けたことから被害住民より鶴田ダムの治水ダム化が要望され、国土交通省は住民との対話集会を経て2007年より鶴田ダム再開発事業に着手。利水容量を治水容量に振り替え洪水調節機能を増強することになった[191]。建設中のダムや中止した多目的ダム事業は存在しない。なお鶴田ダムの人造湖である大鶴湖日语鶴田ダム#大鶴湖では、渇水期になると水没した旧曽木発電所の遺構を期間限定で見ることができる。

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 鹿浦川 鹿浦川 伊仙中部ダム 利水 A・W アース 29.0 1,220 鹿児島県 1987 德之島
二級 大川 大川 大川ダム 利水 A・W ロックフィル 49.2 2,320 奄美市 1980 奄美大島
1988年再開発
二級 万之瀬川日语万之瀬川 万之瀬川 川辺ダム日语川辺ダム (鹿児島県) 補助 F・N・W・I 重力 53.5 2,920 鹿児島県 2002
二級 西京川 又延川 西京ダム 利水 A・W ロックフィル 29.7 2,301 鹿児島県 1987 種子島
二級 亀徳川 亀徳川 神嶺ダム 利水 A・W アース 33.8 808 鹿児島県 1981 徳之島
二級 須野川 須野川 須野ダム 利水 A・W アース 27.5 990 鹿児島県 1998 奄美大島
一級 川内川日语川内川 川内川 鶴田ダム日语鶴田ダム 特定 F・P 重力 117.5 123,000 国土交通省 1965 再開発中
二級 面縄川 面縄川 東部ダム 利水 A・W アース 19.0 153 鹿児島県 1970 徳之島
二級 永吉川 二俣川 永吉ダム F・A ロックフィル 37.0 1,174 鹿児島県 1979
二級 秋利神川 麦野川 南部ダム 利水 A・W アース 25.2 374 鹿児島県 1969
二級 大和川 三田川 大和ダム日语大和ダム 補助 F・N・W 重力 45.0 784 鹿児島県 2006 奄美大島

沖縄県

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沖縄県最大の多目的ダム・福地ダム日语福地ダム福地川日语福地川

沖繩縣の多目的ダム事業は、1972年の沖繩返還沖縄開発庁日语沖縄開発庁沖縄総合事務局日语沖縄総合事務局が設置された時より始まる。従って47都道府県の中では比較的新しい時期より河川総合開発事業に着手されたが、その萌芽は琉球列島美國民政府統治時代の1963年に遡る。美国陆军工程兵团沖繩島北部を流れる新川川日语新川川などの河川にダムを建設するマスタープランに着手[192]。さらに琉球水道公社による上水道用ダム計画が合併し多目的ダム事業として進められた[193]。その第一号が福地ダム日语福地ダム福地川日语福地川) と新川ダム(新川川)であり、沖縄返還によりそれらのダム事業は日本政府に継承されたが発足間もない沖縄県は財政事情が芳しくなく、大規模な河川開発を行 う余裕はなかった。既に建設省は沖縄返還以前に調査団を1970年に派遣し、翌1971年に積極的な水資源開発財政措置の必要性を報告していた[194]

このため沖縄振興特別措置法日语沖縄振興特別措置法第107条に基づき、沖縄県の河川は二級河川であっても必要がある場合は河川法第10条の例外規定として建設大臣(現在は國土交通大臣)が河川改修を実施できると定め、多目的ダムについても重要な事業については同法第107条第7項・第8項の規定で二級河川に国直轄で建設・管理される多目的ダムは特定多目的ダム法の規定を援用できると定めた[195]。これにより琉球列島米国民政府より承継された福地ダム、新川ダムと普久川(ふんがわ)ダム(普久川)は特定多目的ダムとして施工され、後に完成した安波ダム(安波川)・辺野喜ダム(辺野喜川)と共に沖縄北部河川総合開発事業として進められ、沖縄本島の重要な水がめとなった。しかし慢性的な水不足が起こる沖縄本島では取水制限が五ダムの完成後も頻発。このため建設省は沖縄北西部河川総合開発事業を計画し倉敷ダム日语倉敷ダム(与那原川)、漢那ダム日语漢那ダム漢那福地川日语漢那福地川)、羽地ダム日语羽地ダム羽地大川)を建設する。このうち沖縄県に管理が移管された倉敷ダムを除いた7ダムは統合管理され、県都・那霸市などの水需要に応えている。なお、沖縄県は九州地方整備局日语地方整備局の管轄外であり、国が管理する特定多目的ダムについては沖縄総合事務局が国土交通省より権限委譲をされ管理実務を行う[196]。以上のことから福地ダムなど7ダムは沖縄総合事務局の上部機関である內閣府直轄ダムではなく、国土交通省直轄ダムである。一方沖縄県でも座間味ダム(内川)を皮切りに補助多目的ダムを建設したほか、恩納村宜野座村は村営の利水専用多目的ダムを建設している。

沖縄県最大のダムは高度・総貯水容量共に福地ダムである。施工中のダムは国直轄事業では沖縄北西部河川総合開発事業に基づく億首ダム(億首川)がある。中止したダム事業には白水ダム(名蔵川日语名蔵川[197]、座津武(ざつん)ダム(座津武川)[198]などがある。なお倉敷ダムと、日本最南端の多目的ダムである石垣島琉球列島美國民政府宮良川日语宮良川)は建設省・農林水産省が施工し、完成後沖縄県へ管理が移管されている[199]

河川等級
水系
河川
ダム
種別
目的
型式
高度
総貯水容量
事業者
完成年
備考
二級 安波川 安波川 安波ダム 特定 F・N・W・I 重力 86.0 18,600 国土交通省 1982
二級 新川川日语新川川 新川川 新川ダム 特定 F・N・W・I 重力 44.5 1,650 国土交通省 1976
二級 億首川 億首川 億首ダム 特定 F・N・A・W 台形CSG 39.0 8,560 国土交通省 2013 工事中
二級 新川 新川 恩納ダム N・A 重力 28.5 370 恩納村 1985
二級 中の川 シチフ川 我喜屋ダム 補助 F・N・W 重力 33.0 273 沖縄県 2004 伊平屋島
二級 慶武原川 慶武原川 潟原ダム 利水 A・W 重力 32.5 267 宜野座村 1985
二級 漢那川日语漢那川 漢那福地川日语漢那福地川 漢那ダム日语漢那ダム 特定 F・N・A・W 重力 45.0 8,200 国土交通省 1993
二級 大川 宜野座福地川 宜野座大川ダム 利水 A・W 重力 21.7 355 宜野座村 1993
二級 儀間川 儀間川 儀間ダム 補助 F・N・W アース 24.5 575 沖縄県 未定 久米島
工事中
二級 比謝川日语比謝川 与那原川 倉敷ダム日语倉敷ダム 特定 F・N・W ロックフィル 33.5 7,100 沖縄県 1994 建設省施工
二級 内川 内川 座間味ダム 補助 F・N・W 重力 30.0 66 沖縄県 1989 座間味島
二級 大保川 大保川 大保ダム 特定 F・N・W 重力 77.5 20,050 国土交通省 2010
二級 新川 当袋川 当袋川ダム F・A アース 31.0 423 恩納村 1980
二級 羽地大川 羽地大川 羽地ダム日语羽地ダム 特定 F・N・A・W ロックフィル 66.5 19,800 国土交通省 2004
二級 福地川日语福地川 福地川 福地ダム日语福地ダム 特定 F・N・W・I・P 重力 91.7 55,000 国土交通省 1974 1990年再開発
二級 安波川 普久川 普久川ダム 特定 F・N・W・I 重力 41.5 3,050 国土交通省 1982
二級 辺野喜川日语辺野喜川 辺野喜川 辺野喜ダム日语辺野喜ダム 特定 F・N・W・I 複合 42.0 4,500 国土交通省 1987
二級 宮良川日语宮良川 宮良川 琉球列島美國民政府 F・N・A アース 27.0 2,300 沖縄県 1982 石垣島
建設省・農林
水産省施工

脚注

[编辑]
  1. ^ ただし小瀬川ダムについては、複数県(広島県・山口県)が共同管理を行っているため、例外として両県に記載する。
  2. ^ 『北海道のダム 1986』p57。
  3. ^ 『北海道のダム 1986』p82。
  4. ^ 4.00 4.01 4.02 4.03 4.04 4.05 4.06 4.07 4.08 4.09 財団法人日本ダム協会『ダム便覧』国交省検証ダム一覧2012年1月8日閲覧
  5. ^ 『占冠村史』p279-285。
  6. ^ 『日本の多目的ダム 1963年版』p194-195。
  7. ^ 『日本の多目的ダム 1963年版』p68-69。
  8. ^ 『ダム便覧』青森県のダム(上)
  9. ^ 『ダム便覧』青森県のダム(中)
  10. ^ 『ダム便覧』青森県のダム(下)
  11. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p176-177。
  12. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p36-37。
  13. ^ 『ダム便覧』磯崎ダム
  14. ^ 『北上川上流改訂改修計画』p3。
  15. ^ 日本で最初に完成したのは岐阜県の久々利川日语久々利川に建設された小渕ダム日语小渕ダムである。詳細は同項目を参照。
  16. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p46-47。
  17. ^ 『日本の多目的ダム 1963年版』p100-101。
  18. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第八巻p1-43。
  19. ^ 宮城県登米土木事務所 長沼ダム建設事業
  20. ^ 『ダム便覧』田川第二ダム。
  21. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p68-69。
  22. ^ 『多目的ダム全集』p38-39。
  23. ^ 『多目的ダム全集』p82-83。
  24. ^ 秋田県建設交通部河川砂防課『県が管理しているダム』
  25. ^ 秋田県建設交通部河川砂防課『秋田県のダムの歴史』
  26. ^ 国土交通省東北地方整備局玉川ダム管理所『中和処理施設の概要』
  27. ^ 『多目的ダム全集』p38-39。
  28. ^ 『ダム便覧』真木ダム
  29. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p154-159、p162-165。
  30. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p160-161。
  31. ^ 『水資源開発公団30年史』p13。
  32. ^ 『ダム便覧』文献に見る補償の精神【48】緒川ダム
  33. ^ 『ダム便覧』大谷原川ダム
  34. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p220-221。
  35. ^ 『日本の多目的ダム 1963年版』p124-125。
  36. ^ 『電発30年史』p298-308。
  37. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p178-179。
  38. ^ 『水資源開発公団30年史』p109。
  39. ^ 『ダム便覧』行川ダム
  40. ^ 『ダム便覧』大室川ダム
  41. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p176-177。
  42. ^ 国土交通省関東地方整備局下館河川事務所『鬼怒川・小貝川の歴史(2)』佐貫頭首工も同じ出典。
  43. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第一巻p47-55。
  44. ^ 『沼田市史』第五巻近代現代編。
  45. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p452-453。
  46. ^ 国土交通省関東地方整備局品木ダム水質管理所『中和物語』
  47. ^ 『水資源開発公団30年史』p110-113。
  48. ^ 国土交通省関東地方整備局荒川上流河川事務所 荒川上流ダム再開発事業
  49. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p246-247。
  50. ^ 『ダム便覧』玉淀ダム
  51. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p252-253。
  52. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p254-255。
  53. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p204-205。
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  55. ^ 東京都交通局『発電事業のあらまし』
  56. ^ 『ダム便覧』文献にみる補償の精神【54】小河内ダム
  57. ^ 『ダム便覧』文献にみる補償の精神【4】小河内ダム
  58. ^ 『日本の多目的ダム 1963年版』p381-383。
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  60. ^ 『ダム便覧』神奈川県のダム
  61. ^ 国土交通省河川局河川管理課『一級水系における河川・ダム湖空間利用実態調査結果の概要2003年
  62. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p222。非常用洪水吐きを1本から2本に増設した。
  63. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p262-263。
  64. ^ 『ダム便覧』佐梨川ダム
  65. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第一巻p113-116。
  66. ^ 富山県土木部河川課『富山県のダム事業』
  67. ^ 富山県農業水産部耕地課『農業用施設あれこれ』
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  69. ^ 『ダム便覧』湯道丸ダム
  70. ^ 『ダム便覧』黒川ダム
  71. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p330-331。
  72. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p332-333。
  73. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p334-335。
  74. ^ 石川県土木部河川課ダム建設室『いしかわのダム』
  75. ^ 『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』p348。当初の計画高水流量は毎秒470立方メートルであったが、豪雨時は1,002.3立方メートルの洪水量であった。
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  77. ^ 大津呂ダム建設工事 福井県 県土の整備・防災/河川・砂防・港湾/河川整備 2013/09/07 便覧
  78. ^ 河内川ダム建設工事 福井県 県土の整備・防災/河川・砂防・港湾/河川整備 2013/09/07 便覧
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  141. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第三巻p85-92。
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  143. ^ 『ダム便覧』柳井原堰
  144. ^ 目的は『ダム便覧』の諸元ではF・Nとなっているが、岡山県備中県民局高梁川ダム統合管理事務所三室川ダム管理所の諸元表記に従う。
  145. ^ 『ダム便覧』文献にみる補償の精神【1】温井ダム
  146. ^ 『高瀬堰定期報告書』2006年。
  147. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第一巻p89-95。
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  160. ^ 『ダム便覧』中山川ダム
  161. ^ 河川法上の正式な名称は渡川(わたりがわ)水系であるが、ここでは便宜上四万十川と表記する。
  162. ^ 『河川総合開発調査実績概要』p79-90。
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  179. ^ 利水事業撤退により現在は治水ダムとして計画されている。詳細は川辺川ダム日语川辺川ダムを参照。
  180. ^ 私鐵では大井川鐵道長島ダム駅日语長島ダム駅野岩鐵道会津鬼怒川線日语野岩鉄道会津鬼怒川線大川ダム公園駅日语大川ダム公園駅などがある。
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  182. ^ 『ダム便覧』ダムの書誌あれこれ(13)筑後川水系の水資源開発ダム
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  186. ^ 『筑後川五十年史』p581-582。
  187. ^ 『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』p406-407。
  188. ^ 『河川総合開発調査実績概要』第三巻p115-121。
  189. ^ 『ダム便覧』ダムの書誌あれこれ(3)松原・下筌ダム
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参考文献・出典

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  • 建設省河川局編『日本における多目的ダムの概要』全国河川総合開発促進期成同盟会、1954年
  • 建設省河川局開発課『河川総合開発調査実績概要』第一巻、1955年
  • 建設省河川局開発課『河川総合開発調査実績概要』第二巻、1955年
  • 建設省河川局開発課『河川総合開発調査実績概要』第三巻、1957年
  • 建設省河川局開発課『河川総合開発調査実績概要』第四巻、1959年
  • 建設省河川局開発課『河川総合開発調査実績概要』第八巻、1964年
  • 建設省河川局監修『多目的ダム全集』国土開発調査会、1957年
  • 建設省河川局監修・基金会ダム技術センター日语ダム技術センター編『日本の多目的ダム 直轄編 1990年版』山海堂日语山海堂、1990年
  • 建設省河川局監修・財団法人ダム技術センター編『日本の多目的ダム 補助編 1990年版』山海堂、1990年
  • 建設省河川局監修・全国河川総合開発促進期成同盟会編『日本の多目的ダム 1963年版』山海堂、1963年
  • 建設省九州地方建設局筑後川工事事務所編『筑後川五十年史』、1976年
  • 建設省治水調査会編『北上川上流改訂改修計画』、1949年
  • 建設省治水調査会編『利根川改訂改修計画』、1949年
  • 國土交通省中国地方整備局日语地方整備局中国地方ダム等管理フォローアップ委員会編『高瀬堰定期報告書』、2006年
  • 財団法人日本ダム協会日语日本ダム協会『ダム年鑑 1991』、1991年
  • 30年史編集委員会編『電発30年史』電源開発、1984年
  • 占冠村役場編『占冠村史』、1963年
  • 社団法人日语社団法人中部建設協会編『天竜川 治水と利水』建設省中部地方建設局浜松工事事務所、1990年
  • 社団法人日本河川協会監修『河川便覧 2004』国土開発調査会、2004年
  • 高崎哲郎『湖水を拓く 日本のダム建設史』鹿島出版会、2006年 ISBN4-306-09381-6
  • 電源開発企画部編『10年史』電源開発、1962年
  • 沼田市編『沼田市史』第五巻近代現代編、2005年
  • 「北海道のダム」編集委員会編『北海道のダム 1986』北海道広域利水調査会、1986年
  • 水資源開発公団編『水資源開発公団30年史』財団法人水資源協会、1992年

相关条目

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外部链接

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